ミッション・スクールとはどんな学校?特徴や教育方針を解説

ミッション・スクールとはどんな学校?特徴や教育方針を解説

ミッション・スクールという言葉を聞いたことがあっても、実際にどのような学校なのかをよく知らない方も多いのではないでしょうか。

ミッション・スクールとは、キリスト教の信念をもとにした教育をおこなっている学校です。

ミッション・スクールの特徴や教育方針にはどのようなものがあるのでしょうか?

この記事では、ミッション・スクールに通うメリットやデメリットまで紹介します。

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ミッション・スクールってどんな学校?

ミッション・スクールってどんな学校?

ミッション・スクールは英語では、mission schoolと表記されますが、その名のとおり、福音宣教(mission)を目的とする修道会などが設立した学校です。

キリスト教系やミッション系スクールと呼ばれることもあり、キリスト教の教えを教育理念に掲げている学校のことです。

実際にどのような学校があるのかご紹介します。

幼稚園

キリスト教をベースにした教育をおこなう幼稚園をご存じの方も多いのではないでしょうか。

青山学院や立教大学など、幼稚園から大学まで一貫教育がなされているミッション・スクールも有名です。

保育園は数が少ないですが、ミッション系の認定こども園は数多く存在しています。

礼拝をおこなったり、讃美歌を歌ったりなど、園生活のなかにキリスト教に関するものが組み込まれキリスト教の信者でなくても受け入れてくれる幼稚園がほとんどです。

小学校

ミッション系の小学校は一貫校の私立小学校が主になり、入学に際しては面接や試験による受験が必要なケースが多いです。

白百合学園小学校や立教女学院小学校、浦和ルーテル学院小学校などは有名ですよね。

授業に、キリスト教的な考え方を学ぶ宗教教育があるのが特徴です。

幼稚園と同じく、キリスト教に入信する必要はありませんが、礼拝などがあるのでキリスト教の信条に寄り添う必要は出てくるでしょう。

中学・高校

中学のミッション・スクールは私立の一貫校がほとんどですが、高校はこの限りではありません。

明治時代にキリスト教の宣教師たちが女子の教育整備を真っ先におこなった背景もあり、女子校の多くがミッション系です。

学校にシスターがいるのも特徴の一つで、先生と違って、気軽に話したり、相談したりできる存在がいるのが良いという声もあります。

また、国際的な背景を持つ生徒が多いので、多様な考え方を知る良い機会となるでしょう。

大学

日本にあるミッション・スクールの大学は、キリスト教学校教育同盟に属するプロテスタント系が56大学、日本カトリック学校連合会に属するカトリック系が20大学ほどあります。

一部例外もありますが、カトリック系の学校はキリスト教の宗教組織が経営の主体となっており、すべてローマ法王庁が統括していることもあり、指導が厳格な傾向にあります。

一方で、プロテスタント系は宗派が独立しており、経営者が宗派の信者であることがほとんどです。

個人を尊重し、儀礼は簡素化され、独立精神を重んじる教育方針を持っている大学が多いといわれています。

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ミッション・スクールの特徴

ミッション・スクールの特徴

幼稚園から大学まで各ミッション・スクールの特徴を紹介しましたが、ここからはミッション・スクール全体に共通する特徴を紹介します。

宗教教育や語学学習など、ミッション系だから可能な体験があるようです。

宗教教育や宗教行事がある

ミッション・スクールの最大の特徴は宗教教育や宗教行事があることです。

キリスト教の文化に触れる機会が多くあります。

学校がプロテスタント系かカトリック系かで内容や呼び方が異なりますが、授業でキリスト教を学んだり、毎朝礼拝をしたり、日曜学校があったりするのが特徴です。

特にクリスマスは厳かなムードに包まれ、ハンドベルの演奏や聖歌隊などを楽しめる学校もあります。

語学の学習が早くから始まる

ミッション・スクールでは語学学習を早く始める学校が多いのも特徴です。

学校によっては、小学校1年生から本格的な語学の授業を始めるところもあり、子どもに国際的な力を身につけて欲しい家庭にとっては大きな魅力となっています。

ネイティブスピーカーによる指導をしている学校も多く、語学力を育む土壌となるでしょう。

また、国際社会に貢献できる女性の教育をモットーに英語教育に時間を費やしている女子校も多く、留学サポートが充実している学校もあります。

ミッション・スクールの教育方針は?

