引っ越しても小学校を転校しない方法は?どんなときに認められる?

ランドセルを背負う女の子二人

引っ越しをすることになっても、子どもの小学校は転校しないほうがいい……と考えている方は多いでしょう。

しかし実際には、住む地域が変わることで、校区が変わってしまう可能性も高いものです。

こんなとき、理由によっては越境通学が認めてもらえることもあります。

今回は、引っ越しによって小学校を転校しない方法、越境通学が認められる理由や、引っ越しにともなう小学校関連の対応などを解説します。

賃貸スタイルの「住まいの紹介サービス」では、お部屋探しのご相談をLINEやチャットで24時間受け付けております。

新生活に合わせてお引越しやお部屋探しの予定がある方はぜひご活用ください。

\ 子どもの成長に合わせてお部屋探し /

住まいの紹介サービスチャットとは

引っ越しで起こりうる小学校に関する問題

考え事をしている小学生の女の子

引っ越しでは、少なからず子どもの生活にも影響が出ることがあります。

まずは、引っ越しによって起こりうる、小学校に関する問題を把握しておきましょう。

学区が変わると転校することになる

子どもが通う小学校のことを、就学指定校と呼びます。

就学指定校は、通学区域、いわゆる学区によって決められています。

引っ越しによって現在の小学校の学区から出てしまう場合、原則として、引っ越し先の地域を学区とする小学校への転校が求められます。

ただし、理由によっては引き続き、現在の学校に通うことも可能です。

越境通学になったら親の送迎が必要になる

条件が合い、今の小学校に通えることになった場合も、引っ越しをしたことによって学校まで遠くなるのであれば親が送迎する必要が出てきます。

ただしこの場合も、自治体によっては車、自転車での送迎が認められていないことに注意が必要です。

例えば、神奈川県茅ヶ崎市では、越境通学における親の送迎に関して、以下のように規定しています。

申請が認められた場合の通学方法については、徒歩または公共交通機関となります。遠距離であっても、他の児童生徒の安全管理上、自転車通学(北陽中学校含む。)や、車やバイク、自転車等による送迎は原則として出来ません。

※引用:就学指定校変更・区域外就学|茅ヶ崎市

送迎が認められている小学校でも、時間的に可能であれば問題はありませんが、親が働いている場合は、送迎を負担と感じることもあるでしょう。

指定校を変更する場合は教育委員会へ

引っ越したあとも現在の小学校へ通いたい場合は、教育委員会へ申請をおこないます。

申請理由が教育委員会で認められれば、転校をしなくてOKです。

つまり、学区外へ引っ越したからといって、必ずしも転校する必要はない、ということです。

もちろん教育委員会で認められなければ、転校することになります。

正当な理由があれば申請が認められないことは少ないといわれてはいるものの、自治体ごとに基準や対応が違うため、役所に確認してみましょう。

\ 小学校近くのお部屋を探したい /

住まいの紹介サービスチャットとは

越境通学が認められる理由とは?

