子どもの歯科矯正って実際どうなの?費用は?体験談を紹介

子どもの矯正した歯の写真

子どもの歯が乳歯から永久歯に生え変わる時期は、歯並びが気になり矯正を考えるタイミング。

どこで相談していつから始めれば良いかなど悩んでいる方もいるのでは?

今回は筆者の長男(高校1年生)が、小学3年生から中学3年生まで行った歯科矯正を、実際の体験をもとに紹介。

矯正を検討されている方は参考にしてください。

子どもの歯科矯正を始めるきっかけや費用について

歯の模型の写真

今回紹介するのは、長男の歯科矯正の体験談です。

歯並びや噛み合わせなどによって、矯正を始める年齢や矯正期間、治療方法などは個々で違います。

実際の体験を知ってもらうことで、矯正を考えている方のご参考になれば幸いです。

歯科矯正のきっかけ

初めて矯正を考えたのは、定期的に通っていた歯医者さんにすすめられたからです。

それまで、フッ素や虫歯治療などに行っていたのですが、長男が小学校2年生のときに「噛み合わせがよくないので、歯科矯正を考えた方がいいです。」と言われました。

その時は、歯医者さんから一度話だけでも聞いてみてもいいかな?と軽い気持ちでした。

後日、矯正について詳しく話を聞くことに。

長男の場合、このまま永久歯が生えていくとあごのスペースに対して歯が入りきらず、噛み合わせも悪くなるとのこと。

生え変わりの時期からワイヤーをして少しずつ歯を正しい位置に動かしていくことをすすめられました。

親としていちばん気になったのは噛み合わせです。

噛み合わせが悪いと虫歯になりやすいことや頭痛などの不調をきたすことがあるそう。

また、子どもの矯正は基本的に歯を抜くといったことがなく、矯正装置で歯が動きやすいと聞いたことも始めるきっかけです。

そして小学生から始めれば、見た目を気にする中学生のころには矯正装置が外れるなどのメリットもあります。

長男とも矯正について話しをし、夏休みが始まるころに矯正をスタートすることにしました。

矯正期間や費用〜わが家の長男の場合〜

歯科矯正期間は約6年間。開始後月に1回のペースで通い、ワイヤーをとってからは3ヵ月に1回のペースに。

小3・7月矯正を始める
小6矯正装置を取りはずす
中1毎晩リテーナーを装着して就寝、3ヵ月に一度の通院になる
中3・3月矯正終了

※長男の場合の矯正費用
長男に関する矯正治療にかかった費用です。参考程度にとどめておいてください。

検査代約3万円程度
矯正費用約65万円程度(第1期治療のみ)
内訳:基本費用 300,000円
ワイヤー装着時は月1回の通院に約5,500円/1回
リテーナー装着時は月1回の通院に約3,300円/1回

今回長男は、小児矯正(第1期治療)で終了したのでその際にかかった治療代です。

成人矯正(第2期治療)に入る場合は、別途費用がかかります。

歯医者さんや治療内容によって金額に差があると聞きますが、平均的にはトータルで約100万円前後かかると考えておいたほうが良いかもしれません。

また、使用するブラケット、ワイヤーの種類によっても金額が変わってきます。

長男の場合、少し特殊なのですが、スタート時が矯正歯科の先生と提携している歯医者での治療なので、このまま引き継いでの料金システムでした。

現在、次男も矯正中で長男と同じ歯科矯正の先生が経営する歯医者へ通っていますが、検査・診断料・施術基本料等込みで約400,000円です(第1期治療)。別途費用はかかりません。

歯医者さん選びはどうしたのか

最初に通っていたところは、歯科矯正専門の歯医者さんではありませんでした。

週に一度、矯正歯科の先生が来て治療にあたっているとのことでした。

「家から近いし、矯正専門の先生が来て治療してくれるならいいか・・・」と思い、そこで治療を開始することに。

長男の場合は歯医者さんですすめられて、その流れで矯正を始めてしまったこともあり、歯医者さん選びはきちんとしていません。

矯正すると最初から決めていたら、もっといろいろと歯医者さんを探して検討できたかもしれません。

しばらく通っていたある日、そこの歯医者と矯正歯科の先生との契約が切れたと突然言われました。

ここの歯医者で別の矯正歯科の先生に引き継いで診てもらうか、今まで診てもらっていた矯正歯科の先生の歯医者へ移るかといった選択をすることに。

親としては「いきなり言われても。。聞いてないよ〜」と心のなかで叫びながらも結局、今まで診てもらい慣れていた、矯正歯科の先生が経営する歯医者さんへ移ることにしました。

