【体験談】小学校でタブレットを導入して何が変わった?〜タブレット学習の効果と問題点

タブレットとペンの手元

文部科学省の推進する「GIGAスクール構想」※の下に、各学校で1人1台デジタル端末配布が進められました。

子どもが通う小学校でも、タブレット学習が開始され3年目になりました(原稿執筆当時)。

タブレット学習は、子どもの自主的な学習の姿勢を育み、ICTリテラシーの向上にもつながりますが、姿勢や視力の悪化やルール違反なども見られます。

この記事では、この間見えてきた学習効果と問題点を整理し、問題を解決する方法を紹介します。

文部科学省「GIGAスクール構想の実現について」

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小学校でのタブレット導入3年目に見えてきたこと

マスクをした子供が自宅でタブレット学習するシーン

コロナ禍により、小学校でのオンライン授業やタブレット学習の需要が増加しました。

まずは、小学校でタブレットがどのように導入されてきたのか、どのように活用されてきたのか、その経緯を紹介します。

小学校でのタブレット導入の経緯

娘の通う小学校は元々デジタル教育に前向きな学校で、パソコン教室には一人一台パソコンが完備されており、小学1年生からデジタル教育を進めていました。

さらに、文科省や自治体の方針もあり、タブレット導入の準備も進められているところでした。

2020年頃、コロナウイルス感染症が本格的に猛威を振るい始めると、全国の小学校が学級閉鎖となりました。

わが家でも、小学3年生の頃、長期にわたり小学校に行けなくなりました。

当初はテキストでの自主学習でしたが、コロナウイルス感染症の終息が見えないことが明らかになると、オンライン授業が開始されました。

2021年、4年生になると、ようやく娘の小学校でも1人1台端末が配布されました。

これ以降、小学校では試行錯誤しながら、タブレット学習を進めてきました。

小学校でのタブレット活用法

小学校でタブレットをどのように活用しているのか、ご紹介します(執筆当時)。

タブレットはiPadを使用し、Google Classroom、MetaMoJi Classroom等のアプリケーションが活用されています。

 【学習に関する活用例】

 ▽国語:言葉の意味を調べる。文章を読んだ感想を書き込む。

 ▽調べ学習:インターネットで情報を収集し、発表まで行う。

 ▽英語:英単語や英文の発音を聞く。自分の発音を録音して先生がチェックする。

 ▽他の教科:学習動画を見たり、問題を解く。

 【学校生活に関する活用例】

 ▽コロナウイルス感染症によって学級閉鎖となったクラスや、心配で登校できない生徒を対象としたオンライン授業。

 ▽先生からお知らせの投稿をしたり、生徒から次の日に持っていくものを確認する。

 ▽学校を休んだときには、その日の配布物がタブレットに送られる。

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タブレット学習がもたらす学習効果とは?

