小学校では、1年に何度か作文を書く授業や宿題があるのが一般的です。
しかし、作文に対して苦手意識を持つ子どもは多く、書けないという悩みを抱えてしまいます。
たしかに国語や算数の教科書はあっても作文の教科書はないので、悩むのも無理はありません。
また、保護者のかたが作文に苦手意識を持っていることも多々あります。
子どもに作文の書きかたを聞かれたときに一緒に考えてあげられるよう、小学生向けの作文の構成やコツを知っておきましょう。
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作文メモを作ろう
作文を書き始める前に、準備として「作文メモ」を作成しましょう。
作文メモを作るとひと手間増えますが、考えながら書くよりも迷わずにスラスラ進むので、かえって時間短縮になります。
作文のテーマが決まっていない場合は、テーマを決めるために書きたい内容を簡単に書き出してみましょう。
例えば「運動会」「遠足」「友達との遊び」「家族旅行」など、思いつくままに書き出したのちに一番書きたいことを決めます。
遠足について書くなら「起こったこと」「楽しかったこと」などを思い出して書き出します。
例えば「バスでゲームをした」「アスレチックで転んだ」「お弁当のおかずやおやつの思い出」などを一通り書き出してから作文に各順番を決めましょう。
読みやすい作文の構成
読みやすい作文にするには、文の構成には「はじめ」「なか」「おわり」があることを理解してから書くのがコツです。
はじめ
「はじめ」では自分が一番伝えたいことを書きます。
これから作文のなかで何について書くのかを、事前に作った作文メモを見ながら一つに絞って書くのがコツです。
例えば「春のバス遠足で友達がたくさんできました」などです。
「はじめ」に複数のできごとを書くと、読む相手に何を最も知らせたいのが何かがわからなくなってしまいます。
なか1
「なか1」では、作文のテーマについて詳しく書いていきます。
このとき、できごとが起こった順に書いていくと伝わりやすくなります。
「なか1」には、自分の気持ちを具体的に入れていきましょう。
子どもは「見たもの」だけを書きがちなので、五感で感じたことを書くようアドバイスしてあげると良いでしょう。
例えば「バスでのゲームは難しかったけど友達が助けてくれました」と書いたなら、子どもが感じたことを聞いて「話かけてくれてうれしかった」などの文を加えられるようにします。
また「公園で友達が一緒に遊ぼうと誘ってくれた」だけよりも「新しい友達が増えてワクワクした」などの感想を引き出せると良いでしょう。
なか2
「なか1」を書いたあとに、もう少し書くことがある場合は「なか2」として段落を増やします。
特にないなら省略してもよく、無理に増やす必要はありません。
例えば「アスレチックでは転んでしまったが、少し赤くなっただけだったのでそのまま遊んだ」「お弁当は6人の友達と一緒に食べておやつ交換もした」「おしゃべりをして、あっという間に時間がたってしまった」など、特に印象が強かったエピソードを入れると良いでしょう。
おわり
「おわり」には、なか1、なか2のできごとで感じた自分の気持ちを書きます。
おわりを書くときには、一番伝えたいことに絞るのがポイントです。伝えたいことがいくつも出てきた場合でも、そのなかから一つ選んで書きましょう。
例えば「初めて同じクラスになった子と仲良くなれるか心配だったが、この遠足で友達が何人も増えた。早くクラス全員と友達になりたい」など、友達のことに絞ると自分の気持ちが読む人により伝わりやすくなります。
作文を上手に書くコツ
ここでは、作文を上手に書くコツとして、書く順序や文の長さ、文末表現、具体性、題名の付けかたを解説します。
「はじめ→おわり→なか」の順に書く
作文の書きかたがよくわからないうちは「はじめ」「おわり」「なか」の順で書くと良いでしょう。
何を書くか(スタート)、何を伝えたいか(ゴール)、なぜそう思ったのか(理由)の順で書くと、考えていることを整理しやすいからです。
この方法で書き進める場合は、順番に書かないので下書きする必要があります。
作文に慣れてきたら「はじめ」「なか」「おわり」の順で書けるようになっていきますので、子どもの作文を書くスキルに合わせてアドバイスしていきましょう。
文章をダラダラ長くつなげない
句読点でつなげて一文を長くしないことも上手な作文を書くコツです。
ダラダラと長い文章は読みにくく、音読しても聞き取りにくいため、相手に内容が伝わりにくくなります。
作文はなるべく短い文章で要点を押さえて書くようにしましょう。
文章をつなげる接続詞も、なくても意味が通じる場合は入れる必要はありません。
「そして」「それから」などの接続詞を入れると、いくらでも文章をつなげられてしまいます。
形容詞ではなく具体的な表現で書く
作文は形容詞を多用せずに表現を工夫するのが上手になるコツです。
例えば「楽しかった」「悲しかった」「うれしかった」などの形容詞で済ませるよりも、具体的な感情を書きましょう。
安易に形容詞を使わないで違う言葉で表す練習をしておくと、臨場感のある作文が書けるようになります。
例えば「悲しかった」場合は「帰り道は自分の靴のつま先ばかり見ていた」と表現するほうが具体的です。
「うれしかった」は「ピョンピョンと何度もジャンプした」などと表現できます。
題名は最後に決めてもいい
作文の題名ははじめに付けるものと考えがちです。
しかし、場合によっては作文を書き終わってから題名を決めても構いません。
むしろ、作文全体を読み返してから最後に決めるほうが内容と合うのでおすすめの方法です。
書き終わってから題名を考えると、最初では思いつかなかったような題名を思いつくこともあります。
先に題名を考え始めると、なかなか決まらない場合には内容を書くまでに時間がかかってしまいます。
まずは作文メモをもとに、書き進めてか最後に考えるのも一つの方法です。
同じ文末ばかりにならないようにする
「です」「ます」のように、同じ文末がいくつも連続で続くと、単調で面白みのない印象になります。
作文に慣れていないと、文章を思いつくままに書くだけで満足しがちです。
読みやすい上手な作文にするために文末にも注意しましょう。
過去のことを書く作文は「ました」を文末にすると、次の文章に続けやすくなります。
書く順番を変える、自分の感情や会話を思い出して入れる、擬音を入れるなど、内容を工夫すれば文末表現に悩むこともありません。
書き終わったら見直しをしよう
作文を書き終わったら、必ず読み直して必要なら修正しましょう。
あとで確認すると、書いている時には気付かなかった修正ポイントがあるものです。
【チェックポイント】
- 誤字脱字がないか確認する
- 文章の長さが適切かを見る
- 句読点の位置は合っているか確認する
- 原稿用紙の使い方が正しいかを確認する
- 話のつながりに違和感がないか判断する
まとめ 小学生の作文はぐんぐん上達する
小学生の作文は教科としては学ばないため、子どもは難しい、苦手だ、と感じてしまいがちです。
作文には上手に書くコツがあるので、ご家族から子どもにアドバイスしてあげることをおすすめします。
準備として「作文メモ」を作ることや構成の流れを意識する、内容に具体性を持たせるなど、教えるほうが作文を上手に書けるポイントを知っておくと良いでしょう。
大人でも慣れていないと難しいものですが、コツさえ教えてもらえば目覚ましく上達するのが小学生の作文です。
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