「小1の壁」という言葉を聞いたことはありますか?
「小1の壁」とは子どもの小学校入学を機に、仕事と育児の両立が難しくなることを指す造語です。
転職や退職など働き方を変えざるを得ない場合もあり社会問題になっています。
参考:コトバンク 小1の壁
1年前に一人目の「小1の壁」を体験し、来年二人目の壁を迎える筆者の体験談が、筆者自身の来年4月に向けた心の準備となるとともに、これから「小1の壁」を迎える保護者の方に何かしらの参考になればうれしいです。
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小1の壁はなぜ壁なのか?
保育園から小学校に上がると大きく変わることは何でしょうか?
どうしてそれが働く保護者にとっての壁となるのでしょうか?
- 子どもが一人で登下校する
- 夏休み、冬休み、春休みなどの長期休みがある
- 行事が休日におこなわれたときに代休がある
- 学業が始まるので勉強のフォローが必要になる
- 授業参観や懇談会など平日の出ごとがある
これらが「小1の壁」となって働く保護者の前に立ちはだかります。
筆者はフリーランスの在宅ワーカーであるため、スケジュール調整がしやすい立場にあります。
我が家には現在小2の息子、年長の娘がいますが、夫も私も二人目育児が本格的に始まったあたりで転職し、働き方を大きく変えていたので「小1の壁」は乗り越えられないほどの壁にはなりませんでした。
しかし、それでも「小1の壁」と呼べる困難はありました。
我が家は「小1の壁」を迎える前に、たまたま準備ができていただけなのかもしれません。
1番の要はスケジュール調整
年間スケジュールを受け取ったら、すぐさまスケジュール調整開始です。
夫婦の共有カレンダーアプリにすべての学校行事を入力します。
保育園にはなかった代休のチェックも忘れてはいけません。
フリーランスなので平日の学校行事は基本的に私が参加しますが、外せない予定があるときは夫に相談します。
どのような学校行事がいつ頃入っているのか、夫にも把握しておいてもらうと話がスムーズです。
大変なのはスケジュールにないことへの対応
我が子の学校では、年間スケジュールに授業参観や懇談会は入っておらず、2〜3週間前くらいにお知らせが来ます。
コロナ禍で変則的なのかもしれませんが、職場によっては対応が大変です。
ただ授業参観や懇談会は参加必須ではないようで、出席率は1/2〜2/3くらいの印象でした。
お父さんの出席も多かったです。
子どもは喜ぶので、パートナーと協力してどちらかが参加できると良いですよね。
学校行事は参加必須のものとそうでないものがあるので、事前に先輩ママに聞いておくと安心です。
コロナ禍では学級閉鎖が何度かあり、昼ごはんの用意やオンライン授業のフォロー、子どもがいる中での仕事はやはり大変でした。
小学校1年生のオンライン授業は完全に動物園状態で、親のフォローは必須。
自分はフリーランスだったので対応できましたが、フルタイム勤務や勤務先に行かなければならない保護者の方は本当に苦労されたと思います。
小1の壁が高く立ち塞がり、退職や転職を選ばざるを得ない状況は今も続いています。
学童との付き合い方
子どもを学童に入れることを検討されている方もいらっしゃると思います。
先輩ママから低学年のうちはとにかく帰宅が早いと聞いていました。
また、学童に途中から行ってもらうのは大変という話も。
なので、とりあえず最初から行ってもらうことにし、合わなかったらどうするか考えるという方針で、学校内の学童に申し込みました。
学童で宿題を終わらせてきてくれたら良いなとは思うけど、それが目的ではありません。
家で仕事しながら、子どもに集中して向き合うことはなかなかできません。
気もそぞろな母の横でテレビやゲームをして過ごすよりは、学童で友達と過ごすほうが良いと考えました。
学童はコミュニケーションを学ぶ場だと思っています。
長期休み中のお弁当作りは大変ですが、毎日完食してくれるのがうれしくてがんばれます。
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6歳児が一人で出歩くとどうなる?
