小学校での友達付き合いに関して、心配事や悩み事はありませんか?
子どもの成長のためには、友達と協力したり、交流したりすることは欠かせません。
しかし時には、友達と衝突し、問題が起きることもあります。
この記事では、子どもの友達トラブルの見つけ方やそのサポート方法を、体験談を交えながら紹介します。
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ママライタープロフィール
小学6年生の娘を持つママライター(記事執筆時)。
塾講師など教育経験が長い、元大学教員の博士ママ。現在はフリーで活動中。
厳選した蔵書は300冊以上の絵本マニア。
絵本、ボードゲーム、勉強法など、子どもの学習のお悩みや子育てのヒントになる情報を発信しています。
小学生の友達関係
幼稚園・保育園から小学校に上がると、子どもの友達関係はより密接で複雑になっていきます。
さらに低学年と高学年でも、友達との関係性は変化していきます。
ここでは、小学校の学年毎に、友達関係の特徴を整理します。
低学年(1~2年生)の友達関係
小学校に入学すると、さまざまな幼稚園や保育園から子どもたちがやって来ます。
初めての学校生活に慣れることも大変なのに、新しい人間関係も築かなければなりません。
そのため、国語や学活などの授業時間を使って、自分の好きな食べ物や好きなことを発表し合い、お互いを知る時間が設けられます。
低学年の頃は、「同じクラス」や「同じ登校班」などの、比較的ゆるやかな友達関係が形成されています。
中学年(3~4年生)の友達関係
中学年になると、学校生活にも慣れて、心に余裕が出てきます。
子どもたちは、共通の塾や習い事などを通して、気の合う友達を見つけるようになります。
複数の友達同士で形成するグループ化が進み、団体で行動します。
そして、同じグループの仲間同士で助け合い、協力することができます。
他方で、競争心や嫉妬心なども生まれてきます。
高学年(5~6年生)の友達関係
高学年になると、小学校のなかでもリーダーとして扱われるようになり、下級生の面倒を見ることができます。
それぞれが自分の考えを持つようになり、話し合って問題を解決するグループ学習なども上手くなります。
低学年〜中学年と比較して、友達との信頼関係は強くなっていきます。
心も体も発達し、自立心も芽生えますが、大人に反抗することも増えるので、以前ほど親に話さなくなり、自分で問題を解決しようとします。
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友達トラブルを見つけるサイン
子どもの成長に伴って、友達関係が複雑になると、トラブルが生じる場合もあります。
しかし、子どもがいつも素直に話をしてくれるとは限りません。
小学生の友達関係のトラブルを見つけるために、以下のようなサインを参考にしてください。
まず、子どもの体調に表れるサインがあります。
- 塞ぎ込む、不安になる
- イライラが増える
- 疲れやすい
- 食欲が増えたり、減ったりする
- 夜眠れなくなる
- 勉強に集中できない
- 頭痛、腹痛など、体調不良を訴える など
次に、友達関係の変化を示すサインが表れます。
- 友達の話をしなくなる
- 友達と遊ばなくなる
- 友達と一緒に登下校しなくなる
- 物をなくしたり、壊されたりする など
こうしたサインが表れたとき、子どもは友達トラブルを抱えているかもしれません。
※参考:「学校における子供の心のケア -サインを見逃さないために-」(文部科学省)
友達トラブルに対して親ができるサポート
小学校では、さまざまな友達トラブルが発生します。
低学年では、友達の教科書やドリルを間違えて持って帰ったり、うっかり持ち物を汚されてしまったり、ということがありました。
中学年以上になると、こういったうっかりミスなどによるトラブルは減りました。
その一方で、子どもたちの気持ちが成長と共にぶつかるようになり、トラブルが増えました。
子どもの友達トラブルが実際に起きたときどのようなサポートが考えられるのか、体験談を交えながら考えていきます。
子どもの話を聞く・アドバイスをする
友達トラブルを抱えたとき、子どもはさまざまなサインを出しています。
何か様子がいつもと違うな?と感じたら、まずは話を聞くのが良いでしょう。
わが家でも、学校から帰ると、いつもはその日に学校であった出来事を話すのに、話さない日がありました。
おかしいな?と思いましたが、あまり無理強いして聞くのも辛いかもしれないと思い、見守りました。
そして、夜一緒に布団に入ると、ぽつぽつと話し始めたのです。
「ああ、話すのにも、心の準備が必要だったんだな」と分かりました。
ここで、「学校における子供の心のケア -サインを見逃さないために-」(文部科学省、P16)に掲載されている「子供の話の聞き方」をご覧ください。
「学校における子供の心のケア -サインを見逃さないために-」(文部科学省)P16
この資料は学校の先生向けなのですが、親としてもかなり納得できる内容です。
- 無理に聞き出そうとせず、子どもが自ら話すことをじっくり聞く
- 「でもね〜」「そうではなく〜」と話を否定することや、遮らず聞くことに徹する
- 暗い気持ちや否定的な感情を肯定的に評価する
実際には、つい気になって聞いてしまうことがあったり、「え〜でもさ〜」などと遮ったりした経験はありませんか?
