保育園・幼稚園から小学校に上がる際は、入学準備のほかに、放課後や長期休みに過ごす学童保育の申し込みや準備も必要です。
以前は「小4の壁」といわれるほどで、3年生までの利用が一般的だった学童保育ですが、今は何年生まで利用できるのでしょうか?
この記事では、公設から民間まで学童保育の一般的な事情や学童保育を利用しない場合の選択肢などを紹介します。
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学童保育の利用条件は?
共働きは学童保育の利用を検討する方が多いですが、学童保育は小学何年生から何年生までいられるものなのでしょうか?
ここでは、学童保育の利用条件、公設学童と民間学童の違いなど、学童保育の基本についてご紹介します。
学童保育(放課後児童クラブ)とは?
「学童保育(放課後児童クラブ)」とは、両親が共働きなどの理由で子どもの下校時間や長期休暇の期間、子どもを預かってくれる施設の総称です。
小学校が終わると利用する施設に移動し、適切な遊びや生活、または宿題などの勉強をして過ごします。
学童保育は主に「公設公営」「公設民営」「民設民営」の3つに分類され、それぞれ特徴があります。
定員に上限がある自治体や学童保育施設も多く、希望の保育園に入園できない待機児童問題があるのと同様に、学童保育に入れない待機児童は1万人以上いるのが現状です。
何年生から何年生まで利用可能?
2015年4月に、子ども子育て支援制度にともなう児童福祉法の改定により、学童保育の対象は小学校に就学している児童となりました。
小学1年生から6年生まで利用できるようになり、それまで「小4の壁」と問題視されていた小学3年生や4年生までだった受け入れ制限が広がり、小学6年生も受け入れてもらえるようになりました。
しかし、受け入れ対象学年は各自治体の裁量に任されているため、小学3年生までの児童を優先し、小4以上は余裕がある場合のみ受け入れ可能である自治体や施設も多くあります。
希望があれば小学校4年生までや小学校5年生までの施設もあるなど、地域や施設によって、受け入れの優先順位や条件が異なるので注意しましょう。
また、規定では6年生まで年齢を問わず利用できるとあっても、実際の利用者は低学年中心の場合もあります。
公立(公設)学童保育の入り方
「公立(公設)学童」とは、小学校や児童館などに併設されている学童保育で「放課後児童クラブ」などと呼ばれることもあります。
また、同じ公立でも「公設公営」の場合と、運営は民間委託していて「公設民営」の場合もあります。
利用料金は月額数百円〜1万円以下と民間学童と比べると安く、運営時間は夕方6時までが一般的です。
延長申請をすれば夜7時まで預かってくれる施設もありますが、基本的には早い時間に終了してしまいます。
また、1人あたりのスペースが小さいわりに、放課後児童支援員が少ない場合もあります。
自由に遊べる玩具や本などの量や施設などの環境、アクティビティの充実度も施設で大きな差があります。
申し込みには両親の就労証明書の提出を求められ、書類審査や面接も必要と、受け入れてもらえるまで段階を踏まなくてはいけないことも多いです。
年度ごとに更新手続きが必要で、学年が上がるたびに抽選がある学童保育もあります。
1年生で入れても2年生で抽選に落ちてしまうことも。
定員が限られているので、待機児童が多い地域もあります。
民間学童保育の選び方・入り方
「民間学童」は民営なので、インターナショナルスクール併設など英語で保育する英語学童を始め、多数のイベントを提供する学童保育や、体操や書道などの習い事ができたり、塾を併設している学童保育もあります。
バスでの送迎や支援員の徒歩送迎サービスなどを提供している施設もあります。
長期休みや21時頃までの延長、夕食サービスまでもが受けられる場合もあります。
しかし、その分利用料金は高額であったり、人気なので早期の申し込みが必要だったりするので確認が必要です。
また、何年生まで受け入れているのか、低学年が多いのか、高学年の方が多いのか、施設によって利用者の傾向もそれぞれ異なるので、事前に見学・質問をして確認しましょう。
学童保育探しはいつから?情報収集の方法は?
学童保育を利用したい場合、いつ頃から探し始めれば良いのでしょうか?
また、どのように情報を得たら良いのでしょうか?