小学校に上がるまでは、親と離れて一人で外を歩いたことはありませんでした。
それが小学校に入学した途端に、毎日一人で重たいランドセルを背負って出歩くことになるのです。
子どもにとっては大冒険の始まり。
親にとっては大きな心配事の始まりです。
学童に入ることが決まっていれば、4月1日になるとその日から学童に行き始めます。
これは入学前に登下校の道のりを確認できるので良いお試し期間になります。
息子の場合、何日か一緒に行ったあとは一人で行きたがりました。
私がこっそり尾行しているのを見つけると、すごく怒られました。
ところが数日するとやっぱり一緒に行きたいと言い出し、結局GW前までは毎日一緒に登校しました。
GPSは必需品
登校は学校に向かうのでまだ良いのですが、問題は下校です。
背中に羽の生えた息子はなかなか帰ってきませんでした。
子どもの足で30分かかるため遠いのですが、下校から1時間たっても帰ってきません。
福岡市から支給された「オッタバイ」という子ども見守りアプリにより、学校を出た時間と大体の居場所がわかりました。
参考:福岡市 オッタバイ
迎えに行くと、途中で道草していたり、友達の家についていったり、公園で宿題をしたりと自由を謳歌していました。
友達の家から学校に連絡があったり、近所の方から通報されたこともあり、徐々にまっすぐ家に帰らなければいけないと学んだようです。
「オッタバイ」はなくして探して見つかってを3回繰り返しましたが、4回目でとうとう本当になくしてしまいました。
我が子には必需品だったので、すぐに代替品を探し「みてねみまもりGPS」というGPSアプリを導入しました。
「オッタバイ」はポイントを通過すると位置情報が伝わる仕組みで、ポイントを通過したことはわかるけど正確な居場所がわかりづらい、近くにポイントがないと居場所がわからないものでした。
「みてねみまもりGPS」はGPSなので正確な位置がわかります。
初期投資費用はかかりますが、放浪癖のある我が子にはこちらのほうが合っていました。
参考:みてねみまもりGPS
時間の感覚がない
低学年のうちはまだまだ時間の感覚が身についていません。
学童の帰りは冬場は暗くなり始めるから早く帰ろう、習い事に間に合わなくなるから急ごうというようにはまだ考えられません。
時間の感覚を身につけるには慣れと訓練が必要です。
来年入学の娘と登下校の練習をするときは、その辺りの時間の感覚が身につくような説明を心がけようと思っています。
低学年のうちは準備は一緒に
「明日モールとリボンがいるんだけど」なんてことを突如言われると先輩ママから聞いて怯えていましたが、学校側も配慮するようになったのか、特別な準備物があるときは、1週間くらい前にお知らせが来ています。
学校は配慮してくれるようになったけど、子どもにそんな配慮はありません。
「算数のノートがなくなった」と突然言われます。
どうしても困るというときは、朝一緒に登校して学校近くの文具店で買ったこともありました。
宿題チェック時や持ち物チェック時に、ノートの残りを確認しておくと事前に準備ができます。
低学年のうちは子どもが自分で準備することは無理だと割り切って、一緒に確認が必要です。
時間割が決まってない
自分の頃と違うなと感じることの一つに、時間割が決まっていないということがあります。
毎週金曜日に次の1週間の時間割と持ち物が記されたプリントを持ち帰ってきます。
我が子の学校では、算数と国語以外は教科書類を置いて帰っていいことになっていて、算数と国語は毎日あるので教科書の入れ替えはほとんどありません。
宿題をするために出した教科書類を入れ忘れないようにすることがポイントです。
とにかく重たいランドセル
サブ教科の教科書は学校に置いているとはいえ、1年生の小さな体にランドセルは重たいです。
息子にはできるだけ軽いものをとクラリーノのランドセル(1,160g)にしましたが、学校まで30分のアップダウンの激しい道のり。
コロナ禍はいつオンライン授業になってもいいようにと、毎日ノートパソコンを持ち帰る日々が続き、重たいランドセルがとても心配でした。
小学生の腰痛が増えているという話も聞きます。
兄よりも体力のない妹には、NuLANDのランドセル風のリュック(750〜990g)を選択しました。
参考:NuLAND
我が家はすでに購入していたため選択できませんでしたが、2022年12月から発売になったモンベルの「わんパック(930g)」も良さそうだなと気になっています。
参考:モンベル わんパック
とにかくなくす・忘れる
低学年男子はとにかくよくなくすし、よく忘れます。
水筒は頻繁に忘れて帰ってくるし、どこに忘れてきたかわかりません。
水筒は1年間で3本なくなりました。
夏場は忘れて置いてきたお茶を翌日も飲むわけにもいかないし、水分補給が必要なので何も持っていかないわけにもいきません。
水筒は予備を用意しておくのが安心です。
給食袋もよく忘れてくるものの筆頭なので、予備を用意しておきましょう。
子どもにとっても「小1の壁」は大きな壁
親である自分が「小1の壁」にドキドキしている以上に、子どもにとっても小学校入学は大きな環境の変化です。
息子は同じ保育園の友達や知り合いが一人もいない小学校へ入学しましたが、人見知りしないタイプで知らない場所に行ってもすぐに友達をつくる子なのであまり心配していませんでした。
しかし、そんな息子にとっても小学校入学は大きなストレスがあったようです。
子どもの「行きたくない」は突然やってくる
夏休み中に学童に行きたくないということが何度かありました。
休んでる子もいるから羨ましいのかな、家でのんびりしたいのかなと思ってそれほど気にしていませんでした。
夏休みが明けて授業が始まると、たびたび「行きたくない」と言うようになりました。
行きたくない理由もよくわからず、サボりたいのかな、家でゴロゴロしたいだけかなと思っていた私は「ちゃんと行きなさい!」と怒っていました。
子どもの有給休暇
大人だって体調が悪いわけじゃないけど、なんとなく不調で仕事を休みたいときがあります。
我が家では、年間3日間だけは自由に休んでいいというルールを設けていました。
大人の有給休暇の子ども版と考えて設けたルールでしたが、夏休み明けに一気に使い果たし、その後もちょこちょこ休むことが続きました。
2,3ヵ月後には元のように普通に行くようになりましたが、実はクラス全体でトラブルが起きていたことが数ヵ月後の懇談会でわかりました。
今は昔と比べて学校が休みやすくなったと感じています。
コロナの影響もあるかもしれません。
これを好機ととらえて、子どもが疲れていると感じたら休ませることもありだと思っています。
男の子は学校での出来事をあまり話しませんが、日頃からよく会話をして様子を見ることが大切ですね。
まとめ
息子と娘、性別も性格も違うのでどこまで対応できるかわからないけれど、心の準備がある分、一人目のときほどの不安はありません。
息子の入学時は一人も知り合いがおらず、わからないことだらけで不安でした。
同じ立場の方がいたら少しでも何かの参考になるとうれしいです。
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ママライタープロフィール
小2の息子、年長の娘を持つママライター。(※原稿執筆時)
ズボラな性格も相まってライフハックが大好きです。
食べることも好きで、簡単でおいしいレシピを集めています。
キャンプや野外フェスなど、アウトドア活動を好みます。デジタルイラスト練習中。