2000年に車のチャイルドシートの着用が義務付けられてから、チャイルドシートはずいぶんと浸透してきました。
今では赤ちゃんや子どもを車に乗せるときは、チャイルドシートに乗せるのが当たり前と考える方がほとんどではないでしょうか?
2023年の6歳未満のチャイルドシート使用状況は76%に達しています。
その一方で、チャイルドシートを車に正しく装着できていない、チャイルドシートに正しく着座できていないといったミスユースが38.1%にのぼる点にも着目しなければなりません。
チャイルドシートは正しく使用することで、子どもを最大限に守ってくれます。
子どもの成長に合わせた適正なチャイルドシートの選び方をご紹介します。
参照:チャイルドシート使用状況全国調査(2023)|警視庁/日本自動車連盟(JAF)
ママライタープロフィール

小3の息子、小1の娘を持つママライター。(※原稿執筆時)
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チャイルドシートの重要性

車のチャイルドシートは、移動中の子どもの安全を確保するために必要です。
どのようなものでもいいわけではなく、年齢や体格に合わせたチャイルドシートを正しく装着することで、事故時に最大限に子どもを守ることができます。
多くの国で、チャイルドシートの使用は法律で義務付けられています。
チャイルドシートをつけないとどうなる?
実際にはチャイルドシートを着用した場合としなかった場合で、どれほどの違いがあるのでしょうか?
警察庁の統計データでは、過去5年(平成30年~令和4年)の6歳未満幼児のチャイルドシート使用有無別致死率は、約4.6倍の差があったと報告されています。
車が急ブレーキをかけたときに、チャイルドシートを着用していない子どものダミー人形が、窓を突き破って飛び出す映像を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
子どもを守るためには、チャイルドシートは必ず、正しく着用することが重要です。
チャイルドシートはいつまで?
チャイルドシートの使用が法律で義務付けられているのは、6歳未満の子どもです。
では、小学生になったらチャイルドシートは使わなくてもいいのでしょうか?
2008年には後部座席でもシートベルトの着用が義務付けられましたが、車のシートベルトは身長140cm以上にしか対応していないものがほとんどです。
6歳を過ぎてから身長150cmに達するまでは、やはりチャイルドシートで子どもの身を守る必要があります。
参照:~JAFのチャイルドシート使用目安を「150cm未満」へ変更~ 新たな検証動画や取り付け方動画も同時公開 | JAF
チャイルドシートの種類
チャイルドシートは大きく分けて、乳児用、幼児用、学童用の3種類があります。
乳児用(後ろ向きに取り付け)
体重:10kgくらいまで 年齢:新生児~1歳くらいまで
乳児期は首が座っていないため、寝かせるタイプです。
後ろ向きにする「シートタイプ」と横向きにする「ベッドタイプ」があります。
幼児用
体重:9〜18kg 年齢:1〜4歳くらいまで
首が座り、座れるようになった幼児向けのタイプです。
前向きにする「シートタイプ」です。
学童用
体重:15〜36kg 年齢:4〜10歳くらいまで
座席を上げて背の高さを補うことで、車のシートベルトを使えるようにするタイプです。
体重と年齢はおおよその目安です。
子どもの成長スピードや体格に合わせてチャイルドシートを選ぶことが大切です。
チャイルドシートの形状タイプ
チャイルドシートの形状としては、キャリータイプ、座席回転タイプ、座席固定タイプがあります。
キャリータイプ 乳児専用
乳児専用で、チャイルドシートだけでなくキャリーとしても使用できます。
室内で赤ちゃんを乗せて、そのまま車に運んでチャイルドシートとして車に装着できるため、乗せ替えの必要がなく、赤ちゃんにとっても親にとっても負担の少ないタイプです。
座席回転タイプ 乳幼児兼用
座席が回転するタイプで、乳児〜幼児期に使えます。
座席を回転させて、ドアのほうに向きを変えることができるので、乗せ降ろしが楽です。
座席固定タイプ 乳幼児・学童兼用
座席が固定されているタイプで、乳幼児〜学童期まで使えます。
ジュニアシートに切り替えられるものも多く、長く使えるメリットがあります。
チャイルドシートの取付タイプ
チャイルドシートを車に固定する取付タイプは大きく分けて、「シートベルト固定」タイプと「ISOFIX固定」タイプの2つがあります。
ISOFIX(アイソフィックス)とは、チャイルドシートと車の固定金具を連結するだけでガッチリ固定できる取り付け方法です。
シートベルトで固定するタイプは、取付方法が複雑であったり、適切に締め付けられずグラグラな状態になってしまうなどミスユースの原因となっていました。
簡単にガッチリ固定できるISOFIXが登場してからは、2012年7月以降に発売されたすべての車はISOFIXの装備が国際標準規格で義務づけられました。
ISOFIXに対応している車種であれば、ISOFIX固定タイプのチャイルドシートの使用が推奨されています。
チャイルドシートを選ぶうえでのチェックポイント

