PTAに入らない人もいる?入らないとどうなる?現役子育てママが考察してみた

PTAのネームカード

忙しいママパパ世代。PTA活動に負担を感じている人も多いのではないでしょうか。

近年、子どもの入学と同時にPTAに全員加入する従来の仕組みが見直されつつあります。

「実際、非加入率ってどれくらい?PTAに入らないとどうなるの?」

中学生の子をもつ子育て中のママライターが、PTAに関する疑問を調べてみました。

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ママライタープロフィール

emi

福岡市在住、中学1年生の子どものママ(※原稿執筆時)。
テレビドラマやBTS、日本史のオタク気味な雑食ライター。
書くこと、聞くこと、しゃべることが大好きで、子育て中のママたちをはじめ、多様な人々のインタビュー記事を作る活動もしています。
みなさん、Speak Yourself しましょう!

PTAとは?

PTAとは、「Parent Teacher Association(ペアレント ティーチャー アソシエーション)」の略語で、子どもたちの健全な育ちを図ることを目的とした、任意の(自主的な)団体です。

保護者と教職員が協力し、学校と連携しながら、地域や家庭との架け橋になって、教育環境の充実や課題解決、相互理解や交流のために活動します。

具体的な活動は学校や地域によってさまざまですが、一般によく行われている活動には以下のようなものがあります。

  • 運動会や身体測定など、学校行事のサポート
  • バザーなどイベントの運営
  • ベルマークの収集や集計、点数に応じた物品購入作業
  • 登校班(集団登校)の編成やお世話
  • 地域の防犯パトロールや清掃活動
  • 講演会や学習会の開催など、保護者のための啓発・教育活動

参考:歩みつづけるPTA~よりよい活動のために~(福岡市PTA協議会・教育委員会)

PTA非加入の選択が注目されているのはなぜ?

スマートフォンを持って考える女性

日本のPTAの歴史は戦後に始まりました。

1950年までには全国の小中高の約98%の学校で単位PTA(各学校のPTA組織)が誕生。

その後、市町村や都道府県に連合会、協議会などの上部組織が作られていきました。

しかし、PTAの活動は必ずしも活発に行われてきたわけではありません。

1990年の日本PTA全国協議会による調査で、すでに「会員の活動参加が低調」「活動のマンネリ化」「役員のなり手がいない」などが問題として挙げられています。

参考:PTA活動に関する父母の意識(住田正樹・藤井美保)

筆者は中学生の母親ですが、筆者を含め多くの現役ママたちはワーキングマザーで、PTA活動のための時間や労力を捻出するのは簡単なことではありません。

役員や委員のなり手が少ないため、くじ引きでの選出や「子ども一人につき一度は委員をつとめる」などの慣習もあり、自分の意思にかかわらず強制的に参加しなければならないのが筆者の周囲の実状です。

しかも、学校によっては、役員を引き受けられなかったり、活動に参加できない場合、その理由を他の会員に向けて説明するよう求められる例もあります。

近年、PTAに関する負担が全国のママたちに共通する悩みとしてSNSで話題になったり、メディアに取り上げられることが増えてきました。

それに伴って、PTAとは任意の団体で、子どもの入学と同時にすべての保護者が自動的にPTAに加入するという仕組みに法的根拠はなく、本来は入退会自由であることが周知されるようになってきました。

また、中にはPTAを退会したり、始めから加入しないという選択をする保護者がいることもわかってきたのです。

PTAの加入率、非加入率は?

実際に、PTAへの加入率・非加入率はどのような割合になっているのでしょうか。

2022年、東海テレビのニュース番組が行った独自調査では、名古屋市、岐阜市、津市の市立小中学校500あまりのPTAのうち、約4割から回答を得ています。

それによると、「保護者が100%加入している」という回答が47.2%ともっとも多い一方、「ほぼ100%が加入」など、少数の非会員がいることを示す回答が35.2%、非会員が約1割以上いると答えるPTAが9.3%など、全員加入以外を示す回答を合わせると4割以上にのぼりました。

