生活費のなかで、家賃が占める割合は大きなものですよね。
家賃での出費はシングルマザーにとっては頭の痛い問題です。
どうせ家賃を払うなら、家を買って自分のものにしたほうが良いのではないかと考えることもあるでしょう。
しかし、シングルマザーでも住宅ローンを組むことはできるのでしょうか。
今回の記事では、シングルマザーは住宅ローンを組めるのか、家を購入する前に考えること、審査に通りやすいのはどのようなシングルマザーなのかなどを紹介します。
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シングルマザーでも住宅ローンで家を買うことはできる
シングルマザーだからといって住宅ローンを借りられないことはありません。
シングルマザーであることは審査にほぼ影響はなく、一般家庭のママやパパが住宅ローンを組むのと同じです。
住宅ローンの審査に通りさえすれば、シングルマザーでも家を買うことはできますよ。
住宅ローンの審査で重視されること
住宅ローンの審査基準は公表されてはいませんが、国土交通省の「令和4年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」によると、9割以上の金融機関などが融資をおこなう際に考慮する項目として下記のものを挙げています。
- 完済時年齢(98.7%)
- 健康状態(97.9%)
- 担保評価(96.1%)
- 借入時年齢(97.2%)
- 年収(92.9%)
- 勤続年数(93.2%)
- 連帯保証(93.1%)
なかには「家族構成」という回答もあるため、シングルマザーであることが100%影響しないとは言い切れませんが、上記の項目のほうが圧倒的に重要といえるでしょう。
※出典:
令和4年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書│国土交通省
シングルマザーが借りられる住宅ローンの目安
- 【前提条件】
- 返済方法:元利均等
- 当初金利:1.5%
- 返済期間:35年
- 返済負担率:25%・30%
- 連帯債務者:なし
年収 | 借入可能額の目安 (返済負担率25%) | 借入可能額の目安 (返済負担率30%) |
---|---|---|
100万円 | 680万円 | 860万円 |
150万円 | 1,020万円 | 1,224万円 |
200万円 | 1,360万円 | 1,633万円 |
250万円 | 1,701万円 | 2,041万円 |
300万円 | 2,041万円 | 2,449万円 |
350万円 | 2,381万円 | 2,857万円 |
400万円 | 2,721万円 | 3,266万円 |
※住宅保証機構株式会社「借入可能額の試算(年収より算出)」にて算出
シングルマザーが家を買うときに考えるべきこと
シングルマザーが家を買うときに、どのようなことを考えておく必要があるのでしょうか。
事前に考えておくべきことをいくつか紹介します。
返済負担率は何%にするか
返済負担率とは、年収のうち返済額が年間でどのくらいの割合になるのかを示すものです。
つまり、返済負担率が大きくなるほど、年収に対しての住宅ローンの額が大きくなり、家計への影響が大きくなります。
金融機関の審査では、30~35%の返済負担率が一般的です。
しかし、一般的とはいえ、自分にとって余裕のある返済負担率であるとは限りません。
年収に対して無理のない返済負担率であるかどうか、よく考えながら決めていく必要があるでしょう。
無理のない返済を続けていくには、返済負担率は「手取りの20%」が理想的です。
住宅ローンは長期返済になるため、返済期間中に収支が変動する可能性もあり、「手取りの20%」が長い目で見たときに無理がでにくい額になります。
頭金を入れるか・いくら入れるか
一般的に販売額の20%を頭金として入れるのが目安といわれています。
しかし、借入額が大きくなると、住宅ローン減税によって戻ってくる税金の額が多くなるので、無理に頭金を出す必要はありません。
シングルマザーの生活では、手元にお金を残しておいたほうが安心な面もあります。
ローン審査の面を考えると、頭金を用意できたほうが審査が通りやすくなる可能性が高まりますが、生活に不安がでるなら無理をせずにお金を手元にとっておきましょう。
「フラット35」を利用するか
民間の金融機関は団体信用生命保険へ加入する必要がありますが、フラット35では加入は任意です。
