水遊びやキャンプ、花火など、夏には楽しみなイベントがたくさんありますよね。
時間がたっぷりあるため、日差しを避けて室内遊びをする機会も増えるかもしれません。
夏の過ごし方に迷ったときは、親子で絵本を読むのが選択肢の一つ。
子どもが豊かな情緒を育むチャンスです。
この記事では夏が楽しくなるおすすめの絵本を、年齢別にご紹介します。
夏らしい絵本を読んで、毎日を充実させましょう。
夏が楽しくなるおすすめの絵本【0~3歳向け】
色彩や音などの感覚を楽しめるのが、0~3歳の絵本です。
0~3歳向けの、夏が楽しくなる絵本を紹介します。
あついあつい
- 垂石眞子・作
- 福音館書店
暑い日照りから逃れて涼しいところを探すペンギンは、やっと見つけた日陰でひと休み。
ところが、その日陰はアザラシの影でした。
アザラシと一緒に、ペンギンは涼しいところを探します。
そして、やっと日陰を見つけますが……。
カバ、ゾウ、と仲間が増えたところで、どこからか波の音が!
みんなで海に飛び込むシーンが爽快な絵本です。
ひまわり
- 和歌山静子・作
- 福音館書店
地面に一粒の小さな種が落ちるところから、絵本は始まります。
太陽の光を浴びた種は、芽吹いて茎が伸び……
雨が降って地面を潤し、葉っぱが大きくなっていきます。
強い風が吹くときも、芽吹いた茎と葉っぱは大丈夫。
大きくなるときは「どんどこどんどこ」と、力強く成長します。
そして、とうとう太陽のような大きな花、ひまわりが咲きました!
夏らしさと生の息吹を感じられる、縦開きの絵本です。
はなびドーン
- カズコG・ストーン・
- 童心社
暗い夜空に色あざやかな花火が広がります。
赤、黄色、丸、大きい、小さい、星形。
次々浮かび上がります。
ドドドーン、キラキラキラとはじける花火に、心がぱあっと明るくなるでしょう。
花火の色、音、形で小さい子どもも楽しめます。
子どもが、夏の花火を知るきっかけにもなる絵本です。
こぐまちゃんのみずあそび
- わかやまけん・作
- こぐま社
お花に水をあげるこぐまちゃんのところに、しろくまちゃんがやってきます。
しろくまちゃんが手に持っているのはホース。
ホースで水のかけあいっこをしたら、楽しいに決まってます!
ふたりはどろんこになって、お風呂でシャワーを浴びることに。
夏に子どもが抱く「もっとやりたい」の気持ちを形にした、感性豊かな絵本です。
夏が楽しくなるおすすめの絵本【4~6歳向け】
絵本で学び、心を育める年齢が4~6歳です。
4~6歳向けの、夏が楽しくなる絵本をご紹介します。
ノンタンおよぐのだいすき
- キヨノサチコ・作
- 偕成社
海で泳いでいたノンタンたちは、迷子のちびっこかめさんに出会います。
ちびっこかめさんのママを探しに出かけるノンタンたちですが、大きな魚に食べられそうになって、大ピンチ!
ラストはめでたしめでたしで幕を閉じます。
迷子を助けるノンタンの優しい姿が印象的。
夏らしく海を舞台にしたストーリーのある絵本です。
夏平くん
- あおきひろえ・作
- 絵本館
夏平くんは同じ町内に住んでいる男の子。
夏に生まれたので、名前は夏平です。
関西弁で、ときに吹き出すように、ときにポッとあたたかく、夏平くんが生き生きと描かれています。
ストーリーはフィクションですが、実在したエピソードをつなぎ合わせて作者が創作した本作。
繊細かつ大胆な色合いが魅力的なユーモア絵本です。
なつやさいのなつやすみ
- 林木林・作
- 柿田ゆかり・絵
- ひかりのくに
夏の畑に夏休みがやってきました。
なつやさいたちは大喜びで、プールに行く相談を始めます。
登場するのは、なす、オクラ、トマト、ゴーヤ、きゅうり、ピーマン、とうもろこし。
子どもにおなじみの野菜が、にぎやかに親しみやすく描かれています。
夏休みをテーマにした、言葉遊びが楽しいカラフルな絵本です。
なつのおとずれ
- かがくいひろし・作
- PHP研究所
気象予報士のかたつむりが梅雨明けを伝え、それを知らせるために太陽が立ち上がります。
まずメロンとスイカが呼ばれ、続いてセミやカブトムシ、かきごおりたちも呼ばれます。
次々と現れる夏の風物詩は、夏に向かってまっしぐらに走ることに。
梅雨明けから夏までをユーモアいっぱいに描いた、疾走感ある絵本です。
夏が楽しくなるおすすめの絵本【小学校低学年向け】
絵本の内容をより深く読み込めるのが、小学校低学年です。
小学校低学年向けの、夏が楽しくなるおすすめの絵本を紹介します。
れいぞうこのなつやすみ
- 村上しいこ・作
- 長谷川義史・絵
- PHP研究所
夏の暑い日、冷蔵庫が故障してしまいました。
楽しみにしていたアイスはどろどろに。
家族で故障の原因を調べていたら、なんと冷蔵庫が急に喋りだしました。
冷蔵庫は夏休みをとってプールに行きたいと言い出して……。
プールに着いてからもトラブルは続きます。
関西弁の楽しい文章と、大胆で愉快なイラストがおもしろい絵本です。
あの夏の日
- 葉祥明・作
- 長崎市・英訳
- 自由国民社
長崎市の協力のもと、長崎に原爆が投下された夏の日を、子どもにも伝えやすいように優しくも壮烈に描いた絵本です。
ページをめくると、核兵器がもたらす痛みと平和の尊さ、すべてを受け入れた長崎の心が伝わってきます。
戦争を考えるきっかけになる、平和への祈りが込められた作品です。
(全・英訳付)
あさがお
- 荒井真紀・作
- 金の星社
アサガオの一生を描いた、あたたかみある美しい絵本です。
小さな種から芽が出てふた葉を広げ、つるが伸びてつぼみがふくらむ。
そして、美しい花を咲き、再び種ができるまでを精密画で描かれています。
小学生の夏のアサガオ観察に役立つヒントが詰まっていますよ。
子どもの好奇心を呼び起こす、自然の不思議を感じられる絵本です。
空を飛んだ夏休みーあの日へ
- 丘乃れい・作
- 大西雅子・絵
- 東方出版
広島を舞台に、ファンタジーを交えながら核の恐ろしさを描いた絵本。
ゆみは、夏休みの班学習で、おばあちゃんの広島での戦争体験を耳にしました。
彼女は夢のなかで、おばあちゃんが持っていた青い目をしたお人形ミリーとタイムスリップします。
平和を享受して育った子どもにも核の恐怖が伝わるように描かれています。
まとめ
この記事では、夏が楽しくなるおすすめの絵本を、年齢別に紹介しました。
水遊びなどの遊びの面でも、食生活などの暮らしの面でも、夏の絵本には子どもと夏休みを楽しく過ごすための手がかりがあふれています。
カラフルで元気になれるところも、夏の絵本の特徴。
たくさんの絵本に触れるほど、健やかに夏休みを乗り切れるでしょう。
子どもと過ごす時間が多いからこそ、夏は絵本を日常に取り入れてみてくださいね。