新型コロナウイルスなどの感染症対策で着用が推奨されているマスク。
厚生労働省からは、屋外では、身体的な距離が確保できない場合を除いてマスク着用の必要はないとする指針を出しています(2022年7月現在)が、プールに行く場合はどうなのでしょうか。
タイミング次第では密になることもありますが、プールでは十分に身体的な距離を確保できる状況も多いでしょう。
何より、マスクを着けたまま水の中に入るわけにはいきませんよね。
子どもが安心してプールへ行けるよう、プールでマスクを着用すべきかどうか判断するポイントを紹介します。
プールに行くまでは着用?
まず紹介するのは、プールへ行くまでにマスクを着用するべきかどうか。
移動手段やそのときの状態などによってマスクを着用したほうが良いかどうかが決まるのですが、基本的には厚生労働省が示す指針に沿って判断すると良いでしょう。
館内およびプール場内はマスク着用が必須
厚生労働省の示す指針によると、屋外では身体的な距離が確保できる場合は会話をするかどうかに関わらずマスク着用の必要はないとあります(2022年7月現在)。
屋外を徒歩や自転車などで移動する場合は2m以上の距離を確保できれば、仮に友達同士で話しながらプールへ向かう場合でも基本的にマスクを着用する必要はありません。
ただし、電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合は、マスクの着用が推奨されています。
混み具合に関係なく、不特定多数の人がいる環境ではマスクを着用したほうが良いでしょう。
プール施設内では施設のルールに則ってマスクを着用します。
施設の出入りはマスク着用としているところが多いものの、更衣室やプールサイドでは管理の都合などもあり、マスクを着用しなくても良いとしている施設が多いようです。
詳しくは利用するプールに確認しましょう。
注意点として、更衣室などでは密になる可能性があります。
できるだけおしゃべりを控えて速やかに通り抜けるよう、子どもに指導しておくと良いですね。
プールエリアでのマスクはどうする?
プールサイドでのマスクの着用は必須ではないところも多いため、混んでいる状況では不安を感じるかもしれません。
できればマスクを着用したいと考えている方もいるでしょうが、その場合はどうすれば良いのでしょうか。
不織布マスクは使用できない
一般的なマスクは、不織布であれガーゼ素材であれ水に濡れると顔にくっついてしまって呼吸ができなくなり大変危険です。
何かの拍子に転んでしまえば水深数cmでも呼吸ができなくなってしまうため、プールの中では使用しないようにしましょう。
実際にマスクを着けたまま入水したために命を落とした事故が複数起こっているため、プールによっては「使用禁止」と明示しているところもあります。
専門家いわく「新型コロナウイルスの感染リスクは水中よりもむしろ地上」だそうなので、あまり神経質にならなくても良さそうです。
プール用マスクはOK?
シリコンやウレタンなどの水着と同じような素材で作られたプール用マスクもありますが、やはり入水時に使用するのは控えたほうが賢明です。
通気性が良くウイルスや飛沫を通さない構造で、口元に空間を確保して呼吸しやすい構造になっているものもありますが、水中で呼吸の妨げになるのは変わりません。
プールサイドにいるときや付き添いの人がプール用マスクを着用するのは良いですが、子どもが入水する際は安全のために外したほうが良いでしょう。
遊泳中、マスクの保管はどうする?
遊泳中のマスクの保管、管理は自己責任です。
裸のままで置いておくとなくなってしまったり汚れてしまったりする可能性があるため、マスクケースなどを用意しておくと重宝します。
プールサイドに持ち込める小型の防水ビニールバッグなどもおすすめです。
また、予備のマスクも用意しておくと良いでしょう。
感染状況や各施設のルールを確認しよう
日本国内の新型コロナウイルス感染状況は地域性が強く、東京や大阪などの大都市と地方では大きく異なります。
ここで紹介している内容も地域性、各施設の判断およびコロナ禍の状況によって変わるため最新の情報を確認するのが大切です。
感染状況によって、各自判断を
新型コロナの流行は定期的に起こっており、その時時で取るべき判断は変化します。
国もできる限り行動を制限せずに感染爆発を抑えようとする動きが強まりつつありますが、いつどこで大きな流行が起こるとも限りません。
変異株の状況も踏まえつつ「マスク無しでコミュニケーションをとっても大丈夫なのか?」「人が多い場所に行っても大丈夫なのか?」を考えることが大切です。
同じプール施設でも大型で混雑するところと、そうではないところでは感染リスクも異なります。
どうしても泳ぎたい場合は屋外プールや混雑していないプールを選ぶなど、総合的な判断が大切です。
施設のルールを確認しよう
室内プールか屋外プールか、またレジャー施設なのか学校を含む公営プールなのかでルールは異なるため事前の確認は欠かせません。
文部科学省からは「体育でのマスク不要」と通達があり、学校のプール授業ではマスクの着用は推奨されません。
ただし、学校ごとに独自のルールを決めている場合もあり、確認が必要です。
参照:文部科学省|学校生活における児童生徒等のマスクの着用について(2022年5月24日)
参照:文部科学省|夏季における児童生徒のマスクの着用について(2022年6月10日)
まとめ:体調管理にも気をつけよう
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する判断は、信頼のおける公的機関の最新情報を参照して適切な判断が求められます。
必要な感染対策はもちろん大切ですが、必要以上に神経質にならず臨機応変に対応できると良いですね。
子どもの免疫力を落とさないよう規則正しい生活を意識させ、気になる症状がある場合は外出を控えるなど適切に対応しましょう。