小学校のPTA役員は仕事内容が漠然としていてわかりにくいからか、「やりたくない」「面倒くさそう」と、ネガティブなイメージを持つ方は少なくありません。
ただ、学校によっては「子どもが通う6年間のうち1回は参加」などの決まりがあるところもあります。
わからないことをやるのは誰しも不安ですよね。
まずはPTA役員がどのような仕事をするのか知るところから始めましょう。
そこで今回は、PTAの活動内容と仕事内容を詳しくご紹介します。
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PTAってなぁに?
PTAは「Parent」「Teacher」「Association」の頭文字をとった略語です。
この単語を見てもわかるとおり、PTAは保護者と教職員はもちろんのこと、町内会や地域全体で協力して子どもの成長を支えることを目的とした社会教育団体です。
PTA活動の具体例として、登下校時に子どもたちを見守り、運動会や学芸会など、学校行事の運営サポート、地域の防犯活動、広報などをおこないます。
PTAへの加入はあくまで任意ですが、新学期が始まったタイミングでPTAへの加入の可否を確認されることがあります。
未就学の子どもがいたり、PTAを経験していなかったりといった特段の事情がなければ、加入を求められる可能性が高いでしょう。
ただ突然の転勤や引っ越しなど、事情により任意で退会することも可能です。
それによって子どもが不利益を被ることはないはずですが、なかには平等な対応とはいえない小学校もあるかもしれません。
PTAの加入率や入らないメリット・デメリットはこちらの記事もチェック。
▼PTAに入らない人もいる?入らないとどうなる?現役子育てママが考察してみた
PTA【本部役員】の種類と仕事内容
PTA活動のなかでもさまざまな役割があり、「五役」と呼ばれる役職者がいます。
役員は自薦、他薦、投票などにより前年度の秋~冬にかけて決定し、次年度に活動を始めるのが一般的です。
PTA会長
PTA組織のトップとして、役員を取りまとめる仕事をします。
他校や地域との交流をはじめ、入学式や卒業式といった学校行事では保護者代表かつPTAの代表として挨拶をします。
PTAの活動を実際におこなうというより、PTA外の活動の場に出席することが多いです。
PTA副会長
PTA会長の仕事をサポートするのが副会長です。
他の役員や委員と連絡を取り合い、会長に伝えるという役割もあります。
PTA活動における実質的なリーダーは副会長が担うことが多いようです。
会長と一緒に地域や他校のと交流に参加することもあり、仕事内容は多岐にわたります。
学校によっては2,3名選出されるところもあります。
書記
PTA役員の会議において議事録を作成したり、PTAが配布する書類を作成したりする仕事をします。
必要に応じて書類を印刷、配布、管理するのも書記がおこないます。
会社でたとえるなら事務職や庶務といった役割です。
文章を書く仕事がメインとなるので、パソコンスキルが求められます。
選出人数は2,3名のところが多いようです。
会計
PTAは保護者から集めた会費によって運営されています。
会計はこの会費の集金をおこない、財務として管理し、取りまとめる仕事をします。
新年度には予算を作成し、年度末には決算業務もあるので、会社でいうところの財務部門と同様の仕事といえるでしょう。
お金を扱うので、計算が得意な方やお金の管理をきちんとできる方が向いています。
人数は2,3名選出されることが多いようです。
会計監査
会計監査は、会計がおこなった決算に対して監査をおこないます。
監査した結果をPTAの役員総会で報告するのも会計監査の仕事です。
基本的には年度末の決算のあとに仕事が集中するため、それ以外の時期は比較的落ち着いています。
そのため、仕事が忙しい方もPTA活動と両立しやすいかもしれません。
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PTA【専門委員】の種類と仕事内容
PTA役員のほか、専門委員がPTAの仕事を個別に請け負い、業務をこなします。
学校によって名称が異なったり、専門委員自体を設置していなかったりするところもあります。
専門委員は新年度の4月に保護者会で立候補やくじ、投票などにより決定します。
学級委員
学級委員は、子どもたちが学校で快適に勉強できるような環境づくりをおこなうことが仕事です。
「クラス委員」とも呼ばれ、児童やクラスの数が少ない場合「学年委員」と呼ばれるところもあるようです。