ここでは、探し始める時期や情報収集方法をご紹介します。
年中からリサーチ開始、申し込みは年長秋頃から
学童保育を探し始めるのは、年中(4歳児クラス)頃からがおすすめです。
公立学童と民間学童両方の情報を集め始め、それぞれの募集開始時期、募集終了時期を把握しておきましょう。
翌年4月から小学生になる場合、公立学童の申し込み時期は、一般的に、前年の11月中旬頃から翌年1月初旬までです。
ただし、各自治体や各年度によって申し込み時期や必要な書類は違うので注意してくださいね。
また、公立学童の待機児童が多い地域では申し込みをしても確実に受け入れてもらえる保証はないので、民間学童への申し込みを検討する必要もあります。
民間学童の場合は、申し込みが早い方が有利になることもあり、年中(4歳児クラス)頃から受け付けていることも。
利用者数などの状況は学年によっても異なりますが、学童保育の利用が決まっている場合は早めに見学や体験を申し込むほうが良いでしょう。
何年生までか確認!学童保育の情報収集
学童保育の情報は、自治体の子育て支援窓口やWebサイト、ママ友のネットワークなどで収集しましょう。
保育園や幼稚園でも学童保育の募集をお知らせしてくれることもあります。
新設される学童保育の情報は地域のニュースなどもチェックしておくと良いでしょう。
さまざまな方法で情報収集したら早めに問い合わせることが大事です。
低学年優先や高学年優先など、施設によって基準が違うので何年生から何年生まで利用できるか確認してください。
いざ入ってみたら利用しているのが1、2年生のみだったり毎日利用している子がいなかったりするケースもあるので、週の利用回数の平均や主な年齢層を聞いてみるのも良いでしょう。
上の子が学童保育を利用している方などに質問するのも手です。
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学童保育以外の放課後の過ごし方
児童福祉法改正により、利用対象が小学6年生までに拡大されましたが、実際には小学3年生までしか学童保育を利用できない自治体もあります。
高学年が入れないため、隠れ待機児童は30〜40万人ともいわれているのが現状。
学童保育の抽選で落ちた場合もあれば、せっかく申し込んだ学童保育に行きたがらず、やめてしまうこともあります。
学童保育の他にはどのような選択肢があるのかも押さえておきましょう。
児童館・児童センター
学童保育は、親の仕事と子育ての両立支援を目的としていますが、児童館は放課後の児童の育成・指導、健康・体力の増進や地域組織活動の育成や助成を目的としています。
また、児童館や児童センターは0〜18歳までの子どもが対象で、親の就労状況を問いません。
指導員も常駐していて、公園などとは違って室内で過ごせるので安心です。
さまざまなアクティビティやクラブ活動などに参加することもできます。
自治体によっては、図書館や体育館などを利用して過ごす選択肢もあります。
また、学童保育とは別に放課後学校に残れたりする小学校もあるので確認してみましょう。
習い事や塾で過ごす
学童保育を利用せず、学校が終わったらピアノ、水泳などの習い事や塾に通う小学生も少なくありません。
一人で過ごす時間がなるべく少なくなるよう、学校から帰ったらすぐに始まる習い事に通わせる家庭が多いようです。
小学校まで迎えに来てくれるなど送迎付きの習い事を利用している家庭もあります。
地域によっては、学童保育は小学校3年生頃まで利用し、小学校4年生以上は中学受験塾などに通わせる家庭も多いです。
留守番や祖父母宅など
学童保育を利用しない家庭で意外と多い放課後の過ごし方が留守番です。
インターフォンには出ない、火は使わないなどのルールや鍵の管理など防犯にも気を付ける必要があります。
友達を呼んでも良いかどうか、ゲームの時間、おやつの時間、連絡手段なども親子で話し合い、きちんとルールを決めることが大切です。
近くに祖父母や親戚などが住んでいる場合、学校が終わると祖父母宅に帰り、親の仕事が終わるまで預かってもらう場合もあります。
まとめ:選択肢を広げられるようリサーチを
学童保育が何年生まで利用できるかの規定は自治体や施設によって異なります。
年度によっても状況が変わるので、よくリサーチして早めに申し込みをしましょう。
ただし、友達が辞めてしまったなどの理由で行きたがらなくなるなど本人の意思や家庭の方針で何年生まで学童保育を利用するか決めることもあるでしょう。
さらに、高学年になると授業時間やクラブ活動や委員会などで下校時間が遅くなり、学童保育で過ごす時間も短くなり、利用者も減る傾向があります。
しかし、子どもが安心して過ごせる居場所作りは必要です。
小学生の放課後の過ごし方の選択肢を広げられるように、さまざまな可能性を考え、子どもが過ごしやすい方法を選べると良いですね。
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