学校でタブレット学習の様子

タブレット学習の導入によって、3年間でさまざまな学習効果が見えてきました。

なかでも、4つの学習効果に着目します。

調べ学習などの学習の深化

わざわざパソコン室に行く必要もなく、教室にいながらインターネット上の情報を調べることができるようになりました。

その情報をグループ内で共有し、議論した内容をプレゼンテーションの資料としてまとめます。

そして、授業参観の時には、電子ボードにタブレットを接続し、資料を映し出しながら、グループ毎にプレゼンテーションを行いました。

プレゼンテーションの資料は、文字だけでなく、グラフや写真、動画を豊富に用いた、分かりやすいものでした。

私たち親世代とはまったく異なる学習形態になったことを実感しました。

英語などの効果的な学習

英語の授業でのタブレット学習は、利点がたくさんあります。

例えば、タブレットに英語の宿題が送られてくるのですが、問題文の音声を再生できるので、繰り返し聞くことができます。

次に、聞いた英文を子どもが音読し、録音したものを先生に送ると、発音のチェックをしてくれます。

そして、解答を書き込み、タブレットで先生に送ると、先生が丸付けをしてくれます。

このように、語学の学習にとても効果的です。

ICTリテラシーの向上

わが家の場合、幼児期にすでに子どもには自分のタブレットを持たせ、同時にICTリテラシー教育を始めていました。

ICTリテラシーとは、ICT(情報通信技術)を利用するために必要な知識やスキル、それを効果的に活用するための論理的思考力や判断力などを身に付けることです。

しかし、保護者のなかには、スマートフォンを持っているものの、パソコンやタブレットを使ったことがない方もいます。

したがって、小学校でタブレットを持たせ、ICTリテラシー教育をおこなうことは、子どもの将来にとって非常に有益です。

タブレットを使ってインターネットで正しい情報を収集したり、プレゼンテーションを作成したりすることで、デジタルツールの使い方を学ぶことができます。

保護者や教員の負担軽減

タブレットで宿題を提出すると、保護者にとっては面倒な丸付けの必要がなくなり、先生も宿題を印刷する時間を減らせます。

先にも触れましたが、タブレットで配布物を送れば、昔のように休んだ友だちにプリントを持って行く必要はなく、子どもがプリントをなくして困ることもなくなります。

タブレット学習の問題点とその解決策

導入から数年経った現在、タブレットの問題点も見えてきました。

この問題点を解決するために、家庭や小学校で行っている対策についても考えてみたいと思います。

身体への負担

タブレット導入直後は、小学校も慣れておらず、時間割の教科書類に加えてタブレットを入れるので、ランドセルがかなりの重さになりました。

そのため、腰に負担がかかり、一時期子どもの姿勢が悪くなりました。

現在は、文部科学省の方針もあって、教科書を学校で保管してくれるようになり、ようやくランドセルが軽くなりました。

また、タブレットを長時間見たり、悪い姿勢のまま使用したり、タブレット使用による健康面の心配もあります。

家庭での使用については、保護者による声かけも必要でしょう。

ルール違反と子どもとの約束

タブレットを使うことに生徒達が慣れた頃、クラスのなかにルール違反する児童が出てくるようになりました。

例えば、授業中にこっそり授業とは関係のないゲームで遊んでしまったり、先生と生徒、あるいは生徒同士とチャットのやりとりのなかでふざけた言動をしたり、……といった例です。

このようなルール違反問題を解決するために、現在は学校と保護者、子どもが下のような約束をすることになっています。

【健康面】

  ▽定期的にタブレットから目を離し、遠くを見る。

  ▽寝る1時間前はタブレットを使用しない。

   など

 【セキュリティー面】

  ▽個人情報をインターネット上に上げない。

  ▽人を傷つけることを書き込まない。

   など

文部科学省のホームページ※でも、約束すべき内容についてリーフレットが上げられていますので、参考にしてください。

文部科学省ホームページ「端末利用に当たっての児童生徒の健康への配慮等に関する啓発リーフレットについて」

保護者のICTリテラシーの格差が大きく子どもに影響している

笑顔の親子

保護者のICTリテラシー※が低いと、子どもに適切なインターネット利用の指導をしたり、危険なサイトや情報から守ったりすることができません。

また、必要な情報を収集して提供することができないため、子どもに関する情報格差が生まれます。

このように保護者のICTリテラシーの格差が子どもたちに大きく影響するため、保護者自身のICTリテラシーを向上させることが重要です。

保護者向けのICTセミナーや講習会が開催されていますので、この機会に参加してみるもの良いですね。

総務省「ICTメディアリテラシーの育成」

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ママライタープロフィール

nob

小学6年生の娘を持つママライター(記事執筆時)。
塾講師など教育経験が長い、元大学教員の博士ママ。現在はフリーで活動中。
厳選した蔵書は300冊以上の絵本マニア。
絵本、ボードゲーム、勉強法など、子どもの学習のお悩みや子育てのヒントになる情報を発信しています。


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