学級・学年単位での行事の企画、開催、司会進行を務めることもあります。
各クラス1名ずつ選出され、クラスの保護者とも接する機会が多い委員です。
広報委員
広報委員はPTA広報誌の作成をおこないます。
具体的には誌面に掲載するネタを企画し、取材に出向いて撮影、編集、発行するといった、広報に関する一連の業務を担います。
PTAの広報誌は年に2~3回発行する学校が多いようです。
校外委員
子どもたちの校外での活動をサポートするのが仕事です。
「地区委員」とも呼ばれていて、登校時に子どもと同伴する保護者と連絡を取ったり、集団下校の訓練に参加したりと、登下校に関する仕事をメインにおこないます。
そのため、防犯パトロールや通学路の調査など、地域や子どもたちの安全を守る役割も担っています。
企画委員
PTAの会員と子どもたちの親睦を深めるイベントを企画する仕事をします。
実行委員としてイベントの運営もおこないます。
イベントの前後に仕事が集中するものの、イベントがない時期は忙しくないので、フルタイムで働いている方でも両立しやすいかもしれません。
文化委員
文化委員は、PTAの役員や専門委員を対象とした講習会や研修会を企画し、開催する仕事をします。
学校行事に直接関わる仕事ではないものの、PTA同士の親睦を深め、PTAの運営をより良い方向へ導くことのできるやりがいのある仕事といえます。
文化委員自体を設置していない学校も多いようです。
ベルマーク委員
お店で購入した商品のパッケージについているベルマークを子どもたちから集めて回収し、学校の備品を購入する仕事をします。
小さなベルマークを手作業で集計するので、細かな作業が好きな方に向いているかもしれません。
選考委員
選考委員は、次期PTA役員の選出を進める仕事をします。
推薦やアンケートなどで候補者を探して役員を選びます。
先述したとおり、PTAの役員は前年度の秋~冬にかけておこなうので、選出時期は業務に追われる可能性がありますが、それ以外の時期は落ち着いていることが多いようです。
卒業対策委員
卒業対策委員は、6年生が卒業するにあたって卒業の準備を進めていく業務を担います。
具体的には卒業アルバムの制作、卒業記念品の選定、卒業証書ホルダーやコサージュの発注といった卒業式の準備も卒業対策委員が進めます。
PTA役員・委員を引き受けるおすすめの時期
PTAの役員をする場合、学校にも慣れてきて卒業関連の集まりもない2~5年生の間にするのがおすすめです。
ただ、1年生で参加すると「まだ慣れていないから大丈夫だよ」と、上級生の保護者が気を使ってくれるかもしれません。
学校生活に慣れていないうちは大変かもしれませんが、早めに済ませておくのもアリといえます。
一方で、子どもが中学受験のために勉強をしていたり、受験生の兄弟がいたりする場合は避けたほうが無難でしょう。
また、転勤や引っ越しをともなう異動がある可能性がある方も、1年間仕事を全うできないのでPTAへの参加は避けたほうがいいかもしれません。
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PTA役員・委員はどうしてもやらなきゃダメ?
ここまでご紹介したPTAの役員や委員には必ず参加しなければならないのでしょうか。
学校によっては「子どもが学校に通っている間、最低1回は参加しなければならない」というルールがあるところもあります。
その場合、仕事が忙しくても参加を断るのは難しいかもしれません。
ただし、次のような事情があれば配慮してもらえる可能性があります。
- 持病がある
- 家族の介護をしている
- 妊娠中
- 未就学児の子どもがいる
- 引っ越しの予定がある
- ひとり親
詳しくは学校のPTA役員・委員の選出時に相談してみましょう。
まとめ
面倒なイメージのあるPTAですが、参加してみると「友達が増えた」「やりがいがあって楽しかった」といった声も少なからずあるようです。
家事や育児、なかには仕事に追われる日々からPTA活動に時間を割くことに抵抗があっても、実際に挑戦してみると思わぬ楽しさや発見があるかもしれません。
子どもが通っている学校でどのようなPTA役員・委員の役割があるのか確認してみて、自分に合った仕事があれば立候補してみてはいかがでしょうか。
▼保護者同士との関わりについてはこちらの記事もおすすめです。
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