しかし、今まで診てもらっていた先生の歯医者さんまでは、自宅から公共交通機関を使って30分ほどかかります。

毎月、少し離れたところへ連れて行くのはとても大変でした。

特に雨の日や下の子を一緒に連れていくときは、濡れるし下の子はぐずるしで、さらに大変でした。

矯正中に引っ越しなどで歯医者さんが変わると大変だと聞きます。その場合、引っ越し先の歯医者を紹介してくれるそうです。

友人の子どもは、矯正途中で引っ越すことになったものの、今までずっと診てもらい慣れている先生がいいと、しばらくは引っ越し先から新幹線で月に1回、通っていたそう。

その話を聞いたとき、始めるタイミングは家族の転勤なども考慮して考える必要があると感じました。

子どもの歯科矯正はどのようなことをするの?

歯のレントゲンの写真

まず、歯科矯正の説明を受けます。

なぜ歯科矯正が必要なのか、おおよその矯正期間、矯正にかかる費用などをくわしく聞きます。

内容を了承したらいよいよ矯正スタートです。

検査と診断

説明を聞いて了承したら、次は検査です。

レントゲンと歯型を取ります。レントゲンを見ながら治療方針の説明があります。

長男はブラケットを歯につけてワイヤーを装着する、マルチブラケットによる矯正でした。

ここまでで、1〜2回の歯医者訪問です。

長男の場合、歯科矯正の説明を受けたあと、いったん自宅へ帰り、矯正をするのか検討をしました。

そして後日、レントゲンと歯型をとり、その日はそこで終了。

奥歯にワイヤーを結ぶ土台(バンドタイプ)の矯正装置を装着するため、ゴム素材のチップを歯の間に差し込んですき間を作ります。

また、日をあらためて今度はブラケットとワイヤーを装着します。

ブラケット・ワイヤーの装着

奥歯にバンドを装着し、ブラケットやワイヤーを装着します。

長男のときは、上下一度にするのではなく、まずは下の歯から装着して後日、上の歯に装着しました。

最初はワイヤーを引っ張り締めるので、1〜2日程度、痛みがあるようです。

装着当日は固い食べ物はさけ、なるべくやわらかいものを食べさせてください。

もし痛みが続くような場合は、カロナールを飲むように言われます。

月1回の検診

上下にワイヤーを装着したら、月に一度ワイヤーの付け替えに行きます。

その際、ワイヤーの付け替えだけでなく、磨き残しがある歯の掃除もしてくれます。

そして歯磨き指導も。矯正装置をつけたままでのブラッシング方法を教えてくれます。

1回の検診時間は約30分程度です。40分ほどかかるときもあります。

矯正装置をはずしたあとは

中学1年のときに、矯正装置を外しました。

そのあとは矯正後の歯列の後戻りを防ぐための装置、リテーナーを使用します。

長男の場合は、毎晩口のなかに装着して寝ていました。

リテーナーになってからは、3ヵ月に1回の通院になります。歯の状態をみたりメンテナンスをしてくれます。

中学3年の3月に矯正治療を終了することになりました。

その際、歯型を取り、レントゲンを撮って説明を受けました。

噛み合わせと歯並びが整い矯正終了です。

ママ賃貸

歯科矯正期間の子どもの様子は?

