【体験談】家族で使える!湿潤療法タイプの絆創膏は、やけどやケガがきれいに治る優れもの

絆創膏の写真

ドラッグストアなどで少し高価な絆創膏を見かけたことはありませんか?

その正体は、傷口を乾かさずに治す「湿潤療法」に対応した絆創膏です。

この記事では、湿潤療法タイプの絆創膏を愛用する筆者が、体験をもとに、湿潤療法のメリットや湿潤療法タイプの絆創膏の使い方などを紹介します。

文中で参考にしている日本創傷外科学会のホームページにはケガの画像が多数掲載されているため、リンク先を閲覧する際は注意してください。

かさぶたを作らず治す「湿潤療法(モイストヒーリング療法)」とは

絆創膏を貼った手の写真

湿潤療法とは、傷から出る浸出液(体液)という成分を利用して、治療する方法です。

傷を乾燥させ、かさぶたを作って治す従来の方法とは異なり、患部を専用の創傷被覆材で覆い、浸出液を閉じ込めて治します。

浸出液に含まれる傷を治す力を最大限に活用できる点が特徴です。

傷を湿らせた状態「湿潤状態」で治すことから「湿潤療法」「モイストヒーリング療法」と呼ばれています。

医療機関でおこなわれているほか、市販されている湿潤療法タイプの絆創膏でセルフケアも可能です。

傷跡が残りにくいなど、メリットのある治療法ですが、どのような状態の傷にも使えるわけではありません。

傷の状態によっては湿潤療法をおこなうことで治癒が遅れたり、感染をおこしたりする可能性もあるため、湿潤療法が可能な傷かどうかを確認し、使用法を守って使うことが大切です。

参考:
日本創傷外科学会
BAND-AID 

湿潤療法タイプの絆創膏が便利

湿潤療法をセルフケアでおこなう場合は、湿潤療法タイプの絆創膏を使うと手軽です。

湿潤療法タイプの絆創膏は複数のメーカーが販売しており、大小さまざまなサイズのほかに、手指、かかとなど用途に応じた形状があります。

傷を覆うように貼るだけなので、誰にでも手軽に使うことができます。

湿潤療法のメリット

メリットのブロック

私が湿潤療法を初めて知ったのは、今から15年ほど前、当時幼稚園児だった息子が足にすり傷を負ったことがきっかけでした。

偶然、少し前に子どもが同様のけがをしていたママ友がいて「うちの子は湿潤療法で痛みもやわらいだし、きれいに治ったよ」と教えてくれたのです。

早速市販されている湿潤療法タイプの絆創膏を購入して使用したところ、それまでのケガの治療とは異なり、驚くとともに大きなメリットを感じました。

ここでは体験に基づく湿潤療法のメリットを紹介します。

傷の痛みを和らげることができる

湿潤療法タイプの絆創膏を貼ると、傷の痛みがやわらぐように感じます。

キズの痛みは、神経の末端が乾燥することがその一因です。(中略)キズパワーパッド™は、キズ口を密閉して湿潤環境を整えることで、乾燥による神経への刺激をおさえて、かつ炎症反応の原因となる異物の侵入も防ぎます。ですから、キズの痛みをやわらげることができるのです。
引用:BAND-AID「Q.なぜ痛みがやわらぐの?」

私自身、やけどや靴ずれには湿潤療法タイプの絆創膏を貼っており、貼った瞬間に絆創膏が肌にぴったりと密着し、ひりひりとした痛みがやわらぐのを実感しています。

跡が残らずきれいに治りやすい

ケガをしたあとに傷跡が残るかどうかは傷の深さに関係するとされています。

浅いすり傷は約2週間以内に治り、ほとんど傷跡が残らないといわれていますが、感染を起こしたり、適切な治療がおこなわれなかったりして、傷の治り方が遅いと傷跡が残りやすくなります。

湿潤療法ではこのようなケガの跡が残りにくいです。

BAND-AID公式ホームページではその仕組みを

体液(浸出液)の中を細胞が動き回るため、なめらかな表皮をスムーズに再生でき、きれいに治る。
引用:BAND-AID

と説明しています。

ちなみに、傷が治ったあとも赤みがある間は日光の影響で茶色の色がつきやすいので、紫外線対策も大切です。

参考:
日本創傷外科学会「Ⅱキズにはあとがつくときとつかないときがあるけどその違いは?」
日本創傷外科学会「すり傷」

湿潤療法タイプの絆創膏はどんなケガに使える?

