小学校のプールの授業で、毎回冷たいシャワーを浴びていた記憶はありませんか。
「プールの水よりも冷たくて辛いから、できれば浴びたくない」と思っていたママやパパも多いかもしれません。
しかし、あのプール前後の冷たいシャワーを浴びるのには、きちんとした理由がありました。
そこでこの記事では、小学校のプールで浴びるシャワーの役割を解説します。
また、ママやパパの時代には当たり前のように設置されていた腰洗い槽と洗眼器が廃止された理由もご紹介します。
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目次
小学校の【プール前】のシャワーの役割
小学校のプールで浴びるシャワーの役割は、プール前とプール後で異なります。
プール前のシャワーは、汚れを落とすとともに水に慣れさせることが目的です。
体の汚れを落とすため
プールは塩素で消毒されるとはいえ、すべての菌がいなくなるわけではありません。
菌のエサとなる汗などが体に付着したまま入ると、雑菌が繁殖してしまう可能性も……。
そこで、プールの衛生管理のために、汗や汚れ、菌をシャワーで洗い流してから入水するよう指導されています。
公益財団法人日本学校保健会の「学校における水泳プールの保健衛生管理」には、水着のなかまで水を注いで全身をよく洗うよう指導すると記載されています。
とはいえ、冷たいシャワーで水着のなかまで水を注ぐのは難しいかもしれません。
水に慣れさせるため
プール前のシャワーには、体の汚れを落とす以外にも二つの意味で「水に慣れる」目的があります。
一つ目は水に慣れて、水への恐怖心を軽減させるためです。
プールに入ったときに感じる水と体の温度差で水が怖いと感じる子どももいるため、あらかじめ冷たい水を浴びさせて体を冷やすのだとか。
二つ目は心臓への負担を軽減させるためです。
突然冷たいプールに入ることで体が驚き、心臓に負担がかかりやすくなることを防ぎます。
小学校の【プール後】のシャワーの役割
小学校のプールで、授業が終わるときにシャワーを浴びるのは、体についた汚れや塩素を落とすためです。
汚れを落とすため
学校のプールは「学校環境衛生基準」という基準のもと水質を管理しています。
しかし、基準を満たしていても、まったくの無菌ではありません。
例えば、屋外にプールがあれば外からの汚れが入りますし、菌が混入する可能性もあるでしょう。
さらにプールに入っていても汗はかくため、汗や皮脂などが入っていることも考えられます。
「汚いもの」と気にするほどではないものの、きれいに洗い流すためにシャワーを浴びます。
塩素等を洗い流すため
不特定多数の方が入るプールでは、水質管理のために塩素消毒をおこなっています。
プールに含まれる塩素は著しく悪影響なわけではありませんが、肌や髪の毛に対する影響はゼロでもありません。
そこでプール後は肌や髪の毛に塩素が残らないよう、シャワーで洗い流します。
肌が弱い子や敏感肌の子は、肌荒れなどを引き起こしてしまう可能性もあります。
キャップを取って洗う、水着のなかまで洗うなど、しっかり洗い流すように伝えておくと良いでしょう。
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腰洗い槽・洗眼器はほとんどの学校で廃止に
プールといえば腰まで浸かる腰洗い槽や、目を洗う洗眼器を思い出すママやパパも多いのではないでしょうか。
しかしこの二つ、現在はほとんどの学校で使用されていません。
そもそも腰洗い槽はプールの衛生管理の一環として使用されてきましたが、現在はほとんどの学校で循環ろ過装置が完備されたので役目を終えました。
循環ろ過装置が設置されていない学校は、現在でも腰洗い槽を使用しているようです。
一方、洗眼器は2008年の日本眼科医会が「積極的に推奨するものではない」「使用するならば数秒程度が望ましい」との見解を発表したことで使用されなくなりました。
現在では目を洗うよりも、ゴーグルの使用が推奨されています。
プールのあとは目薬を使ったほうがいい?
「プールは汚れている可能性があって洗眼器を使わないなら、目薬を使ったほうがいいの?」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
日本眼科医会では、以下の見解を出しています。
プールにはゴーグル使用が望ましい。またプール後の水道水による簡単な洗眼は行って良いが,積極的に推奨するものではない。なお児童生徒の体質によっては,学校医の指導のもと,プール後に防腐剤無添加の人工涙液の点眼や,簡単に水道水で目のまわりを洗うなどの対応も必要である。
※引用:
プール後の洗眼とゴーグル使用についての学校保健部見解│公益財団法人日本眼科医会
プール後に目薬を使うなら、防腐剤無添加の人口涙液を使いましょう。
ただし、小学校内で使うことになるため、子どもが自分で扱えることが前提です。
目薬をさすときに容器の先が目や周辺に触れてしまうなど、正しく使えない可能性も考えて、1回使い切りのタイプを選ぶのがおすすめです。
どこの小学校でも「地獄のシャワー」と呼ばれている不思議
ところで、ママやパパは小学校のプール前後に浴びるシャワーを何と呼んでいましたか?
あのシャワーを「地獄のシャワー」と呼んでいたママパパも多いのではないでしょうか。
なぜか今も昔も「地獄のシャワー」と呼ぶ子どもが多いようです。
SNSが普及していなかった時代にも関わらず、全国的に同じ名前で呼ばれていたのは興味深いですよね。
とはいえ、温水シャワーの学校もあるため、そのような学校に通っていた、通っている子はこの呼び名を知らないかもしれません。
まとめ
小学校のプールで浴びるシャワーには、汚れや塩素を落としたり、水に慣れたりする目的がありました。
特に、肌が弱い子や敏感肌の子は塩素の影響を受ける可能性もあるため、プール後のシャワーはしっかり浴びるよう伝えましょう。
また、プールではゴーグルの使用が推奨されています。
洗眼器を使用しなくなった代わりに目薬を使用する場合は、防腐剤が入っていない1回使い切りタイプの人口涙液を使用するのがおすすめです。
子どもが楽しく清潔にプールに入れるよう、サポートしてあげましょう。
プールの常識を子どもと話してみると、お互い発見があっておもしろそうですね!
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