子どもの成長の節目の一つである七五三。
その七五三につきものなのが千歳飴ですよね。
しかし、長い棒状であることから、どのように食べたら良いのか考えてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのままでは食べづらいものの、折ったら縁起が悪いのではないか、大きすぎて余らせてしまうなど、食べきるのが難しいと感じることもありますよね。
そこで今回の記事では、千歳飴をどのように食べたら良いのか、おいしく食べきるアレンジレシピをご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
千歳飴の正しい食べ方
千歳飴は普通の飴に比べて、長い棒状をしているので特別な食べ方や正しい食べ方があるのではないかと感じる方もいるでしょう。
しかし、千歳飴の正しい食べ方は特に決まっていません。
一説では「折ると縁起が悪い」といわれていますが、根拠はないため気にしなくても大丈夫です。
そもそも、千歳飴は10㎝以上の長さがあるものが多く、一度に食べきるのは難しいうえに、小さな子どもに持たせて食べさせるほうが危険ですよね。
千歳飴は神社でいただく縁起ものです。
子どもの健やかな成長を願い、最後までおいしくいただきましょう。
袋に入れて包丁の背で叩いて割る、電子レンジで少し温めて包丁で着るなどして、小さくして食べるのがおすすめです。
千歳飴の意味
千歳飴には、その名前や形状などに意味が込められています。
千歳飴の「千歳」には「千年」「長い年月」の意味があり、かつては「千年飴」として売られていました。
飴を作る際に引っ張って長く伸ばしますが、飴は引っ張るとどこまでも長く伸ばせる性質があり、千歳飴の形状は細長いことから、「細く長く」「長寿」が連想されます。
そのため、昔の子どもは生存率が低かったこともあり、千歳飴には「細く長く粘り強く」や「元気に育って欲しい」「健康で長生きして欲しい」などの、子どもの健やかな成長を願う気持ちが込められています。
千歳飴の由来
千歳飴にはどのような由来があって七五三に用いられるようになったのでしょうか。
諸説ありますが3つの説をご紹介します。
浅草「千年飴」
浅草の飴売り七兵衛が、元禄・宝永期(1688~1711年)に江戸の浅草で売り出した「千年飴」が由来となっている説があります。
「千年飴」は、棒状の紅白の飴が、松竹梅や鶴亀の絵が描かれた長い紙袋に入っていました。
名前に千年が使われていることや、紅白のおめでたい色使いであることから「長生きできる」「縁起が良い」などと評判になりました。
大阪「千歳飴(せんざいあめ)」
大阪で商いをしていた平野甚右衛門が、元和元年(1615年)に江戸浅草の浅草寺境内で飴を売り出したのが由来になっている説もあります。
この時代に千歳飴は「せんざいあめ」と呼ばれており、のちに漢字はそのままで「ちとせあめ」と呼ばれるようになったとされています。
「せんざいあめ」は売り文句に「長い千歳飴を食べると長生きできる」とあったため、話題が広まり贈り物としても重宝されるようになりました。
神田明神「祝い飴」
東京都千代田区の神田明神境内で売られていた「祝い飴」が由来となっている説もあります。
江戸時代の浮世絵師・歌川広重が描いた浮世絵には、丁稚が神田明神お参りをする絵がありますが、その手には千歳飴が描かれています。
また、写真が普及し始めた明治時代には、境内で千歳飴が売られている様子が映し出されている写真が残っています。
現代でも神田明神では昔の風習を受け継ぎ、七五三詣でに来た子どもに千歳飴を授けています。
余った千歳飴のリメイクレシピ
子どもの健やかな成長の願いが込められている千歳飴。
なるべく食べきりたいと思っても、余らせてしまうこともありますよね。
ここでは、余った千歳飴をおいしく食べるレシピをご紹介します。
ミルクプリン
- 【材料】(カップ4~5個分)
- 牛乳 300㎖
- 千歳飴 30g
- 粉ゼラチン 5g
- 砂糖 適量
- (フルーツ缶) 適量
- 【作り方】
- フリーザーバックなどのビニール袋に千歳飴を入れ、麺棒などで叩いて小さくする
- 鍋に砕いて小さくした千歳飴と牛乳を入れ、温めながら溶かす
- 飴が溶けたら火を止め、甘みを確認して足りなければ砂糖を足す
- 鍋にゼラチンを入れてよく混ぜ、容器にうつしたあと、冷蔵庫で冷やし固めて完成
フルーツを入れる場合は生のフルーツだとゼラチンが固まらなくなってしまうので缶詰を使用します。
※出典:
簡単おやつ☆千歳飴リメイク☆ミルクプリン by いのししベーカリー 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが386万品
生キャラメル
- 【材料】
- 千歳飴 2本
- 水 60㎖
- 熱湯60㎖
- バター 20g
- 生クリーム 30㎖
- 【作り方】
- 千歳飴を適当に砕く
- 水と砕いた千歳飴を鍋に入れて溶かし、煮詰める
- 泡が出てきて色が茶色に変わるまで煮詰めてカラメル状態になったら火を止めて熱湯を加える
