コロナ禍で、小学校の校外学習は中止やオンラインになり、その機会がかなり減らされてきました。
しかし、今年度に入り、制限されてきた様々な活動が再開され、校外学習も徐々に復活しています。
この記事では、校外学習のメリットや具体例を示し、その魅力や効果を明らかにします。
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ママライタープロフィール
小学6年生の娘を持つママライター(記事執筆時)。
塾講師など教育経験が長い、元大学教員の博士ママ。現在はフリーで活動中。
厳選した蔵書は300冊以上の絵本マニア。
絵本、ボードゲーム、勉強法など、子どもの学習のお悩みや子育てのヒントになる情報を発信しています。
小学校の校外学習ってどんな授業?
校外学習では、その名の通り、学校の外でさまざまな体験学習の機会を得ることができます。
校外学習は、地域の農業や工場、公共施設、歴史的建造物の見学、遠足や修学旅行、自然体験、ボランティア体験など、多岐にわたります。
例えば田植えのような農業体験は、田んぼや稲に直接触れることで自然を体感し、職業としての農業への理解を深め、食育の大切さを実感することができます。
地域の史跡や博物館のような歴史的建造物の見学では、現地で直接実物を見たり触れたりしながら、地域の歴史や文化の背景を学びます。
こうした校外学習を通して、子どもたちは教室で教科書を読んで想像するだけではなく、直接見て触れて感じ取ることや、地域の人びとと交流することでより深い学びと理解を得ます。
遠足や修学旅行も校外学習?
遠足や修学旅行も校外学習・体験学習と位置づけられています。
遠足では、グループ活動を通してコミュニケーションスキルを身に付けたり、集団行動のマナーやルールを学んだりします。
また、地域の名所や自然などの屋外での活動が、子どもの身体的精神的な健康に寄与します。
修学旅行になると、子どもたちは住んでいる場所からも家族からも離れます。
普段と異なる地域を訪れることによって、別の地域社会や文化を学びます。
そして、見知らぬ土地で子どもたち自身の力で行動することを通して、自主性、自立性を育て、互いに協力することの大切さを実感します。
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体験学習のメリットとは
校外学習のメリットとは何でしょうか?
文部科学省「1.1.体験活動の教育的意義」では、体験活動の効果を次のように整理しています。
①現実の世界や生活などへの興味・関心、意欲の向上
②問題発見や問題解決能力の育成
③思考や理解の基盤づくり
④教科等の「知」の総合化と実践化
⑤自己との出会いと成就感や自尊感情の獲得
⑥社会性や共に生きる力の育成
⑦豊かな人間性や価値観の形成
⑧基礎的な体力や心身の健康の保持増進
引用:文部科学省「1.1.体験活動の教育的意義」
これをふまえ、この記事では次の4つのメリットに着目します。
実践的な学びの機会になる
普段は教室の中で、授業を通して子どもたちはさまざまなことを学習します。
しかし、例えば田植えなどの農業について学習しても、実際にはどのようなところで、どのようにして農作業をしているのかを想像することは難しいでしょう。
特に、都市部に住んでいる子どもには、生活の中で触れる機会がほとんどありません。
校外学習によって学校を飛び出せば、田んぼはこのような場所にあるのか、こんなにおいがするのか、虫がいるとか、日差しが熱いとか、五感を使って身体で感じることができます。
田植え体験などをすれば、農作業の大変さを理解したあと、秋には無事に収穫し、給食などでいただくことで、普段の食卓のありがたみを実感するでしょう。
このように実際の体験を通して経験知となり、頭と身体で知識を身に付けることができます。
自己成長へつながる
普段の学校生活とは異なる環境に置かれることで、子どもたちの自己成長につながります。
学外での未知の体験は、子ども自身の新たな興味や関心を発見する機会となります。
例えば、教科書の中では歴史に興味が持てなくても、城跡や昔の風俗の展示物などを見れば当時の状況を想像する助けとなり、興味を持つようになります。
そして、「なぜこうなったのだろうか?」といった新しい疑問や課題を自分で見つけることで、子どもの探究心や好奇心を育てることができます。
コミュニケーションや社会的スキルの向上につながる
校外学習は、多くの場合グループを作って活動するので、お互いに協力し助け合うことで、コミュニケーション能力が育ちます。
また、学外の施設を訪問し、見学したり、学外の方との交流を通して、社会的なマナーも身に付きます。
例えば、地域のお年寄りと一緒に清掃活動体験をする場合、ボランティアや環境に関する学習だけでなく、世代を超えて相手の立場を理解し、尊重する姿勢が養われます。
また、地域のお年寄りから経験や知識を直接聞くことで、地域の歴史や文化への理解も深まり、地域への愛着が生まれます。
このような他者との出会いやともに活動することで、社会性を育てることができます。
自己肯定感や自信アップにつながる
校外学習では、新しいことや苦手なことに挑戦することもあります。
これを乗り越えることで、自己肯定感や自信アップにつながります。
例えば、博物館や資料館などを訪問した際に、質問や感想を求められることがあります。
最初は人前で自分の意見を述べることに不慣れでも、体験を繰り返すことで、自分の考えに自信を持つことができるようになるでしょう。
宿泊体験で初めて親元から離れて過ごす場合も、自分の責任で行動することや、困ったときは自分の力で、あるいは友だちと協力しながら困難を乗り越える経験ができます。
校外学習の具体例
体験談その1:宿泊体験学習
1学期に、小学1年生と2年生がペアになり、自然の中で宿泊する校外学習がありました。
親としては、1年生が1人でお風呂に入れるのか、着替えはできるのかと心配でしたが、実際は全く問題ありませんでした。
この宿泊体験の面白かった点は、ひとつの学年で宿泊するのではなく、2年生が1年生と同じ部屋になり、世話を焼いてくれる点です。
自然の中で、2年生が1年生に遊びを教えたり、食事の仕方やお風呂の入り方を教えたりします。
そして、2年生に上がると、前の年の経験を活かして、今度は1年生をお世話する立場になります。
「お世話面倒だなあ」と言いながらも、ペアの1年生の子の遊びたい遊びを優先させたり、布団を畳むのを手伝ってあげたりと、何かと世話を焼いたようでした。
この経験は、子どもの責任感を養い、友だちを思いやる心を育てていると思います。
体験談その2:平和学習旅行
次に、平和学習旅行の体験談をお話しします。
まず学校では、平和に関する学習をしたり、千羽鶴を折ったり、グループで現地での活動内容を話し合ったりします。
この事前学習をふまえて、現地では千羽鶴を慰霊碑に供えて平和を祈り、語り部の話を聞き、資料館を見学することで、平和についての理解が深まりました。
特に、実際に体験された語り部の方のお話が印象的だったと言います。
自由行動では、グループで話し合いながらルートを決め、先生たちも近くにいてサポートしてくれました。
道に迷って失敗しても協力して乗り越え、バスの間違いも楽しい思い出になりました。
親の手を離れて自分の身の回りの世話をし、見知らぬ地域で友だちと協力して行動することで、自立心や自信、他者への信頼などが育てられたと思います。
子どもたちの成長に必要な校外学習
校外学習は、子どもたちの教育に多くのメリットがあることがわかりました。
社会科見学や修学旅行、地域交流など、座学では学習できない、子どもたちにとって貴重な「経験」を提供しています。
教科書やデジタルとは違った、五感を使った教育もまた子どもたちの成長に必要ですね。
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ご家族でのお引越しの際、ぜひお気軽にご活用くださいね。
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