ミッション・スクールは、学校によって教育方針がさまざまですが、基本的にはキリスト教の理念に基づいて教育が成されています。

神を信じ、自分の言動を見つめ、いかに生きるべきかを問うキリスト教。

聖書を読み、愛を生きる一人の人間としての成長を理想としています。

自他の尊厳を認める平和な社会を目指しているので、英語教育一つにしても「受験のため」ではなく「国際理解のため」など社会を見つめているのが特徴です。

学力のみならず、心の成長を重要視しているともいえるでしょう。

日本のミッション・スクールの歴史

ミッション・スクールは、幕末、西欧諸国からキリスト教の布教のためやってきた宣教師(ミショナリー)たちが、横浜に塾を創立したのが始まりといわれています。

明治初期から昭和初期までは、キリシタン禁令が解除されたあと、布教手段としてのミッション・スクールが台頭していました。

明治期に創立したプロテスタント学校のうち4分の3、明治30年代以降に設立されたカトリック学校のうち半分が現在の大学や短期大学の前身といわれています。

高度成長期には人口増加にともなって教育需要が高まり、ミッション・スクールは正式に大学や短大となって、布教を目的とした教育ではなく一般教育に重きを置くようになりました。

必ず信仰する必要はある?

ミッション・スクールはキリスト教の信条が教育方針のベースになっていますが、必ずしも生徒がキリスト教信者である必要はありません。

生徒や保護者のなかには信者の方がたくさんいますが、キリスト教信者でない故に問題が生じることはあまりありません。

ただ、学校ではキリスト教を学ぶ「宗教」の授業があります。

キリスト教の知見を深めているうちに、理念に共感して洗礼を受ける方がいるのもミッション・スクールの特徴の一つです。

ミッション・スクールのメリット・デメリット

ミッション・スクールのメリット・デメリット

キリスト教徒でない方にとって、宗教教育に躊躇する方もいるのではないでしょうか?

進学や勉強よりも、キリスト教の教えに基づいた全人教育が重要視されているミッション・スクール。

どのようなメリットやデメリットがあるか紹介します。

ミッション・スクールのメリット

ミッション・スクールに通うメリットを感じられるのは、主に人格形成に大切な小中高の時期になるでしょう。

個人の尊厳を認める考え方や、貧しい国々でのキリスト教活動などを見聞きしながら、人を思いやる気持ちを育めるようになります。

また、同級生を偏差値や成績など数字で判断するのではなく、人格そのものを見るように促されることによって倫理意識が高まるのも特徴です。

神を愛し、隣人や社会を大切にする精神は、ミッション・スクールだからこそ受けられる教育といえるでしょう。

ミッション・スクールのデメリット

ミッション・スクールに通うデメリットとして信仰を強制されることはありませんが、聖書の時間や宗教の授業は非キリスト教信者にとっては苦痛と感じる方もいます。

また、周りの生徒がキリスト教徒ばかりなので疎外感を感じる方も、なかにはいるようです。

一方で、宗教的素地がある人にはメリットが多いといわれるので入学を検討している人は、事前に調べておくと良いでしょう。

まとめ:学校によっても異なるのでよく調べよう

ミッション・スクールといっても、カトリック系やプロテスタント系でも教育方針が違います。

また、同じミッション・スクールでも学校によっても特色が異なるので、もし検討している学校があるなら、どのような教育方針を持っているのか事前によく調べておく必要があるでしょう。

ただ、ミッション・スクールは進学よりも「心の成長」を重要視している面があります。

ミッション・スクールを知ることは、子どもの教育に必要なものは何か、よく考えるきっかけにもなるかもしれませんね。

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