最近聞くようになった、インクルーシブ教育という言葉。
具体的にどういうものか、知っていますか?
「なんとなく知っているけど詳しくは知らない」方も多いのではないでしょうか。
この記事では、インクルーシブ教育と実践例をご紹介します。
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インクルーシブ教育とは

インクルーシブ教育は、多様な子どもたちが一緒に学ぶことです。
例えば今の学校教育では、障害のある子ども・性的マイノリティの子ども・社会的養護が必要な家庭の子どもたちは、別々に教育を受ける仕組みになっています。
インクルーシブ教育では、こうした少数派の子どもたちも、多数派の子どもたちと同じ学校に通って学ぶ権利を保障していこう、という考えです。
現在の日本では、少数派の子どもたちの学びを充実させられるように、文部科学省が特別支援教育を推奨しています。
2016年に文部科学省がインクルーシブ教育の研究をスタートしていて、現在では以下の項目をかかげて仕組みを作っている状況です。
- 特別支援学級と通常学級の子どもたちが一緒に学べる活動の充実
- 多様で柔軟な通級※による指導を受けられるような環境整備と学校間連携の推進
- 教職員の専門性向上
※軽度の障害を持つ児童生徒が、通常の学級に在籍しながら、障害の状態に応じて特別な指導を受ける教育形態
インクルーシブ教育とSDGs

インクルーシブ教育が注目されているのは、SDGs17(持続可能な開発目標)の影響が大きくあるからです。
SDGsの目標4にある“質の高い教育をみんなに”より、以下の内容が書かれています。
2030年までにすべての子供が平等に質の高い教育を受けられるようにすること
この目標を達成するには、すべての子どもが質の高い教育を受けられる環境作りが大切です。
インクルーシブ教育では、障害がある子どもはもちろん、貧困家庭やひとり親家庭、外国籍の子どもなども含まれるので、仕組み作りの推進が必要とされています。
インクルーシブ教育実現への取り組み
日本のインクルーシブ教育への取り組みをより詳しく解説します。
※出典:共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告) 概要:文部科学省
合理的配慮
合理的配慮は、障害のある子どもが他の子どもたちと平等に教育を受けられるように、学校が必要な変更や調整をおこなうことです。
合理的配慮を実現するには、本人への対策だけでなく、学校や教育環境の整備を進めることも必要とされています。(基礎的環境整備)
今後は、国・都道府県・市町村がインクルーシブ教育システムの構築に向けて、施策の優先順位をあげていくことが重要です。
しかし、現在の学校では、合理的配慮の観点で見るとまだ理解が足りていない現状もあります。
障害の有無に関わらず、平等に教育を受けられる環境作りをスムーズにできるよう、市町村と教育機関との連携が必要です。
多様な学びの場の整備
インクルーシブ教育を取り入れていくには、学校側も積極的に環境整備を整えて、教職員を確保していく必要があります。
環境整備は現状の教員だけでは限界があるので、特別支援教育支援員や専門家の活用も必要です。
学校全体で取り組むことはもちろん、学校間や各都道府県の教育委員会とも協力して、インクルーシブ教育システムを作る必要があります。
関係機関や医療・保健・福祉・労働などの関係機関との適切な連携で、広域的なネットワークの形成が課題です。
教職員の専門性向上
インクルーシブ教育システムを作っていくには、教職員にも特定支援教育の知識と技能が必要になるとされています。
今後は教員養成段階で身に付けるべきとされていますが、現時点では現職教員の基礎知識と技能向上が必要です。
しかし、すべての教員に専門性を求めるのは難しいので、必要に応じて外部の専門家を活用し、学校全体で専門性を確保する必要があります。
各教職員の専門性や養成・研修制度のあり方、学校全体での専門性を確保するには、教育委員会の指導主事や管理職のリーダーシップが重要。
そのためには、指導主事向けの研修も必要です。
特別支援学校とインクルーシブ教育
特別支援学校とインクルーシブ教育の関係性を解説します。
特別支援教育とは
特別支援教育は、障害のある子どもやさまざまな状況にある子どもが、社会で活動するのに必要なことをサポートしていく教育です。
子どもの個性を見て力を引き出し、生活や学習の困難を改善・克服できるように適切な指導を目指しています。
すべての子どもたちが生き生きと活躍できる共生社会の基盤を作る、重要な役割を持つ教育方針です。
国連からの特別支援教育中止勧告
国連の障害者権利委員会は、2022年に日本に対して審査をおこない、インクルーシブ教育を推進する目的で特別支援教育の中止勧告を出しています。
ただし、勧告に法的強制力はなく、現在は特別支援教育を中止する予定はないようです。
※出典:障害ある子どこで学ぶ? 「分離教育中止」の国連勧告 保護者の思いはー:中日新聞Web
学びの場として必要
さまざまな個性を持つ子どもが共存していく社会を作るインクルーシブ教育にとって、特別支援教育は欠かせない存在とされています。
現在の日本では、インクルーシブ教育での合理的配慮が足りておらず、教員のスキル不足も課題です。
さまざまな個性を持った子どもたちが積極的に社会参加するには、インクルーシブ教育と特別支援教育をうまく融合させた仕組みを考える必要があるとされています。
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インクルーシブ教育の具体的な取り組み

インクルーシブ教育をもっとわかりやすいように、実践例を紹介します。
学習障害がある中学生への対応
- 困りごと:漢字が覚えられない、読めない漢字が多い、板書が間に合わない
- 環境のサポート▶学級担任への情報共有、家庭学習への配慮
生徒へのサポート▶特別支援教育士の個別指導、プリントの拡大、オンラインツールの仕様、音声学習など - 結果:生徒は自分の考えをまとめられるようになり、前向きに勉強に取り組むようになった
聴覚障害がある子どもへの対応
- 困りごと:補聴器を使用していても、通常学級では聞き取りにくい
- 環境のサポート▶校外学習や集会では、ホワイトボードやメモ帳を活用。孤立を感じさせないようなクラスの雰囲気作り
生徒へのサポート▶教員の口の動きが良く見える座席に座らせる、マイクロフォン補聴器を活用 - 結果:生徒は授業や会話を聞き取りやすくなり、クラスメイトとの会話が増えた
まとめ
インクルーシブ教育とは何か、日本での取り組みや具体的な対応例を紹介してきました。
インクルーシブ教育とは、多様な子どもたちが一緒に学べるような環境を作ることです。
子どもにできないことを避けるのではなく、環境を整えて(合理的配慮)地域全体で取り組んでいくことが大切ですね。
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