ルッキズムとは、どのような意味で使う言葉なのでしょうか?
日常生活で意識せずに言ってしまっている言葉のなかに、知らず知らずのうちに人を傷つけてしまっていることがあるかもしれません。
ルッキズムとは何なのか、子育てをするうえで親として知っておきたいこと、注意したいことなどを紹介します。
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ルッキズムとは何か
ルッキズムとは何なのでしょうか。
ルッキズムという言葉の一般的な概念や、どのような点が問題なのかを紹介します。
ルッキズムとは何か
ルッキズム(Lookism)とは、人間の価値を判断する尺度として外見が最も重要だとする思想です。
見た目を意味するlooksと主義を意味するismを合わせた造語で、外見重視主義、外見至上主義と呼ばれます。
肥満などの体型や容姿、年齢、性別、人種などさまざまな側面において、見た目で人を判断し、容姿や身体的特徴を理由として人を差別する行為も含まれます。
ルッキズムは何が問題?問題点は?
外見によって人を判断し、差別する行為はさまざまなところでおこなわれています。
例えば、企業が人を採用する際に顔がキレイなことを尺度とする「顔採用」が存在していることも問題です。
容姿の美しさと性格や能力に関係性はありません。
容姿が魅力的でないと判断した方に対して雑な扱いをするなど、人権を蔑視する行為をおこなうことも人の心を傷つける行為です。
ルッキズム問題の起源は?いつから?
ルッキズムという言葉は、1960年代のアメリカで始まった肥満差別廃絶を訴えた「ファット・アクセプタンス運動」で使われたのが最初とされています。
ファット・アクセプタンス運動は、肥満であることに対する差別や偏見をなくし、さまざまな体型の方がいることを認めて受け入れようとする考え方です。
日本では、東京オリンピック・パラリンピックの開閉会式に起用予定だった女性タレントに対する蔑視発言で企画・演出責任者が辞任した問題を受け、2021年頃から注目されるようになりました。
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ルッキズムが子育てに与える影響
ルッキズムは、子育てをするうえで子どもにも大きな影響を及ぼしかねません。
人を見た目で判断した発言や、体型・容姿などを基準にしてジャッジし、人の優劣を付ける行為を避けたほうが良い理由を含めて紹介します。
ルッキズムが成長や健康に影響を及ぼすことも
「痩せているほうが美しい」という価値観を子どもに植え付けてしまうと、成長期で身体を作っていかなければならない時期に、太っていることは悪いことだと思いこませかねません。
痩せる必要があるほど太っているわけでなくても「ダイエットをしなければならないのではないか」「食べたら太るのではないか」と思ってしまい、食べることが怖くなる子どももいます。
無理なダイエットを重ねることで摂食障害に発展する可能性があり、とても危険です。
自己評価や自尊心を損なうリスクも
「イケメン!」「二重で目がぱっちりしていてかわいい」「色白できれい」「背が高くてスレンダーでかっこいい」など、子どものいる前で人の見た目に関して話題にすることはないでしょうか。
子どもの友達や周囲の子ども、モデルやタレントに対してこのような言葉を親が言うことは、子どもに親が好ましいと考える価値観を植え付けてしまう行為です。
自分は親が好ましいと感じる見た目でないことで自分を卑下したり、自己否定につながってしまったりする可能性があります。
外見をいじることが当たり前になると危険
親が子どもの前で人の外見に対して否定的なことや評価するような言葉を日常的に言っていると、子どもは「人を外見で判断しても良いのだ」という価値観を抱いてしまいがちです。
その結果、「〇〇ちゃんは太っているよね」など、人を容姿や見た目で判断する言葉を周囲の子どもや他の人に対して投げかけるようになってしまいかねません。
こうした行為をおこなうことは相手の心を傷つけたり関係がこじれたりする危険性があり、トラブルに発展する元です。
ルッキズムと子育ての注意点
時代とともに価値観は変化していきます。
人を見た目で判断しないようにしようと、社会全体でも動きが出てきています。
外見で判断して人を傷つけないようにするため、親ができること、子どもと接するときに心がけたい注意点を紹介します。
子どもや子どもたちの外見を評価しない
保育園や小学校の集合写真を見て、誰がかわいい、誰がかっこいい、モテるなどの論評をしたり、「どの子がタイプなの?」などと子どもに聞いたりすることは、親がルッキズムを助長することにつながります。
人を見た目で判断して品定めするようなことは控えましょう。
メディアや動画の見た目いじりに配慮
現代における「美人」とは、美を追求する立場にある化粧品メーカーなどが作り出した尺度に当てはまる人を指すことが多いです。
テレビや雑誌、インターネット広告、SNSなどで拡散される情報が知らず知らずのうちに意識下に刷り込まれていることも。
メディアやSNSから得られる情報がすべてではないことを意識し、一定の距離を置くように心がけることも必要ではないでしょうか。
また、テレビ番組や動画などで人の見た目いじりをしている場合、一緒になって笑うことは見た目重視の風潮を助長することになり、危険です。
「こんなことを言うなんてひどいね」と言うなど、親の考え方やものの言い方で子どもの受け取り方も変わってくるでしょう。
外見に触れていけないわけではない
外見に触れることがすべてNGなわけではありません。
「その洋服は素敵な色や柄だね。あなたによく似合っていてかわいい(かっこいい)ね」「新しい髪形、とても似合っていて素敵だね」など、その方自身が選んだものや好みなどを褒めることは、ルッキズムには当たらないです。
顔や身体など、持って生まれたものに関して何かを言うことは慎んだほうが良いでしょう。
まとめ:自分を大切にするために
世の中の評価はメディアなどによって作られ、知らず知らずのうちに刷り込まれていることが多いもの。
他人や世のなかの評価をもとに自分を見るのではなく、人は一人ひとりそれぞれ違う個性があることを受け入れたいですね。
自分を大切にできることは相手を大切にできることにもつながります。
ありのままの自分が素敵、自分が存在していること自体が尊いことなのだと子どもにメッセージを伝えられると良いですね。
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