指でOKマークをしている二人の女性

学区を越えての越境通学が認められる理由は、自治体ごとに定められています。

大まかには共通しているところもありますが、細かな理由は自治体によって異なるため、ご自身の現在お住まいの自治体に照会することをおすすめします。

ここでは、奈良市の「就学学校変更及び区域外就学審査基準」を例に、越境通学が認められる理由を紹介します。

※出典:
区域外就学について – 奈良市ホームページ

学年途中の転居の場合

学年途中の転居では、小学校5・6年生であれば卒業まで、それ以前であれば現在の学年が終了するまで、今の学校に通い続けることができます。

ただし奈良市の場合、市外転出であれば5年生も学年末までの期間しか認められません。

兄姉が指定学校変更し、弟妹もその学校へ就学を希望する場合

上の子が何らかの理由で指定学校変更をおこなった場合、下の子も一緒に通いたい、という理由が認められることがあります。

期間はケースバイケースで、自治体への相談が必要です。

自宅の新築や改装のための一時的な転居(仮住まい)の場合

現在住んでいる場所に自宅を新築する、あるいは大規模改装をおこなう場合は、仮住まいへの一時転居が必要です。

このとき仮住まいが学区外にあっても、転校は必要ありません。

ただし、期間は1年間を限度とする必要な期間のみとなります。

また、このケースでは申請に、建築確認の確認済み証、建築請負契約書、1年間を限度とした新住所への転居が確認できる不動産売買契約書が必要です。

保護者全員の就労等で帰宅後の監護者がいない場合

例えば、両親が働いており、下校後は校区内の祖父母の家へ帰ることになっている等のケースがこれにあたります。

越境通学の許可期間は小学校だけでなく、中学卒業まで可能ですが、毎年更新が必要になるため注意しましょう。

申請には、保護者全員分の就労証明書、さらに下校後の滞在先が三親等以内の親族以外の場合は預かり承諾書が必要です。

公共事業にともなう立ち退きの場合

地域で何らかの公共事業がおこなわれ、立ち退きによって引っ越しを余儀なくされた場合は、越境通学が認められます。

期間は卒業までです。

申請には、公共団体との売買もしくは保障契約書が必要です。

調整区域、自治会分断や地理的理由等による場合

住まいの地域の分類や、市街地整備による自治体分断、地理的理由等で越境通学が認められる場合もあります。

期間は卒業までとなります。

申請には、自治会長による証明書が必要です。

その他の理由

いくつかの理由をご紹介しましたが、他に越境通学が認められる理由には、以下のようなものがあります。

  • 新築や家屋購入のため転居が確定している場合(原則6ヵ月先までの予定)
  • 病弱・肢体不自由・発育不全等で通学に配慮すべき場合
  • 障がいがあり支援学級がある小学校に通う場合
  • いじめ・不登校等により心身の安全が脅かされる場合(学校長・担当課に事前にご相談ください。教育的配慮が必要と判断され、指定学校変更審査会で許可された時に限る)
  • 転校を重ねている場合(小学校時・中学校時においてそれぞれ2回以上の転校歴がある場合)
  • やむを得ない事由で住民票の異動ができない場合
  • その他奈良市教育委員会指定学校変更審査会が必要と認める場合

上記はあくまでも奈良市のケースです。お住まいの自治体の規定を役所などで必ずご確認ください。

\ 子どもの成長に合わせてお部屋探し /

住まいの紹介サービスチャットとは

越境通学が認められなかったら?

青空の下を歩く小学生の姉弟とママ

もし教育委員会で越境通学が認められず、話し合いの余地もなければ、転校を前向きに考えましょう。

越境通学が認められなかった場合の対応を解説します。

転校先の学校に楽しく通えるようサポートする

第一に、子どもが転校先の学校に楽しく通えるようサポートをしてあげることが大切です。

子どもと一緒に通学路の下見をする、転校先の小学校の良いところを子どもと話すなど、新しい学校の魅力を探ってみましょう。

もちろん初めは、嫌がったり泣いたりするかもしれません。

しかし、新しい学校で活動がはじまり、友達ができるようになると、徐々に慣れ、やがて何ごともなかったかのように新生活を楽しめるようになります。

親としては心苦しいこともあるかもしれません。

しかし、子どもにとっては長い人生のうちの、一つの貴重な経験にもなるはずです。

中学校で一緒になれる

中学校の学区は小学校よりも広いのが一般的です。

したがって、近隣の2つの小学校に通う児童が、一つの中学校に集まることはよくあります。

隣接地域への引っ越しの場合は、小学校で離ればなれになった友達と、中学校でまた一緒に通えることも多いでしょう。

こうした事実は、友達と離れることを嫌がる気持ちを少しやわらげることができるかもしれません。

まとめ

小学校の越境通学に関する条件は、自治体ごとにルールがまとめられています。

適切に申請をおこなえば、引っ越しをしても転校しない選択が可能になるかもしれません。

まずは自治体に越境通学ルールを確認してみましょう。

万が一申請が認められない場合、新しい環境に馴染むまでを優しくサポートするのも、大人の役割と考えると良いかもしれません。

子どもの適応力は大人が思う以上に素晴らしいものです。

越境通学という環境も、新しい学校も、柔軟に変化を受け入れる子どもの力を信じ、引っ越し後の学校生活を応援してあげましょう。

▼こちらの記事もおすすめです。
準備は何が必要?小学校を転校する時の手続きこれだけ
小学校入学ギリギリのタイミングで引っ越し!そんなときにやるべきことをご紹介

\ 小学校近くのお部屋を探したい /

住まいの紹介サービスチャットとは

▼最大で60%OFF!一番安い引っ越し業者を探しているママにおすすめのサービスです。


ママ賃貸フリーダイヤル