- お湯とカラメルが全体的にきれいに馴染んだらカラメルソースになるように再び煮詰める
- 全体が馴染んだらバターを加え、生クリームを少しずつ加えてキャラメルクリームの状態にする
- 泡が出て粘りが出てきたら、バットにクッキングシートを敷き流し込む
- 冷やし固めたあと、小さく切り分けて完成
カラメル状になった千歳飴にお湯を加える際は、はねるので注意しましょう。
蓋がある場合は、利用してください。
※出典:
千歳飴リメイク生キャラメル☆クリーム by RIKAいちご 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが386万品
マフィン
- 【材料】(マフィンカップ6個分)
- 千歳飴 2~3本(70g)
- 牛乳 150㎖
- バター 80g
- 卵 1個
- ホットケーキミックス 200g
- チョコ(お好みで) 適量
- 【作り方】
- オーブンを170度に温めておく
- 千歳飴を適当なサイズに折、牛乳と一緒に鍋に入れて弱火にかける
- 焦げつかないように混ぜながら、千歳飴を溶かす
- バターを入れたボウルに2を熱いまま入れ、泡立て器で混ぜながらバターを溶かす
- 卵を入れて混ぜる
- ホットケーキミックスをふるい入れ、さっくりと混ぜ合わせる
- 6にお好みで刻んだチョコを加える
- マフィンカップに7分目まで生地を入れて余熱しておいたオーブンで25分焼く
- 竹串を刺して生地がついてこなければ完成
牛乳は火にかけると蒸発してしまうので、千歳飴が溶けきったあとボウルに入れる際に一度重さを測ってください。
千歳飴の70gを差し引いて100gくらいの重さがあると成功しやすいでしょう。
足りない場合はその分の牛乳を足してくださいね。
※出典:
千歳飴マフィン by 桃缶かーさん 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが386万品
揚げない大学いも
- 【材料】(2人分)
- さつまいも 大1本
- 千歳飴 1~2本
- しょう油 大さじ1
- サラダ油 適量
- 黒ごま(お好みで) 適量
- 【作り方】
- さつまいもは一口大に乱切りにし、水に10分程度さらしておく
- 水を切ったさつまいもを耐熱ボウルに入れ、濡らしたキッチンペーパーをかぶせ800Wのレンジで3分加熱する
- 加熱後、ボウルのなかのさつまいもをざっくりと返し、濡れたキッチンペーパーを再びかぶせて竹串がすっと通る硬さになるように2分半ほどレンジで加熱する
- 油を少し多めにフライパンにしき油が温まったらさつまいもを入れる
- さつまいもに焼き目がついたら火からおろし、余分な油はキッチンペーパーにあげて切る
- 千歳飴を適当なサイズに割り、フライパンで20~30㎖の水(分量外)と一緒に入れて煮溶かす
- 飴が溶けて馴染んだらしょう油を入れ、全体が馴染むようにヘラで混ぜ合わせる
- キッチンペーパーにあげておいたさつまいもを7に一気に入れ、お好みで黒ごまを入れたら一気にかき混ぜてタレとさつまいもを絡めたら完成
千歳飴を2本使用すると甘さが濃厚になるので、まずは1本から試すのがおすすめです。
微調整しながら好みの甘さを見つけましょう。
※出典:
余った千歳飴で揚げない大学いも by 山猫姐 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが386万品
鶏の照り焼き
- 【材料】(2~3人分)
- 鶏もも肉 2枚(400g)
- 千歳飴 1本(30g)
- 酒、みりん、しょう油 各大さじ2
- 酢 小さじ1/2
- 水 40㎖
- 【作り方】
- 鶏もも肉を食べやすいサイズに切り、厚みがある部分は火が通りやすいように包丁を入れる
- 油をひいて熱したフライパンで、皮目を下にして鶏肉を焼く
- 鶏肉に焼き色がついたらいったんお皿に取り出す
- フライパンに水、みりん、酒を入れ、適度なサイズに割っておいた千歳飴を入れて煮立てる
- 千歳飴が溶けたら鶏肉をフライパンに戻し、弱火から中火で2分ほど煮てからしょう油を加え火を通す
- 鶏肉に火が通ったらお皿に取り出し、煮汁を煮詰めて鶏肉にかけたら完成
鶏肉を焼いたあとフライパンに残っている油はそのままでも大丈夫ですが、ふき取ることでこってり感が減りさっぱりと食べられますよ。
※出典:
余った千歳飴で鶏の照り焼き★ by みやまYH 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが386万品
まとめ
今回の記事では、七五三を迎える子どもを持つママやパパに向けて、千歳飴の意味や由来、正しい食べ方などをご紹介しました。
千歳飴には、昔は長く生きられない子どもも多かったことから、子どもの健やかな成長の願いが込められています。
正しい食べ方などはないですが、そのままでは長さもあるため子どもに食べさせるのは大変ですよね。
割って食べるのも良いですが、余らせてしまうこともあるでしょう。
ご紹介したアレンジレシピを参考に、子どもの成長を願いながら、ぜひ食べきってください。