参考:増える退会者…PTAは本来“入退会自由” 独自アンケートで判明した“地殻変動” 専門家「今まで通りは通用しない」(東海テレビ NEWS ONE)

また、福岡市PTA協議会では、2017年の加盟校アンケートで、2015年以降に退会や入会拒否の申し出を受けたケースをたずねたところ、約3割にあたる75校が「あった」と回答しました。

申し出の理由は、「仕事などのために活動できない」がもっとも多く、活動方針や委員決めの方法に賛同できないとの回答も3割近くにのぼったとのことです。

筆者の耳に入っていないだけで、実際は、筆者の周囲にもPTAに入っていない保護者がいるのかもしれません。

参考:PTAを考える(3)組織的対応 1校だけでは限界(西日本新聞)

PTAに入らないとどうなる?

横断旗

PTAに入らない場合、子どもや保護者にはどんな影響があるのでしょうか。

気になるメリット、デメリットを調べてみました。

子どもへの不利益はNG

PTAに入らなかった場合、以下のような不利益を受けたという声が上がっています。

  • 登校班(集団登校のグループ)に入れず、ひとりで登校するよう言われた
  • PTA主催のバザーで、子どもが食べ物や無料のチケットをもらえなかった
  • PTAからの卒業式記念品の配布は不可と言われ、対価の実費負担を求められた
  • PTAの広報紙が配布されなかった

PTA非加入を申し出たところ、上記のような不利益を受けると説明され、やむを得ず加入したというケースもあるようです。

しかし、PTAは学校に在籍するすべての子どもを対象に活動する組織であり、保護者がPTA に加入しているかどうかによって、子どものかかわり方に差が発生してはいけません。

また、PTA活動は本来、任意で行うもので、役員や委員をくじ引き・じゃんけんで決めたり、「在学中に必ず一度は委員を」など強制的に引き受けさせてはいけません。

役員を免除する場合、家庭や個人の事情などプライバシーを侵害するのもNGです。

昨今の問題を受け、各自治体のPTA協議会などで活動のガイドラインが作成されていることが多いので、調べてみるのも良いのではないでしょうか。

参考:PTA活動における適正化・活性化ガイドライン(川崎市PTA連絡協議会)

PTAに入らないメリット

PTAに入らない=PTA活動に関わらなくて良いため、直接的に以下のようなメリットがあります。

  • PTA会費を納めなくてよい
  • PTAの役員や委員にならなくてよい
  • PTAが主催するイベントや活動に参加しなくてよい

さらに、PTA活動に関わらないことで、副次的なメリットも得られると考えられます。

  • 時間的に束縛されない
  • 役員・委員決めの気まずい時間を過ごさなくてすむ
  • PTAに関するコミュニティで人間関係のトラブルに巻き込まれたり、気を遣う機会が減る

PTAに入らないデメリット

PTA活動に関わらないことで、以下のようなデメリットが発生する可能性があります。

  • 非加入までの手続きが面倒(入学と同時に全員が加入する仕組みになっている場合など)
  • ほかの保護者や教員と親しくなったり、情報共有する機会を逃す
  • たいていの場合非加入は少数派なので、気を遣う場面が増える

また、学校全体でPTA加入者が少なくなった場合は、学校と保護者、保護者同士、学校と地域など相互の関係が希薄になり、結果的に子どもに影響が出る可能性もあります。

PTA活動を通して子どもにかかわる大人同士が知り合ったり、普段の学校の様子を見ることで、学校の風通しの良さが保たれたり、子どもたちを見守る目が確保されている部分があるからです。

おわりに

お喋りが大好きな女性のコミュニケーション

忙しいママパパ世代にとって、PTA活動は時間的にも精神的にも負担がかかるものです。

少子化やワークライフバランスの変化、またコロナ禍を経て、最近ではITを活用した効率化や役員・委員機構の見直しなど、PTA活動のあり方が見直されつつあります。

個人的には、保護者の負担をゼロにするのではなく、また従来の形にとらわれることなく、現代の保護者の働き方や生活環境に合わせた活動へとシフトチェンジしながら、子どもたちの健やかな成長をサポートできたらと思っています。

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