日々さまざまな能力が発達していくなか、子どもは周囲の環境や他人との関わりによって自分の存在に気付いていきます。
周りの影響を受けながら自我を形成していきますが、親としてはどのように付き合ってあげたら良いのか疑問に思っている方も多いでしょう。
今回は、自我の芽生えの意味や子どもに見られる変化、親として心がけておきたいポイントなどをご紹介します。
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自我の芽生えとは?
そもそも自我や自我の芽生えとはどのようなことを指すのか気になっている方も多いでしょう。
自我とは、周囲や他者から区別して意識される自分自身のことを表します。
心理学などでは、行動や意識の主体となる自我意識を指すことも多いでしょう。
ここでは、子どもの自我の芽生えとは具体的に何を示すのかをご紹介します。
自我の芽生えの意味
子どもは、周囲の世界に好奇心や興味を持ちながら日々学びや発見を重ねていきます。
家族や周囲の人と接触し、さまざまな体験をしたり気持ちを抱いたりするでしょう。
次第に自分と他人との違いに気が付き、自我が芽生えて育っていきます。
周囲の人に支えられながら経験を積み重ね、自然と自分の意思で行動することを意識するようになっていくでしょう。
自我の芽生えはいつから?年齢と発達段階
子どもはさまざまな能力を身に付けるにつれて少しずつ周囲の世界を広げていき、他人との関りや行動範囲も増えていきます。
一般的に自我の芽生えというと、「自分でやりたい」と自分の意志を表示するようになることを指します。
主に1歳9ヵ月頃から2歳頃にかけて、このような言動が増えていくでしょう。
ただし、それ以外の時期でも自我の芽生えや自我の育ちと関わりのある変化が見られることがあります。
ここでは、自我の芽生えに関わる発達段階や年齢の目安をご紹介します。
赤ちゃん(0歳・1歳)
赤ちゃんは、首が座ったり寝返りができるようになると、少しずつ体を動かせるようになってきます。
手先や腕、足など、徐々に意図しながら動けるようになるでしょう。
特に、自分ではいはいができるようになると、行動範囲や視界が一気に広がります。
今までとは異なる世界や景色に触れることで、好奇心が活発になります。
自分で「あそこに行きたい」と思ったり、「これに触れてみたい」「楽しい」「抱っこしてほしい」などの気持ちが生まれてくるものです。
たとえば、寝返りがうまくできなくて泣いてしまうケースも自我の芽生えの一つととらえられます。
「自分はやりたいのにできない」という感情が生まれていると見て取れるでしょう。
イヤイヤ期・第一次反抗期(3歳・4歳)
行動範囲が広がって探索活動が盛んになってくると、周りに強く自己主張するようになってくる子が多いでしょう。
一般的にこの時期のことをイヤイヤ期と呼び、早い子では1歳~2歳の時期から始まることもあります。
親や先生など周りの大人に対して、常に「イヤイヤ」と反抗するようになります。
3歳~4歳になって言葉を覚えてからも周囲と違うことを激しく主張することが多く、第一次反抗期ともいえるでしょう。
強く自己主張をするのは、自我の芽生えが理由であると、とらえられることが多いようです。
自我が芽生えたあとは時間をかけて自我を発達させていくため、幼児期は長い間に渡ってイヤイヤ期・反抗期が続くケースも多いでしょう。
第二次反抗期(中学生)
12歳前後から始まって16歳頃まで続くのが第二次反抗期です。
中学生になってから親や学校が決めたルールや慣習に疑問を持って反発するようになる子どもも多いでしょう。
自我感情が特に強く意識され、それが行動の面では反抗として現れる場合があります。
少しずつ自立して行く段階ですが、完全には自立できず依存と自立の間で葛藤しながら親や周囲との距離感を構築していく時期といえるでしょう。
ただし、反抗期が長く続くケースやまったくないケースなど、個人差があります。
大人になってから……?
自我がうまく目覚めず育たないまま大人になると、いつも人のいいなりになってしまい自分の意見が持てない人や意見をうまくいえない人になってしまうことがあります。
また、誰かの指示を待ってしか行動できない人になってしまうと感じることもあるでしょう。
家庭や学校など育つ環境によって自我が育ちにくく、大人になって初めて自分でやりたいことを認識したり意見をいえるようになったりする人もいます。
社会に出てから葛藤を繰り返して人間的に成長することもあるでしょう。
このような場合、「大人になってから自我が芽生えた」と表現することもあります。
親の関わり方のポイントは
子どもの自我が芽生えて成長していく姿を見るのはうれしいことですが、親として手を焼いてしまうこともあるでしょう。
特に大変なのが、イヤイヤ期の子どもへの対応です。
何をしても反抗的になるのでお手上げ状態になってしまう親も多いでしょう。
イヤイヤ期では、自分の欲求や意志ががしっかりあることを自我の芽生えとして尊重してあげることが重要です。
子どもは言葉足らずな時期なので思いをうまく表現できず、感情的になって爆発しまうことが多くなります。
この流れを押さえて、子どもは自我が育つ発達段階にあるのだと理解してあげると、子どもへの対応も変わってくるでしょう。
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まとめ:自我の芽生えが早い遅いで悩むことも……
子どもを育てている親としては、自我の芽生えが早いか遅いかが気になって悩むこともあるでしょう。
自我の芽生えや発達のスピードには、個人差があります。
自己主張や葛藤など、自我の発達段階で子どもはさまざまな問題を抱えることがあります。
子どもの成長を見ながら、子どもが抱えている状況と真摯に向き合って対応してあげられると良いですね。
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