小学校でのキャリア教育とは?学ぶ内容と実例をご紹介

小学校でのキャリア教育とは?学ぶ内容と実例をご紹介

小学校のキャリア教育といっても、いまいちピンと来ない方も多いのではないでしょうか。

小学校でおこなわれるキャリア教育とは、仕事などで一般的に使われる「キャリア=経歴」とは少し意味合いの異なるものです。

ここでは、小学校のキャリア教育の目的や定義、内容をわかりやすく解説します。

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キャリア教育とは?目的や意図は?

キャリア教育とは?目的や意図は?

一般的にキャリアというと、仕事の経歴や成果などをイメージする方も多いでしょう。

職業経験のない小学生にとってのキャリア教育とはいったいどのようなものなのでしょうか。

目的や意図など、ポイントを絞って解説します。

文部科学省によるキャリア教育の定義は?

文部科学省によって定められているキャリア教育の定義とは、『一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育』というものです。

小学校だけでなく、この先に続く中学校や高等学校でもキャリア教育がおこなわれます。

キャリア教育の一番の目的は、将来社会人や職業人としての自立を目指すこと。

子どもたちがそれぞれ「生きる力」を身につけることを促すための政策です。

参考:文部科学省|キャリア教育推進の手引

キャリア教育はいつから始まる?

キャリア教育は小学校1年生から始まります。

まずは、「生活」や「道徳」の授業の中で学校や集団生活に慣れることから始まり、学年が上がるにつれて、より具体的に社会や職業を学ぶ機会を増やしていきます。

キャリア教育という文言は1999年12月に、文部科学行政関連の審議会報告などで登場しました。

その後さまざまな施策や調査研究を経て、2006年11月から本格的にスタートしています。

現時点(2022年5月)ではすべての学校で同じように取り組まれているわけではなく、学校によって取り組み内容や記録方法は異なっています。

キャリア教育のねらい

少子高齢化や働き方の多様化が進むなか、子どもたちには、社会の変化に流されずたくましく対応する力が求められています。

そのような現代で、コミュニケーション能力や自ら考える力、自発的に行動する力などの「生きる力」を育んでいくことが重要とされ、始まったのがキャリア教育です。

文部科学省では、『自分らしい生き方を実現するための力の育成』を「ねらい」として定めています。

中学校以降のキャリア教育

小学校でのキャリア教育は個々の生徒が「生きる力」を身につけるための学びを中心としていますが、中学校以降になると職場体験学習などの具体的な職業に関する教育へと移行していきます。

高校になると、さらに発展した職業体験をすることでより将来に向けた本格的な学びを深めるようになります。

ただし、中学校や高校のキャリア教育は具体的な職業選択を目指すものではなく、学校での学習が将来につながっていることを実感するためのステップアップ期間のようなものです。

職場体験を通じて、日常生活における主体性や積極性などを育むことを目的としています。

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小学校でのキャリア教育の内容

小学校でのキャリア教育の内容

小学校でのキャリア教育は国が具体的なカリキュラムを定めているわけではなく、各自治体や学校によって取り組み内容はさまざまです。

とはいえ、大まかに低学年・中学年・高学年で文部科学省により、方針が分けられているので、ここでは学年ごとの特色や内容を紹介します。

小学校のキャリア教育の目標

小学校では、4つのポイントを目標に掲げ、それぞれの学年に応じて目標達成に向かい進んでいきます。

  • 自己および他者への積極的関心の形成・発展
  • 身のまわりの仕事や環境への関心・意欲の向上
  • 夢や希望、憧れる自己イメージの獲得
  • 勤労を重んじ、目標に向かって努力する態度の形成

低学年(1、2年生)のキャリア教育

低学年では、学校生活に慣れることや、自分がさまざまなものに興味をもち、自信を持って活動できることに重点を置いています。

例えば、道徳の授業では「約束や決まりごとを守る」こと、各教科では「まち探検」や「野菜やお米を育てる」体験などを通じてたくさんのことを経験します。

その中で自分の好きなことを見つけ、一生懸命取り組むことで自立への第一歩を養います。

中学年(3、4年生)のキャリア教育

自分の好きなものを見つける低学年からさらにステップアップして、中学年では他者との関わり合いにも重点を置いた教育を実施します。

友達の良さを見つけることはもちろん、その中で自分の持ち味や役割を生かすことを目指すものです。

例えば、地域の人々の暮らしや生き方を学んだり、共同的な取り組みの場を多く設けたりして、コミュニケーション能力や協調性を養います。

高学年(5、6年生)のキャリア教育

高学年では、苦手なことや初めて経験することにも失敗を恐れず挑戦し、夢や希望を広げるための取り組みを中心におこないます。

社会と自己の関わりを意識し、集団の中での自分の役割を見つけることなどを、授業や特別活動を通じて学びます。

キャリア・パスポートとは

小学校から高校までに取り組むキャリア教育の活動内容の記録をポートフォリオとして残すものが、キャリア・パスポートです。

2020年より国として制度がスタートしました。

小学校では、学期ごとの目標や今一番好きなこと、がんばったこと、将来の夢などを記入し保管しておくことで、今後の活動のプロセスを考えることにつなげます。

小学校から高校まで利用するため、これまでおこなってきたことが一つの線としてわかりやすく記録できることも特徴です。

過去を振り返って自己評価をしたり、自己実現に役立てたりすることで主体性を養うことも期待できます。

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キャリア教育の実践例は?

キャリア教育の実践例は?

実際に各地の小学校で実施されているキャリア教育の実践例を紹介します。具体的な取り組み内容が気になる方は参考にしてください。

千葉県のキャリア教育

千葉県では、2020年より県の方針として「千葉県夢チャレンジ体験スクール」の取り組みを実施しています。

主に将来の職業に関する目標や夢を見つけるための取り組みで、各企業や大学、研究機関などと連携して交流や体験をするものです。

1日でできる科学体験講座や実際に企業で就業体験をする仕事体験スクールなど、3つのプログラムを夏休み中に実施しています。

参照:千葉県夢チャレンジ体験スクール

秋田県のキャリア教育

自分の「持ち味」を大切にした教育を掲げる秋田県では、2012年より「あきたでドリーム(AKITA de DREAM)」という、県が独自に作成したキャリアノートを活用したキャリア教育を実施しています。

地域のお祭りやボランティア活動への参加、高齢者との触れ合いなどを通じて、キャリア教育に加えふるさと教育も同時に記録できるのが特徴です。

1年生から6年生までの記録を一冊にまとめることで、これまでの振り返り学習も容易にできることもポイントです。

秋田県総合教育センターでは、教師向けにキャリア教育に関する情報も積極的に発信しており、県をあげてキャリア教育に力を注いでいることがうかがえます。

公式ホームページでは各小学校がどのように活用しているかの事例を見ることもできます。

参照:秋田県総合教育センター|キャリア教育プロジェクト

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まとめ:小学校からのキャリア教育を楽しもう

私たち親世代にはなじみのない「キャリア教育」という言葉。

イメージがつきにくいかもしれませんが、勉強や働くことの意味を知り、将来への行動や改善に役立てるためのキャリアプラング力と考えるとわかりやすいかもしれません。

キャリア教育は、核家族化や少子高齢化、働き方の変容など変化の激しい社会で、今後を生き抜くための大切な学びの一つです。

ぜひ期待して、親子共々楽しんで参加できると良いですね。

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