「お正月ってなあに?」と聞かれたら。子どもにわかりやすく由来や風習を伝えてみよう

お正月のしめ飾り

お正月になると初詣や年賀状などの正月行事がたくさんあります。

大人世代が子どもの頃から慣れ親しんだお正月の風習ですが、これらの由来をご存じでしょうか?

この記事では、子どもにもわかりやすく説明できるように、お正月に関するさまざまな風習の由来を詳しく解説します。

お正月の意味を知り、より充実した正月を過ごすとともに子どもから「お正月って何?」と聞かれた際に答えられるよう、ぜひ参考にしてみてください。

お正月の由来と意味

昔から、一年の始まりに「年神様(としがみさま)」という神様が各家庭に降臨し、五穀豊穣や家内安全をもたらすと考えられていました。

年末になると家の中を大掃除したり門松やしめ縄を飾ったりするのは、年神様をおもてなしするためともいわれています。

年末になると「正月を迎える準備をする」ということがありますが、これは「年神様を迎える準備」ともとらえられますね。

正月のイベントを楽しみながら年神様をお迎えできるといいですね。

子どもにはこう伝える

床の間の鏡餅
お正月の意味を子どもに聞かれたときは、

「お正月になると年神様という神様が家に来るからお迎えするんだよ。幸せや健康にしてくれる神様だから、きちんとおもてなししたいよね。私たちは年神様をおもてなししながらお正月のイベントを楽しもうね」

と、伝えてみてはいかがでしょうか?

ぜひ参考にしてみてください。


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お正月のさまざまな風習と由来

おせち料理

お正月にまつわるさまざまな風習と由来をそれぞれご紹介します。

「あけましておめでとう」

正月になると「あけましておめでとう」と挨拶するものですが、この「おめでとう」は何がめでたいのかと思ったことはありませんか?

実は、戦前は「数え年」といって生まれた年を1歳として数え、1月1日になると2歳になると数えるのが一般的でした。

つまり、戦前において元旦は「国民全員の誕生日」だったため、当時は「お誕生日おめでとう」の意味が強かったのです。

年齢の数え方も変わった現代では、「あけましておめでとう」の挨拶は誕生日を祝うというより、新年の幕開けを祝う言葉として定着するようになりました。

年賀状

昔は年始の挨拶に行く風習があり、遠方で直接挨拶できない方への新年の挨拶として年賀状が定着しました。

現代では電話やメール、SNSを通じて遠方に住む人と気軽に連絡を取れるようになりましたが、年賀状を送り合う風習は今でも親しまれています。

お年玉

多くの子どもたちが楽しみにしているお年玉の由来は、先ほどご紹介した年神様が関係しています。

正月になると飾られる鏡餅に年神様の魂が宿ると考えられています。

年神様の魂が宿った鏡餅は「年魂(としたま)」と呼ばれ、家長が家族に配ったことが由来です。

つまり、もともとお年玉はお餅として配られていましたが、時代が変わって配るものがお餅からお金に変化したと考えられています。

おせち料理

おせち料理は年神様をおもてなし、お供えするための料理です。

年神様と同じものを食べた人にも年神様のご利益があるとされ、また、家内安全、子孫繁栄を願っておいしくいただく縁起物でもあります。

おせち料理の中身である黒豆や昆布、数の子など、おせち料理ひとつ一つに意味があります。

詳しくはこちらをご覧ください。
おせちには一つひとつ意味がある!?子どもにわかりやすく伝えてみよう!

お雑煮

お雑煮は年神様にお供えしたお餅をいただくことが由来とされています。

先述したように年神様が宿った年魂を食べ、一年を無事に過ごせるよう力をつけようとするものです。

お雑煮のおもち以外の具材は地域によって異なりますが、その土地でとれた作物や名産品を入れることが多いようです。

初夢

1月1日の夜から2日、または2日の夜〜3日の朝にかけてみる夢を「初夢」といいます。

夢の内容でその年の一年を占うもので、なかでも「一富士、二鷹、三茄子」といい、この3つにまつわる夢が縁起がいいとされています。

縁起のいい夢を見るおまじないや、縁起の悪い夢を見たときのおまじないなどもあるので、初夢で一年を占いつつおまじないを楽しんでみてもいいですね。

詳しくはこちらの記事もぜひご覧ください。
初夢を見るのはいつ?一富士二鷹三茄子はどうして縁起がいいの?

書き初め

書初め

書き初めは、一年の目標や抱負を書くものです。

最近では、「健康祈願」「家内安全」などの四字熟語を書くことも多くなりました。

1月2日に書き初めをすると字がうまくなるという言い伝えがあることから、1月2日におこなうのが一般的です。

書き終えた書き初めは1月15日の「どんと焼き」で門松やしめ縄飾りなどと一緒に燃やします。

炎が高く上がれば上がるほど、字が上達するといわれています。

初詣

初詣はもともと、平安時代にあった「年籠り(としごもり)」という風習が由来とされています。

村や家の長が社寺(しゃじ)に集い、その地域でまつられている氏神様(うじがみさま)に大みそかの晩から元旦まで寝ずに籠り、祈りをささげるものです。

その後「除夜詣」「元旦詣」と時代とともに呼び名が変化していきました。

時を経て節分の「恵方巻」のような縁起がいいとされる方角にある神社仏閣に参拝する「恵方詣り」が定着しました。

現代では鉄道の発達により方角にこだわりがなくなり、大きな寺社へ初詣に行くことが正月の一大イベントとして定着しています。

まとめ

お正月の風習とその由来をご紹介しました。

お正月のイベント一つひとつの意味を理解することで、より一層充実したお正月を過ごせるのではないでしょうか。

お正月の風習をのちの世代にも伝えていくためにも、正月行事を大切に、正しい意味を理解しておきたいものです。

「お正月ってなあに?」という子どもの素朴な疑問に答えながら、正月ならではの家族団らんを楽しんでみてくださいね。


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