歯の矯正器具の写真

矯正中は歯の痛みや食べにくさなど、子どもにとってはつらいことばかり。

親は見守り、食べやすい食事メニューにするなどサポートしてあげることしかできません。

ワイヤーを締めるので痛みがともなう

月に1回、ワイヤーの交換をするとき、歯を動かすためにワイヤーを締め直すので、その日は特に痛みがあるようです。

歯医者さんからも、その日は固いものを食べるのはさけてくださいと言われます。

あまりの痛さにご飯も食べられないときがあります。

その場合はやわらかいうどんやおかゆ、ゼリー飲料などがおすすめです。

予約を入れる時間帯も、ご飯を食べたあとなどにしておくと、お腹がすくことを避けることができます。

口内炎や歯磨きが大変

ブラケットやワイヤーが頬にあたることで口の中が切れたり、口内炎ができます。

矯正あるあるですが、ほっぺが痛くなるようです。

対処方法としてブラケットに被せるロウのような粘土素材のものを渡されますが、子どもが嫌がって使用したことは一度もありません。

また、ブラケットとワイヤーの間に食べ物が詰まるので、ブラッシングも大変です。

磨き方が悪いと、虫歯になる可能性があります。

糸ようじなどで詰まっている箇所を丁寧に取り除いてください。

ワイヤーがはずれることも

食べ物の種類や食べ方によってはワイヤーが切れたり、土台(バンドタイプ)からワイヤーがはずれることもあります。

その都度歯医者へ行くことになり、子どもだけではなく親の負担にもなります。

なるべく近くの歯医者に通うのがおすすめです。

お友達にワイヤーを指摘されることも

歯の外側に矯正装置があることで、ブラケットやワイヤーが目立ち、お友達に指摘されることも。

比較的目立たないタイプのワイヤーなどもありますが、完全に目立たなくなる訳ではありません。

このようなこともあるので、子どもにはあらかじめ矯正することを理解し納得して治療に取り組む必要があると感じました。

子どもの歯科矯正を終えて感じたこと

歯科器材の写真

実際に矯正をやってみて親が感じたことや、本人からの感想を聞いたので紹介します。

歯科矯正を終えての感想

親の感想噛み合わせや歯並びがきれいになった。連れて行くのが大変と感じたこともあったけれど、やってよかった。
子の感想正直な感想はきつかった。歯に食べたものが詰まるし、虫歯になったりするのが嫌だった。
また、矯正装置で口の中が切れたり、口内炎ができたりするのもつらかった。
でも、どんどん歯並びがよくなっていくのを見るのがうれしかったし、矯正したことで滑舌もよくなったと感じている。
今はやってよかったと思う。

矯正のスタート時期について

矯正のスタートは長期休暇前がおすすめです。

ワイヤーを装着して何日かは、歯が痛むからです。

また、慣れるまではワイヤーがはずれたり切れたりとトラブルが発生することも考えられます。

夏休みだと平日にも歯医者へ行けるので、急なトラブルに見舞われてもすぐ対応ができます。

また、虫歯になった際の治療をどうするのかも確認しておきましょう。

場合によっては、虫歯治療のための歯医者を探しておかないといけません。

長男の通っていた歯医者は小児矯正歯科専門なので、簡単な虫歯治療しかできないと言われ、虫歯治療を別の歯科で見てもらうように言われました。

矯正中にあると便利なもの

矯正中は歯磨きがとても大切。食事のあとや寝る前に丁寧にブラッシングしましょう。最初は親が仕上げ磨きを。

わが子の場合は歯ブラシは毛先が細めで、ヘッドが小さめのほうが磨きやすいようでした。

糸ようじや歯間ブラシ、マウスウォッシュなどを必要に応じて準備しておくと良いでしょう。

リテーナーは定期的に洗浄剤を使用し、清潔にしておきましょう。

まとめ:子どもの歯科矯正に迷ったらまずは歯医者へ相談を

矯正の治療方針やスタート時期は子どもによっても違ってきます。

矯正に迷っていたら、事前に歯医者さんへ相談してみることをおすすめします。

また、費用や支払い方法も歯医者さんによって違うので、よく検討することが大切です。

実際に治療するのは子どもです。矯正の器具を装着すること、痛みもあることなど、メリット・デメリットをきちんと説明して本人とよく相談をしましょう。

歯医者さん選びも、いくつか比較して、治療方針や金額などを照らし合わせ、子どもにぴったりなところを選んでください。

ママライタープロフィール

sono

高1の長男を筆頭に3児を子育て中のママです。(※原稿執筆時)
春からお弁当作りがスタートしたので、時短&簡単レシピに興味があります。
趣味はフルート。もう少し子育てに余裕ができたら、以前習っていたフルートのレッスンを再開したいです。

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