オルタナティブスクールは、子どもの個性を伸ばすことに重きをおくオルタナティブ教育を実践する学校です。
一般的な小中学校とはスタイルが大きく違うため、教育の特徴やメリット、デメリットが気になるところでしょう。
同じように特徴的なスタイルの学校にはフリースクールもありますが、その違いも含めてオルタナティブスクールを詳しく解説します。
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オルタナティブスクールとは？教育の特徴を紹介
まずはオルタナティブスクールがどのようなところか理解しましょう。
教育方法の特徴から、通っているのはどのような家庭の子どもが多いのかなどを解説します。
オルタナティブスクールとは？
オルタナティブ(Alternative)とは、代替や従来とは異なる方法などの意味の英語です。
アメリカやヨーロッパの哲学的思想をベースにした教育方法をオルタナティブ教育といい、これを実践する学校をオルタナティブスクールと呼びます。
従来とは異なるカリキュラムの授業をおこなうだけでなく、技術的な面でも新しいスタイルの学校です。
ただ日本では2023年時点で明確な定義がないため一条校には該当せず、インターナショナルスクールとも違う学習塾のような位置づけになります。
オルタナティブスクールの特徴は？
オルタナティブスクールの特徴は、モンテッソーリ教育を筆頭とするオルタナティブ教育を実践する点です。
子どもには自らが自立して発達する力があると考え、次のような特徴的な教育方針を実践しています。
- 時間割や教科書にとらわれないカリキュラムで、子どもが興味のあることをとことん追求できる
- 子どもの興味関心に基づいて、大人と一緒に話し合って学習内容や生活ルールを決められる
- 体験型学習が豊富で、絵、料理、演技、楽器や農業などさまざまな体験ができる
- 少人数かつ年齢が異なるグループで構成されるため、年長者に教わったり年少者に教えたりする機会が自然に生まれ、協調性や社会性を身につけられる
子どもの個性が尊重され、多様性を良しとする教育を実践するのがオルタナティブスクールの特徴です。
日本で通える代表的なオルタナティブスクール
オルタナティブ教育を実践する学校という点で共通していても、実際にどのような項目を重視しているのかはオルタナティブスクールによって異なります。
- モンテッソーリ教育
- シュタイナー教育
- イエナプラン教育
- フレネ教育
- ニイル教育
- サドベリーバレー教育
- ドルトン教育
など、さまざまなオルタナティブ教育のスタイルがあり、それぞれ得意とする部分が異なることを覚えておきましょう。
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オルタナティブスクールに通うメリットデメリット
特徴的な教育スタイルのオルタナティブスクールのメリット、デメリットは以下のとおりです。
ただし、実際には子どもの特性とマッチするかどうかが大切なポイントであり、一般的なメリットやデメリット、評判の良し悪しがそのまま当てはまるとは限りません。
オルタナティブスクールに通うメリット
オルタナティブスクールのメリットは、一般的に次のようなメリットがあります。
- 個性を尊重する
- 自発的に学習プランを決められる
- 体験型の学習が多い
- 興味のある分野を探求できる
- 少人数制
- 異なる年齢のグループメンバーと交流できる
- 納得できる教育方針、教育理念の学校を選べる
子どもの個性や自主性を尊重するオルタナティブスクールでは、基本的に教員は指導者よりサポーターに近い立ち位置です。
子ども自身が大人と相談して生活ルールや学習プランを決めたり、一人ひとりの個性や特性に合わせたカリキュラムを組んだりできます。
自ら考え、決定し、実践するプロセスを経て、子どもの主体性や自主性を育めるのがメリットです。
オルタナティブスクールに通うデメリット
一方で、オルタナティブスクールには次のようなデメリットもあります。
- 学校として認可を受けているところが少ない
- 上級学校がない
- 学費が高い
- 数が少ない
- 力を入れている分野が学校によって異なる
オルタナティブスクールの多くは小中学校のみで、進学先は一般的な高校や専門学校などです。
オルタナティブ教育から一般的な日本的教育へ変わるため、うまく馴染めなかったり息苦しさを感じたりするかもしれず、学力面で不利になる可能性もあります。
またオルタナティブスクールは学校教育法で定められた学校ではないため、出席扱いにならない可能性があります。
出席日数を理由に中学校で留年する可能性は現実的にはありませんが、受験で不利になる可能性があるため注意してください。
特に公立高校は出席日数が受験資格に含まれることが多いため、将来的に希望する可能性がある場合は、あらかじめ在籍する小中学校長とよく相談しておきましょう。
オルタナティブスクールを選ぶ際の注意点
さまざまな魅力に溢れるオルタナティブスクールですが、同時に検討しなければいけない懸念材料もあります。
子どもに合ったオルタナティブスクールを選ぶには、次のような点を意識しましょう。
オルタナティブスクールを選ぶ家庭は？
オルタナティブスクールには、さまざまな家庭の子どもが通っています。
- 子どもの個性を伸ばしたいが、日本的な教育方法では不十分だと考えている
- 芸術家気質など子どもに特徴的な個性があり、望むまま自由に取り組める環境で学習させたいと考えている
- 日本の公立学校の教育方法に反感や疑問を持っている
- 不登校や療養などを理由に融通が利く学校を選びたいと思っている
など、オルタナティブスクールに通う理由はさまざまです。
ほかにも、幼稚園や保育園でオルタナティブ教育に触れ、良いと感じて継続させる家庭もあります。
フリースクールとの違い
オルタナティブスクールは従来とは異なる新しい形の学校を指す言葉であり、フリースクールもその一つ。
どちらも子どもの個性を尊重し、一人ひとりの特徴に合わせて教育をおこなう民間の教育機関です。
ただ、フリースクールは不登校や学校に馴染めない子どもの居場所のイメージがあるため、比較的ネガティブにとらえている方が少なくありません。
一方でオルタナティブスクールは、教育方針や思想などに賛同し、あえて通わせる場所とポジティブなイメージが強めです。
オルタナティブスクールには、公立学校の教育方針に疑問を抱いている家庭の子ども、不登校の子ども、人より強い個性を持っている子どもなどさまざまな子どもがいます。
注意ポイントは？
オルタナティブスクールは学校ごとに教育方針や教育理念が異なるため、インターネットの情報や口コミだけでなく、実際に足を運んで見たり聞いたりすることが大切です。
教育方針や理念が守られているか、授業の品質は期待どおりかなどはもちろん、在校生の表情や行動などもよくチェックしてくださいね。
最終的な判断は、子ども自身の意見もよく聞き、意思を尊重しながら総合的に判断しましょう。
まとめ：魅力を感じたら見学してみよう
多様性の時代にあり、画一的な教育に面白みを感じられなかったり、環境に馴染めなかったりする子どもは増えています。
不登校にはネガティブなイメージが付きまといますが、学びの場所や形は一つではありません。
オルタナティブスクールのメリット、デメリットを理解したうえで、子どもが興味を示すようなら一度見学に行くことをおすすめします。
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