車に赤ちゃんや子どもを乗せる機会があるのであれば、チャイルドシートの準備は欠かせません。
しかし、「いろいろありすぎて、どのチャイルドシートを選べばいいのかわからない」というお悩みもよく聞きます。
退院時からすぐに必要になる場合、外出ができるようになる月齢からなど、チャイルドシートが必要になるタイミングはさまざまです。
日常的に車移動が多い、車が必要なのは実家帰省のときだけ、といった生活スタイルや兄弟構成によっても選ぶべきチャイルドシートは変わってきます。
安全基準のEマークがついているものを選ぼう
状況や環境によって選ぶべきチャイルドシートは変わりますが、安全基準に適合したものを選ぶようにしましょう。
従来は、日本独自の安全基準「自マーク」が使われていましたが、2006年に国際基準に合わせるため「Eマーク」に統一されました。
Eマークには、対象の体重範囲やチャイルドシートの種類、装置を認可した国の番号が記載されていて、日本で認可された商品には「43」が記載されています。
さらにEマークの規則番号に関して、これまではR44でしたが、2023年9月1日から新基準R129(i-Size)に変わりました。
今後はR129がチャイルドシートのスタンダードになっていきます。
R44とR129には以下の違いがあり、赤ちゃんに対する安全性が進化しています。
- 側面衝突試験が追加された
- 体重基準からより個人差の少ない身長基準になった
- 試験用の新生児ダミー人形に計測センサーがつけられることにより、赤ちゃんの安全がより正確に測られるようになった
- 後ろ向き装着期間が「12ヵ月頃」から「15ヵ月未満まで」と長くなった
生活スタイルに合わせて選ぼう
生活スタイルに合わせてチャイルドシートを選ぶという視点も大切です。
車2台で付け替えて使用したり、カーシェアを利用する場合は、付け替えが簡単なキャリータイプがおすすめです。
キャリータイプは使用期間は短いですが、車の中だけでなく家の中でもベビーチェアやロッキングチェアとしても使用でき、赤ちゃんの負担が少ないという点でもとても人気があります。
保育園の送り迎えや買い物など、車での移動が多い場合は、乗せ降ろしが楽な座席回転タイプがおすすめです。
座席回転タイプは乗せ降ろしをする大人が無理な姿勢にならないので、産後のママの腰にも負担が少ないです。
車の移動はそれほど多くない場合、経済的負担を軽くしたい場合は、長く使える座席固定タイプがおすすめです。
座席回転タイプよりもコンパクトなものが多く、機能もシンプルです。
チャイルドシートの買い替えタイミング
チャイルドシートは子どもの成長や体格に合わせて、乳児用、幼児用、学童用と使い分けていく必要があります。
兼用タイプのチャイルドシートは、長く使えるため人気がありますが、製品の使用期間だけで決めるのではなく、買い替えのタイミングを考えて計画的に子どもに合ったチャイルドシートを選ぶようにしましょう。
ひとりっ子の場合と、兄弟が増える場合、兄弟の年の差によっても選ぶチャイルドシートのタイプは変わってきます。
買い替えタイミングのパターンとしては以下の4パターンが考えられます。
パターン1 乳児/幼児/学童の3台
3台購入になるので、ひとりっ子の場合は不経済になるかもしれませんが、特定の時期に特化しているため、子どもが快適に過ごすことができます。
兼用タイプに比べて専用タイプのほうが、一般的にコンパクトで扱いやすいものが多いため、兄弟が増える場合は、後部座席に並べやすいというメリットもあります。
コンパクトカーのため圧迫感のないチャイルドシートにしたい場合や、夫婦で2台車を持っていたり、実家の車に乗せかえるといった場合にもコンパクトなタイプがおすすめです。
パターン2 乳児/幼児学童兼用の2台
乳児の期間は専用のタイプで過ごし、前向き装着に変わるタイミングで幼児学童兼用に付け替えるパターンです。
兄弟の年齢が近い場合は、上の子が幼児学童兼用に切り替える頃に、乳児専用を下の子のお下がりにできると引き継ぎがスムーズです。
乳児期はキャリータイプにすると、赤ちゃんを寝かせたまま持ち運べて、自宅や外出先でもベビーチェアとして使うことができます。
パターン3 乳幼児兼用/学童の2台
乳幼児期を1台で済ませ、4歳以降で学童専用に付け替えるパターンです。
学童専用はシンプルな構造のため、比較的安価で購入できるというメリットがあります。
乳幼児期兼用は座敷回転タイプにすると、乗せ降ろしやお世話が楽になります。
年の離れた兄弟がいる場合にもおすすめです。
パターン4 全期間で1台
乳児期から学童まで1台で対応するパターンです。
子どもは一人と決めている場合や、車の利用頻度が少ない場合は1台で通すことも可能です。
まとめ

チャイルドシートは種類も製品も多くて、どれを選んでいいか迷ってしまいますね。
兄弟構成などの事情によっては、新品購入以外の選択肢も視野に入れると良いかもしれません。
レンタル用品や中古品もあるし、地域によっては警察で無料貸し出しをしてくれるところもあります。
車移動中の子どもの安全を第一に考え、それぞれの家庭に合ったチャイルドシートが見つかるといいですね。




























