きのこ狩りは、おいしいきのこを自分で採って食べられる楽しみがあるので、これからの時期にぴったりなレジャーです。
しかし、慣れない山道を散策できるかどうか、間違って毒きのこを採ってしまわないかどうか心配な方も多いでしょう。
そこでこの記事では、きのこ狩りに最適な時期や注意点、下処理方法など、これからきのこ狩りに行く方が知っておくべき基本情報を詳しくご紹介します。
きのこ狩りに最適な時期は?
きのこ自体は梅雨が明ける7月~翌年の雪解け3月頃まで収穫できます。
ただ、「きのこ狩り」として山や農園で体験できるのは、秋に入ってから9月中旬~10月上旬頃です。
この時期になるときのこ狩りのバスツアーやイベントが開催されるところもあります。
きのこの種類やその年の気候によって時期がずれる可能性があるので、行き先の候補が決まったら電話やホームページなどで事前に確認しておくと良いでしょう。
きのこ狩りの注意点
きのこ狩りで発生する事故のなかには、命の危険に直結するものが少なくありません。
例として、毒きのこによる中毒や山での滑落事故、遭難などが挙げられます。
また、市街地とは違い山の中は救急車がすぐに来ないことも忘れてはなりません。
たとえ救急車を呼んだとしても到着までに時間がかかるので、事故があったときは自力で何とかする方法も考える必要があります。
それを踏まえたうえで、きのこ狩りに行くときの注意点をご紹介します。
ガイドさんと一緒に
きのこのなかには、毒性があり食べると中毒を起こす種類があります。
政府広報オンラインによると、2011~2020年の10年間で約1,600人が毒きのこや有毒植物による食中毒を起こしていて、そのうち18名は亡くなっています。
このような死亡例もあるため、きのこ狩りには必ずガイドさんも同行するようにしましょう。
また、きのこの種類はプロでも見分けがつきにくいものもあるので、初心者は自分たちだけで判断しないようにしてください。
※出典:
キノコ狩りや山菜採りなどで 毒のあるキノコや山菜などにご注意を! うっかり食べると食中毒に | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン
山の危険を知っておく
山のなかにはさまざまな危険があります。
例えば、きのこ狩りに夢中になってわき道にそれて道に迷ったり、斜面に生えたきのこを採ろうとして滑落したりする可能性もあります。
ほかにも、熊などの野生動物との遭遇、変わりやすい天候など、予想外の事態が起こるかもしれません。
先述したように、ガイドさんと一緒なら危険な場所に行く心配はほとんどありません。
トラブルの対処法も熟知しているので事故を回避しやすくなります。
こうした山の危険を知っておくこともきのこ狩りをするうえで大変重要です。
子どもに勝手に採らないように言い聞かせる
山のなかで自分できのこを採取し、調理して食べるのは子どもにとっては貴重な経験です。
子どもが張り切ってたくさん採りたがるかもしれませんが、間違って毒きのこを採ってしまうおそれがあるので、子どもの判断で勝手に採るのはNGです。
必ずガイドさんに確認して、採っていいと言われたものだけを採るように子どもに伝えましょう。
ママやパパが見ていないところで勝手に採ってカゴのなかに入れてしまわないよう、注意深く見守ることも大切です。
![ママ賃貸](https://mama.chintaistyle.jp/article/wp-content/uploads/2021/03/mama-yoko1.png)
きのこ狩りで採れるかも?!野生のきのこの種類
きのこ狩りで採れる可能性があり、なおかつ私たちの食生活に身近なきのこをご紹介します。
なめこ
小ぶりのきのこでブナやナラ、サクラなどの広葉樹の倒木や切り株、枯れた木の幹などに生えています。
食物繊維とカリウムが豊富です。
間違えやすい毒きのこ:ニガクリタケ、オオワライタケ、コレラタケなど
椎茸(しいたけ)
茶色い大きな傘が特徴の椎茸。広葉樹(シイ、ミズナラ、クヌギなど)や倒木の切り株などに生えています。
食物繊維、カリウム、ビタミンDやうまみ成分のグアニル酸が含まれています。
間違えやすい毒きのこ:ツキヨタケなど
舞茸(まいたけ)
ミズナラ、コナラなどの広葉樹の根元に生えます。
プロアテーゼというたんぱく質分解酵素が多く含まれているので、肉と一緒に付け込んで調理すると、肉のたんぱく質が分解されてやわらかく仕上がります。
間違えやすい毒きのこ:トンビマイタケなど
平茸(ひらたけ)
傘の部分が平たく重なり合っているのが特徴的な平茸。
広葉樹などの倒木に発生しています。
食物繊維やカリウム、葉酸などが多く含まれています。
間違えやすい毒きのこ:ツキヨタケなど
えのきたけ
白くて細いきのこが何本も生えているきのこで、エノキ、コナラなどの広葉樹の根元や倒木、切り株などに発生しています。
リラックス効果があると言われているギャバが豊富に含まれています。
松茸(まつたけ)
高級食材として知られる松茸。
傘の部分が小さく、香りがとても良いのが特徴です。
食物繊維とカリウム、葉酸などが含まれています。
きのこ狩りで採ったきのこの保存方法
きのこ狩りで採取したきのこを持ち帰ったあと、自宅での下処理の仕方や保存方法をまとめました。
下処理
きのこ狩りで採ったきのこは、市販のものとは違いゴミが付着していたり、なかに虫が入っていたりすることが多いので、下処理が欠かせません。
次の手順で下処理をしましょう。
- 石づきなど食べられない部分を切り落とす
- 大きなゴミや汚れをたわしで落とす
- ボールに水と塩小さじ2を入れてきのこを3~4時間つける(なかの虫を追い出すため)
- 小さなゴミを手で落とす
- ザルにあげて水を切る
乾燥保存
きのこのなかには、椎茸のように乾燥させると栄養素やうまみがアップするものがあります。
先述した下処理の2までをおこなったら、風通しの良い場所で4~5日天日干しします(途中で裏返してください)。
乾燥したら密閉容器に入れ、乾燥剤と一緒に入れて保存します。
なお、乾燥保存するときは水洗いする必要はありません。
使う前に水やぬるま湯で戻しておくと良いでしょう。
冷凍保存
きのこは冷凍すると細胞が壊れてうまみ成分がアップする効果があります。
先述した下処理を終えたあと、きのこを用途に応じた大きさにカット。
1分くらい湯通ししたらザルに空けて水を切り、粗熱を取ります。
ジッパー付きのビニール袋に重ならないよう平らな状態で入れて密封しましょう。
使うときは解凍せず、冷凍のまま使います。
まとめ
きのこ狩りは正しい採り方と山の危険性を知っていれば、家族みんなで楽しめるレジャーの一つです。
旬の味覚を探し、自分で採れた喜びを感じ、おいしいきのこ料理を味わいたいものですね。
ここで紹介したきのこのほかにも、安全なきのこや毒きのこは多くあります。
ガイドさんや名人の指示を受けながら、ルールを守ってきのこ狩りを楽しんでくださいね!
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