【こども基本法とは】どんな内容?社会への影響は?こどもの権利について知ろう

手を繋いで円になる子どもたち

こどもや若者一人一人が自分らしく幸せに暮らせる未来を目指して、「こども基本法」がつくられました。

しかし、どのような内容なのか、社会にどのような影響があるのか、十分に理解されているとはいえません。

この記事では、こども基本法を分かりやすく解説します。

※「こども基本法」と「こども家庭庁」は「こども」とひらがな表記のため、この記事でも「こども」に統一しました。ただし、「子どもの権利条約」では「子ども」という表記です。

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ママライタープロフィール

nob

小学6年生の娘を持つママライター(記事執筆時)。
塾講師など教育経験が長い、元大学教員の博士ママ。現在はフリーで活動中。
厳選した蔵書は300冊以上の絵本マニア。
絵本、ボードゲーム、勉強法など、子どもの学習のお悩みや子育てのヒントになる情報を発信しています。

こども基本法の内容や重要性って?

並んで本を読む子供たち

こども基本法が定められた背景

日本では、少子化が進む一方で、児童虐待相談や不登校の件数は増加しており、こどもを取り巻く状況は深刻です。

そこで、常にこどもの最善の利益を第一に考え、こどもに関する取り組みを国・社会の「まんなか」に据えて、強力に進めていくことが急務とされました。

このため、こども家庭庁の設置と、こども施策の基本理念等を明らかにすることにより、こども施策を社会全体で強力に実施していくための包括的な基本法として、「こども基本法」が制定されました。

「子どもの権利条約」の4つの原則

こども基本法は、日本国憲法および「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」の精神にのっとり、「すべてのこどもが、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現」を目指し、こども施策を総合的に推進することを目的としています。

日本ユニセフ協会公式ホームページによると、「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」とは、世界中のすべての子どもたちが持つ権利を定めた条約のことです。

「子どもの権利条約」には、子どもの権利に関する4つの原則があります。

差別の禁止(差別のないこと):すべての子どもは、子ども自身や親の人種や国籍、性、意見、障がい、経済状況などどんな理由でも差別されず、条約の定めるすべての権利が保障されます。

子どもの最善の利益(子どもにとって最もよいこと):子どもに関することが決められ、行われる時は、「その子どもにとって最もよいことは何か」を第一に考えます。

生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること):すべての子どもの命が守られ、もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されます。

子どもの意見の尊重(意見を表明し参加できること):子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮します。

ユニセフ協会公式ホームページ「子どもの権利条約」

こども基本法には、この4原則をふまえた基本理念が掲げられています(後述します)。

※「子どもの権利条約」では「子ども(18歳未満の人を指す)」と表記します。

こども基本法の目的とは

こども基本法は、すべてのこどもや若者が将来にわたって幸せな生活ができる社会を実現するためにつくられました。

国や自治体は、この基本法に則って、こどもや若者に関する取り組みである「こども施策」を進めなければなりません。

こども基本法では、「18歳や20歳といった年齢で必要なサポートがとぎれないよう、心と身体の発達の過程にある人」を「こども」と呼んでいます。

こども施策の6つの基本理念とは

こども家庭庁公式ホームページ「こども基本法」によると、こども施策は以下の6つの基本理念のもとにおこなわれます。

  1. すべてのこどもは大切にされ、基本的な人権が守られ、差別されないこと。
  2. すべてのこどもは、大事に育てられ、生活が守られ、愛され、保護される権利が守られ、平等に教育を受けられること。
  3. 年齢や発達の程度により、自分に直接関係することに意見を言えたり、社会のさまざまな活動に参加できること。
  4. すべてのこどもは年齢や発達の程度に応じて、意見が尊重され、こどもの今とこれからにとって最もよいことが優先して考えられること。
  5. 子育ては家庭を基本としながら、そのサポートが十分に行われ、家庭で育つことが難しいこどもも、家庭と同様の環境が確保されること。
  6. 家庭や子育てに夢を持ち、喜びを感じられる社会をつくること。