団体信用生命保険の保険料は返済に盛り込まれることになるので、加入しなければ総支払額はその分少なくなります。
仮に、団体信用生命保険に未加入の状態で自分にもしものことがあった場合、住宅ローンは子どもに引き継がれることになります。
民間の金融機関の住宅ローン審査に通らなかった場合や健康上の問題で団体信用生命保険に加入できない場合はフラット35の利用も検討してみると良いでしょう。
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シングルマザーが家を買うときに利用できる公的制度
シングルマザーが家を買うときに「母子父子寡婦福祉資金貸付制度」の「住宅資金」が利用できます。
この制度には審査はありますが、保証人がいれば無利子で最大150万円まで借りることができます。
対象者 | 母子家庭の母 父子家庭の父 寡婦 |
---|---|
限度額 | 150万円 |
措置期間 | 6ヵ月 |
返還期間 | 6年 |
利率 | 保証人有:無利子 保証人無:年1.0% |
他にも、「転宅資金」として26万円までの金額を引っ越し費用として借りることができます。
こちらにも審査がありますが、保証人がいれば無利子で返済期間は3年間で借り入れができるため、初期費用や頭金が必要なときに検討してみても良いでしょう。
※出典:
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度 | 内閣府男女共同参画局
審査に通りやすいシングルマザーとは?
住宅ローンの審査基準は金融機関によって異なります。
審査基準は公開されていないため、確実なことは審査を受けてみなければわかりませんが、審査に通りやすい方の特徴を参考として紹介します。
ここで紹介したことが当てはまらないからといって、絶対に審査に通らないわけではないので、参考情報として受け止めてくださいね。
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正社員や公務員
正社員として働いている方や公務員は毎月の収入が安定しており、失業の心配が少ないため、審査に通りやすくなります。
パートやアルバイト、契約社員、派遣社員などは継続的な安定収入という面で不安があります。
そのため、審査に通るかどうかは厳しいといえるでしょう。
ただし、一定額以上の収入があればフラット35の申し込みはできるので、家を買うのがまったく無理ということはありません。
勤続年数が3年以上
同じ職場に3年以上勤めていることで、離職の可能性が低いだろうと評価され安心してもらえます。
なかには勤続年数の基準を1年以上としている金融機関もあるので、一概に3年が基準とはいえません。
審査に通りやすくするために、勤続年数を重ねてから家を購入する選択肢もありますが、その間に次で解説する健康面の問題が出る可能性もあるので、自分にとってどうしたら良い結果になるのか考える必要があります。
年齢が若くて健康
年齢が若く、健康面に不安がないことは審査が通りやすくなる要素になります。
持病や病歴があると、団体信用生命保険に加入できない可能性があります。
ただし、フラット35は加入が任意なので健康面に不安がある場合は検討しましょう。
また、現在健康面に不安がなくとも、年をとるほど病気になるリスクが高くなると考えられます。
病気によって働けなくなると返済が滞るリスクがあるため、審査ではマイナスの印象を与えそうです。
申し込み時の年齢が高いほど定年が近く、退職後の返済残が多くなるのも住宅ローンの審査では考慮されます。
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まとめ
今回の記事では、シングルマザーの住宅購入に関して、住宅ローンは組めるのか、考えるべきこと、利用できる制度、審査に通りやすい方の特徴などを紹介しました。
家は人生のなかでもかなり大きな買い物で、住宅ローンを利用せずに購入するのは難しいことです。
シングルマザーであるからローンを組めないのではないかと不安に感じている方もいるでしょう。
しかし、シングルマザーであること自体は住宅ローンの審査に大きな影響はなく、審査基準は非公開なので申し込んでみないと確実なことはわかりません。
シングルマザーが住宅購入する際に利用できる公的な制度もあるので、こうしたものを利用しながら、家を買うことを検討してみてくださいね。
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