3月8日の「ミモザの日」を知っていますか。
この日は国連で「国際女性デー」として定められ、女性の権利向上やジェンダー平等に焦点を当てる日になっています。
しかし、子どもと女性の権利について話す機会は意外と少ないものです。
ミモザの日をきっかけに親子で話をしてみませんか。
この記事では、ミモザの日や国際女性デーの歴史、日本でおこなわれる関連イベントなどを紹介します。
ママライタープロフィール
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15歳と19歳の息子を持つ福岡在住のライター。(※原稿執筆時)
情報誌勤務を経てフリーランスのライターとして活動中。
DIYやお笑い鑑賞、フリマアプリで不用品を売ったり、ポイ活をしたりと、興味のおもむくままに楽しんでいます。
息子たちには野球マニア、潮干狩りのプロと呼ばれています。
「ミモザの日」とは「国際女性の日」のこと
1975年3月8日、国連で「国際女性の日」が提唱され、1977年の国連総会で議決されました。
「国際女性の日」のシンボルとして親しまれているのが、初春に愛らしい黄色い花を咲かせるミモザです。
女性への感謝を伝えるためにミモザの花を贈る、イタリアの習慣に由来しています。
日本では、毎年3月8日に、男女共同参画担当大臣が、国際女性の日に寄せたメッセージを発出しています。
国際女性の日の歴史
1908年、アメリカで女性の労働環境改善を求めたストライキが起きました。
これを記念して翌1909年に定められたのが「全米女性の日」です。
以降、世界各地で「女性の日」が広がり、記念行事がおこなわれてきました。
1910年には、社会主義インターナショナルが、女性の権利を求める運動や普通選挙権への支援を後押しする目的で、国際的な性格を持つ「女性の日」を制定しました。
1910年3月19日には、オーストリア、デンマーク、ドイツ、スイスで初の「国際女性の日」記念行事を開催。
ロシアでは1913年から1914年にかけて平和運動の一環として記念行事が行われたほか、1917年の抗議とストライキはロシア皇帝が退位し、女性に選挙権が認められるきっかけとなりました。
そして、国際婦人年にあたる1975年3月8日、「国際女性の日」を定めることが国連で提唱され、1977年に議決されました。
「ミモザの日」と呼ばれる由来
1946年、イタリアで、女性への感謝を表す日「La Festa della Donna(女性の日)」に贈る花として、ミモザの花が選ばれました。
イタリアでは3月8日が近づくと、ミモザの花が街中にあふれるといいます。
こうした習慣が知られるようになり、ミモザの花はイタリアだけでなく、国際女性の日のシンボルとして定着しました。
「ミモザの日」の取り組み
3月8日前後には、ミモザの日に関連したイベントが多くおこなわれます。
ホワイトリボンラン2024
女性の健康支援を目的とし、国内外から5500人を募って開催されるチャリティランイベント「ホワイトリボンラン2024」。
2016年に始まり、今回で9回目を迎えるイベントです。
ホワイトリボンラン2024年にエントリーすると、公式Tシャツが事前に送付されます(エントリーは2024年1月31日まで)。
この公式Tシャツを着て走る様子をSNSに投稿したり、全国各地の拠点で行われるランイベントに参加したりすることで、リアルとバーチャル(インターネット)の両方で参加可能です。
今回は新たに、3月に行われる3大マラソン大会「東京マラソン2024」「名古屋ウィメンズマラソン」「渋谷・表参道ウィメンズラン」との連携も発表されています。
エントリー費の収益全額は、世界の女性の命と健康を守る活動に寄付されます。
HAPPY WOMAN FESTA 2024
国内最大級の国際女性デーイベント「HAPPY WOMAN FESTA 2024」。
女性のエンパワーメントとジェンダー平等を推進するHAPPY WOMAN実行委員会が主催し、今回で8年目を迎えます。
3月8日を中心に2月から3月にかけて、さまざまなイベントが実施され、その様子はYoutubeで配信予定です。
参考:HAPPY WOMAN|国際女性デーHAPPY WOMAN FESTA
Appleの取り組み
Appleでは国際女性デーを記念したセッションを実施しています。
2022年には産婦人科医の高尾美穂さんを招き「医師に学ぶ女性の健康とApple Watch」と題したセッションを開催しました。
また、AppleMusic、AppStore、AppleTVなどのサービスでも女性クリエイターや作品などに焦点を当てた企画が行われます。
東京大学の取り組み
東京大学では国際女性デーに合わせて特別企画を実施しています。
学内・教職員を対象にしたものもありますが、一般・リモート参加が可能なセミナーが実施されることもあるのでチェックしてみてください。
東京大学男女共同参画室のホームページでは女子中高生・在学生・研究者に向けたさまざまな情報を発信しています。
そのほかにも多くの企業がイベントを実施
Microsoftやマクドナルド、Amazonなどのさまざまな企業が、国際女性デーに合わせてイベントを実施しています。
2024年1月5日現在、詳細はまだ公開されていませんが、実施が近くなると各ホームページにリリースが掲載されます。
事前登録が必要なイベントもあるので、こまめに確認してみてください。
子どもと「ミモザの日」について考えてみよう
女性は長い間、男性と同等の権利を持てませんでした。
例えば、日本で女性に選挙権が初めて認められたのは1946年です。
当時20歳だった方は2024年には98歳になるため、女性に選挙権がない時代を知っている日本人は少数になっています。
子どもにこうした歴史を教えるには、親世代も勉強が必要になり、子どもが興味を持つように話すのが難しいと感じる方も多いかもしれません。
ミモザの日は、選挙権の獲得や、教育・職業の機会均等、女性に対する法的な差別の撤廃など、今の日本ではあたり前になっていることが、あたり前ではない時代があったことを子どもに教える良い機会になります。
各イベントに参加すると、世界各地で女性がどのように生きているかを知ったり、生き生きと働いてキャリアを重ねる女性の姿を見ることができたり、さまざまな角度から、女性の権利の向上や社会参加について考えることが可能です。
ミモザの日をきっかけに女性の権利やジェンダー平等を考えよう
我が子が小学校に入学して驚いたのは、運動会や合唱コンクールでリーダーとして活躍する女の子がとても多いことでした。
次に、我が子が高校に入学したときに驚いたのは、理系選択コースに女子が多いことでした。
筆者が子どもだった頃と比べ、学校でのジェンダー平等は進んでいると感じます。
一方で、大学の理系学部が女性枠を設けて女子学生を増やそうとする動きもあります。
理系に進む女子学生が増えたとはいえ、学部による偏りは未だにあるようです。
また、就職後に出産・育児を経た女性が以前と同じように働けなかったり、女性を平等に扱ってもらえなかったりする状況は根強く残っています。
未来を生きる子どもたちが性差にとらわれず、さまざまな選択ができるように「ミモザの日」をきっかけに親子で考えてみてはいかがでしょうか。
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