子どもの高校受験を控え、成績はもちろん、親としては費用も気になりますよね。
今回は、私立高校の入学前にかかる費用や毎月支払う校納金などについてご紹介します。
一般的に私立高校は設備が充実している代わりに、支払う授業料や施設費が高いイメージがあるのではないでしょうか。
確かに公立高校と比べると高くなりますが、一方で独自の奨学金制度を設けている高校も多く、条件をクリアすれば利用できるようになっています。
各校で詳細は異なりますが、いくつかの高校で定められている条件についても紹介しますので、参考にしてくださいね。
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ママライタープロフィール
大学生の息子、娘、中学生の息子を持つママライター。(※原稿執筆時)
知的好奇心を満たしてくれるものが大好物。 今ハマっているのはCOTEN RADIOとKevin’s English Room。苦手なのは計算と掃除。
入学前に必要な費用
まず、入試を受ける時点で受験料がかかります。
私立高校は約2万円くらいと考えておくとよいでしょう。
そのほかにも、入学前に必要な費用がありますので、詳しくご紹介します。
入学金など
受験が終わり合格すると、入学金を支払います。
入学金とは、合格発表のあとに指定された期日までに支払うお金で、金額は4〜6万円くらいです。
合格発表から支払締め切りの期日まではおおよそ1週間くらいで、期限内に支払わないと合格が取り消されるので、なるべく早めに振り込んだほうが安心です。
また、最終的に公立高校に入学を決めた場合でも、多くの場合入学金は返還されません。
その後、入学が正式に決定したら施設費15〜20万円(各学校による)が必要になります。
かなり高額ですが、この費用の支払にも期限があるので、前もって準備しておくことをおすすめします。
制服や教科書など入学前に揃えるもの
制服や体操服、体育館シューズや教科書などを一式揃える必要があります。
学校から指定がありますので、入学までに購入しなくてはいけません。
公立も私立も揃える内容はほぼ同じですが、13〜16万円くらいはかかるようです。
受験料から合計すると、入学前に35〜44万円ほどが必要になります。
高等学校等就学支援金制度について
高等学校等就学支援金制度とは、高校の授業料が無償になる制度です。
申し込みをして受給が認められれば、国が学校に授業料を支払いますが、世帯収入によって支給の対象にならない場合もあります。
また、公立高校との違いや申し込みの仕方について紹介します。
私立と公立で違いはあるの?
公立高校は授業料が月額9,900円と決まっているので、世帯年収が910万円未満であれば年間11万8,800円を上限として、国から学校へ直接支払われます。
私立高校は、世帯収入によって支給の上限金額が変わります。
世帯収入が約910万円未満なら、公立高校と同じように年間11万8,800円を上限に支給されます。
さらに、世帯収入が約590万円未満なら、年間39万6,000円を上限として上乗せで支給されます。
また、両親が共働きかどうか、扶養している子どもの年齢や人数によっても金額が変化するので、詳しく知りたい方は調べてみることをおすすめします。
参考:就学支援金リーフレット
各都道府県でも違いがありますので、気になる方はお住まいの地域の制度を確認してみましょう。
申し込み方法は
申し込みは学校経由になるので、学校からお知らせがあるまで何もする必要はありません。
学校からの指示にしたがって申請しましょう。
世帯年収や家族構成によって金額が変わるため、年1〜2回は申し込みをするようになります。
また、受給決定前に授業料の振込みがある場合は、一旦負担することになります。
毎月の校納金は
授業料と別に毎月納めなければならない費用があります。
学校によって違いはありますが、おおよその金額をまとめてみました。
授業料のほかに施設費や保護者会費など
授業料は33,000円くらいですが、そのほかに施設費や保護者会費などを毎月納めなくてはいけない費用があります。
高等学校等就学支援金の受給が決定して授業料が全額国からの支払いになった場合でも、その他の費用で月に約1万円の支払が必要です。
修学旅行の積立など
上記の費用と別に、修学旅行の積立金も加わりますが、一定期間のみで積み立てが終わればなくなります。
一例になりますが、ある私立高校では毎月約7,000円を2年生の途中まで積み立てることになっています。
さらに、年に1回だけ学級費などの名目で徴収されることもあるようです。
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奨学金制度
私立高校は独自で奨学金制度を設けているところが多くあります。
学業の成績が特に優秀で欠席が少ないなど、さまざまな条件が設定されていますが、利用できれば学費を抑えることができます。
成績上位の生徒は授業料や施設費の免除がある
学業の成績が特に優秀な生徒には、学費を免除する私立高校がたくさんあります。
授業料・施設費の全額または半額が免除されたり、入学時の施設費のみが免除になるなど、学校やクラスによってさまざまな違いがあります。
入試の成績で3年間免除の内容が原則として継続される場合もあれば、1年ごとに更新される学校もあります。
きょうだい割や親子割
歴史のある私立高校だと、親が卒業生の場合に一部学費が免除になったり、きょうだいが在籍している場合に入学金が免除になることがあります。
こちらも学校によって条件が細かく定められているので、自分の子どもが当てはまるかどうか募集要項などで確認するとよいでしょう。
専願入試合格者だけの特典にも注目
私立高校の受験は多くの場合、専願入試と前期・後期入試を行います。
後期入試の募集は若干数なので、ほとんどの生徒は専願入試か前期入試を受けて入学します。
学校によっては、専願入試に合格した生徒だけが対象になる学費免除の制度を設けていることがあります。
専願入試とは
まず、専願入試の特徴についてご紹介します。
専願入試とは、前期入試の前に行われ、合格したら必ず入学する決まりになっています。
つまり、不合格にならない限り、他校の入試を受けることはできません。
前期入試で受験した場合は、合格後に公立高校も受験することができますので、第一志望が公立高校の場合は、前期入試を選択することになります。
前期入試合格者との学費の差は大きい?!
専願入試合格者のみ対象になる学費免除の制度を設けている私立高校では、前期入試合格者と比べると、同じくらいの成績で合格しても学費に大きな差が出ることがあります。
例えば、ある私立高校では、中学校の調査書と入試の成績で奨学生と認められれば、専願入試合格者のみ施設費20万円が免除になると定められています。
前期入試合格者が奨学生と認められても、この免除はありません。
つまり、この学校の場合は専願入試を受けて入学したほうが20万円お得ということになります。
また、専願入試で合格した生徒のみ対象になる奨学金制度を設けている高校もあり、前期入試合格者との学費の差は大きくなりそうです。
学校によっても制度の内容が違いますので、志望する私立高校に専願入試合格者の特典があるのか、ある場合はどれくらい差があるのかを調べてみるといいでしょう。
募集要項や学校説明会で情報収集しよう
私立高校の学費について紹介しましたが、いかがでしょうか。
あくまで一例となりますので、希望している高校の募集要項を必ずチェックしてくださいね。
また、多くの高校が学校説明会を実施しているので、参加するとよりたくさんの情報が得られると思います。
高校卒業後の進路にも大きく関わる大切な選択です。
しっかり情報収集して、子どもの希望に沿った未来を実現できるようサポートしていきたいですね。
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