こども家庭庁公式ホームページ「こども基本法」

この6つの基本理念のもと、「こども施策」の取り組みがおこなわれます。

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こども施策の具体例とは

手を繋いで歩く子供たち

子ども基本法に従って実施される「こども施策」とは、次のような取り組みを指しています。

  • 大人になるまで切れ目なく行われるこどもの健やかな成長のためのサポートをすること(例えば、居場所づくり、いじめ対策など)
  • 子育てに伴う喜びを実感できる社会の実現のためのサポートをすること(例えば、働きながら子育てしやすい環境づくり、相談窓口の設置など)
  • これらと一体的に行われる施策(例えば、教育施策、雇用施策、医療施策など)
  • 教育施策:国民全体の教育の振興など
  • 医療施策:小児医療を含む医療の確保・提供など
  • 雇用施策:雇用環境の整備、若者の社会参画支援、就労支援など

こども家庭庁公式ホームページ「こども基本法」

条約や法律というと難しく感じるかもしれませんが、シンプルに言えば、「こども基本法」とは「社会でこどもを守る」仕組みをつくることだと思います。

これからは、法に基づいて、いじめや虐待、差別等の問題をなくすためにこどもの安全を確保し、居場所づくりが進められます。

また、今まで、単に「こどもだから」という理由で、こどもが意見を表明したり、参画したりすることは困難でしたが、これからは、こどもの意見反映の仕組みもつくられることになります。

これらのこども施策がきめ細やかに実施されることができれば、いじめや虐待といったこどもをめぐる社会問題の解決につながるでしょう。

保護者や教育関係者が意識しておきたいこと

こども基本法では、こどもの権利、人権を守るように定められています。

さらに、基本法第7条(国民の努力)に、「国民は、基本理連にのっとり、こども施策について関心と理解を深めるとともに、国又は地方公共団体が実施するこども施策に協力するよう務めるものとする」とあります。

したがって、こどもに関わる保護者や教育関係者は、子どもの権利条約やこども基本法の理念をまず理解し、遵守することが求められます。

そして、こども家庭庁公式ホームページに、「こども基本法」のパンフレットや動画が紹介されていますので、大人が知識を得ると同時に、こどもたちにも権利や支援について伝えていきましょう。

今後策定される「こども大綱」や「こども計画」の内容にも注目したいですね。

こども基本法の今後の課題は?

地域間格差は是正される?

こども基本法ができたことにより、自治体でも「こども計画」を策定し、こども施策が実施されることになりました。

現行のこどもに関する施策や出産・育児支援は、地域によってばらつきがあるのが現状です。

この地域間格差を是正することができるかどうかが課題の一つです。

そして、これらの支援を実施するための財源をどう確保するのかも気になります。

こどもの意見は反映される?

先に確認したように、こども基本法では、当事者であるこどもの意見を集め、反映することになりました。

実際には、どのような手順でこどもの意見を集めるのか、また本当に反映されるのか、今後の制度設計が待たれます。

こどもまんなか社会の実現に向かって

原っぱの親子の写真

こども家庭庁やこども基本法の登場により、「社会でこどもを守る」仕組みづくりが始まりました。

しかし「こどもの人権」や「こどもの権利」という言葉にまだ馴染みがないと思います。

これらの認知度をどのようにして上げるのかが鍵となっています。

そのためには、国や自治体に任せるだけでなく、保護者やこどもを教育する関係者も意識を変えていく必要があります。

「こどもを守りたい」という気持ちは皆同じですから、「こどもまんなか」社会に一歩ずつ近づけていけたら良いですね。

※記事執筆時(2023年7月時点)には、「こども大綱」および「こども計画」等が策定されていませんので、今後政策内容が変更される可能性があります。

参考
こども家庭庁公式ホームページ「こども基本法」

日本ユニセフ協会公式ホームページ「こどもの権利条約」

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