靴擦れの写真

湿潤療法タイプの絆創膏はどのようなケガに使えるのでしょうか。

私や家族が実際に使用したことがあるケガの中から、代表的なケースを紹介します。

すり傷

子どもが幼い頃、転んですり傷を作ったときによく使っていました。

子どものすり傷は、傷口に砂が入り込んでいることが多いので、水できれいに流してから使うことがポイント。

すり傷はひりひりとした痛みを感じやすいため、湿潤療法タイプの絆創膏で痛みが軽減される点をメリットに感じていました。

参考:日本創傷外科学会|擦り傷

やけど

調理中に負ってしまった軽いやけどにも、湿潤療法タイプの絆創膏を使っています。

やけど特有のひりひりした感覚が軽減される点も、湿潤療法タイプの絆創膏を愛用している理由です。

一方で気を付けなければならないのは、やけどの深度。

やけどは損傷する組織によってⅠ~Ⅲ度までやけどの深度が定められており、市販の湿潤療法タイプの絆創膏で対処できるのはⅠ度(軽度のやけど)のみです。

深度は自己判断しにくいので、迷ったら病院に行くようにしましょう。

特に子どもは皮膚が薄く、大人よりもやけどが悪化しやすいため自己判断は禁物です。

私は子どものやけどは通院し、自分のやけどは状態が判断できるときのみ湿潤療法タイプの絆創膏を使っていました。

参考:
BAND-AID|重度のやけど
日本創傷外科学会|やけど(熱傷)

靴ずれ

靴ずれをしたときに、湿潤療法タイプの絆創膏はとても便利です。

ハイドロコイド素材という厚みのある素材でできているため、外出先ですぐに靴を脱げないときにも、傷を保護しながらケアできます。

靴ずれが心配な靴を履くときは、靴ずれ専用の形に作られた湿潤療法タイプの絆創膏をかばんに忍ばせて備えています。

参考:BAND-AID|靴ずれには、キズパワーパッド

ママ賃貸

使ってはいけないケースに注意!

バツの札を持つ人

湿潤療法をおこなうときは傷の種類や状態を慎重に見極めなければなりません。

湿潤療法の絆創膏を販売するメーカーのホームページでは

キズパワーパッドは通常の救急ばんそうこうとは異なります。
また使えないキズ・やけどがありますので、使用上の注意をよく読み、正しくお使いください。
引用:BAND-AID

「ケアリーヴ™治す力™」シリーズは通常の救急絆創膏と違い、管理医療機器として認証された絆創膏です。
ケアリーヴ™治す力™シリーズの効果を得るためには、正しい手順で使っていただく必要があります。
正しく使わない場合は、キズが悪化する場合や、キズの治りが遅くなることがありますので、ご注意ください。
引用:NICHIBAN

と説明しています。

そもそも、ケガを乾燥させて治療する従来の方法は、感染のリスクを避けるためのものでした。

抗生物質により感染への対処ができるようになった今でも、感染の危険がある傷に湿潤療法は適しません。

傷が深い場合や範囲が広い場合、異物が刺さっているとき、動物にかまれたときなど、病院での治療が必要なケースも多いです。

使用法を誤ったり、湿潤療法タイプの絆創膏に適していない傷に使うと、悪化するケースもあるので注意が必要です。

市販されている湿潤療法の絆創膏の使用上の注意や取扱説明書をよく読んで使うようにしましょう。

ちなみに「キズパワーパッド」「ケアリーヴ 治す力」はどちらも2歳以下の乳幼児には使用できません。

参考:
日本創傷外科学会「Ⅳキズは湿らせたほうが早く治ると言われていますが?」
BAND-AID|キズパワーパッド™について
NICHIBAN「Q.子どもに使用しても大丈夫ですか」

一家にひと箱備蓄しておくと便利

我が家ではどのようなケガにも対応できるように、さまざまなサイズや用途の湿潤療法タイプの絆創膏をストックしています。

やけどやケガは思いもよらないタイミングで負ってしまうものなので、備蓄しておくととても便利です。

小さなケガでも、痛みはゼロではありません。

「少し我慢すればすぐ治るだろう」と放置せずに、湿潤療法タイプの絆創膏を使って痛みをやわらげながらケアしてみませんか。

ママライタープロフィール

ayu

中学生と高校生の息子たちを子育て中のママライター。(※原稿執筆時)
息子たちの興味に合わせて、鉄道、天体観測、自学などを楽しんできましたが、思春期になったいま、息子との会話は専らスポーツ観戦です。
DIYやお笑い鑑賞、フリマアプリで不用品を売ったり、ポイ活をしたりと、種類を問わず興味のおもむくままに楽しんでいます。

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