これらのことに気をつけながら、子どもの話を聞いてみてください。
また、「対応・伝え方」も重要です。
- 叱咤激励ではなく、柔らかい表現で励ます
- 大人の理屈や考え方を押し付けない
- 質問に対しては、できるだけ正しい内容を子どもが理解できる言葉で伝える
- 分からないことは「分からない」と伝える
自分の子どもにはつい強い口調で対応することがあります。
しかし、子どもは勇気を出して話をしてくれたのです。
子どもの気持ちを尊重して、どのようなことができるのか、一緒に考えてみることが大切です。
学校と協力して友達トラブルを解決する
連絡帳を使う
わが家も、小学校6年間のなかで、さまざまな友達トラブルがありました。
その際、最も多く利用したのが「連絡帳」です。
わが家の場合、連絡帳には「いつ、誰と、何に関して、何が起きたのか」を簡潔かつ明確に書いていました。
このとき気をつけていたのは、「○○さんは意地悪で……」など憶測で相手の性格や気持ちについて書かないことです。
あくまで事実を簡潔に書き、連絡帳のやり取りで済むレベルのトラブルは、連絡帳のみで解決しました。
電話で担任の先生と話す
連絡帳で相談すると、担任の先生から確認の電話をいただくことがあります。
そのときに、連絡帳に書けなかったトラブルの詳細を話していました。
そして、トラブルを解決した際も、どのように解決したのか、先生から電話で説明を受けました。
特にコロナ禍では、保護者が学校に行くことを禁止されていたので、電話での相談を利用しました。
こちらから電話相談をするときは、事前に連絡帳で相談内容を書いておくとスムーズです。
また、先生方の就業時間内に電話をするのがマナーです。
スクールカウンセラーに相談する
仲の良い友達とトラブルになったときは、子どもがかなり不安な精神状態になったので、スクールカウンセラーの先生に相談してみました。
小学3年生のとき、仲良し3人グループのうち2人が娘に対して強い口調で命令したり、否定したりして、娘が追い詰められてしまったのです。
しばらくは1人で解決しようとしていたのですが、エスカレートして耐えられなくなり、私に相談してきたのです。
カウンセラーの先生には、まず起こった事実のみを伝え、そのために子どもがどのような気持ちになったのか、話しました。
基本的には娘と先生の1対1で対話し、私は家での娘の様子や心配事について補足しました。
ここで先生が娘に伝えてくださったポイントは次のとおりです。
- 娘が自分で解決しようと努力したことを認め、その上で「先生に相談してくれてありがとう」と言ってくれた。
- 今回のトラブルで、娘にとって何が一番辛かったのか、じっくり話を聞いてくれた。
- 自分1人に対して複数という形のトラブルは、「いじめ」と考える。
- 「いじめ」は、1人で我慢せず、先生にすぐ相談して良い。
- カウンセラーの先生が相手の子どもたちと話すので、安心して良い。
相談後、先生はすぐに相手の友達と話をしてくれて、子どもたちは無事仲良しに戻りました。
友達付き合いを円滑にするために
最後に、子ども自身が友達付き合いを円滑にする方法を紹介します。
まず、友達と会話するときには、「チクチクことば」を使わずに、「ふんわりことば」を使いましょう。
小学校では、この「チクチクことば」と「ふんわりことば」という考え方を、繰り返し学習しています。
- チクチクことば:うざい、むかつく、など
- ふんわりことば:ありがとう、楽しいね、など
「傷つける言葉ではなく、優しい言葉を相手に伝える」というこの考え方は、低学年の子どもも理解しやすいと思います。
次に、子ども向けの友だち付き合いに関する本もおすすめです。
『満点ゲットシリーズ せいかつプラス ちびまる子ちゃんの友だちづき合い』(キャラクター原作:さくら ももこ、監修:沼田 晶弘、集英社)と、『すみっコぐらしの お友だちとなかよくする方法』(監修:相川充、主婦と生活社)の2冊の本は、漫画やイラスト入りで、子どもが読みやすい文章で書かれています。
とても良い内容ですので、この機会に、子どもと一緒に読んでみてはいかがでしょうか。
友達関係の悩みを解決するヒントが見つかりますよ。
参考:
『満点ゲットシリーズ せいかつプラス ちびまる子ちゃんの友だちづき合い』(キャラクター原作:さくら ももこ、監修:沼田 晶弘、集英社)
『すみっコぐらしの お友だちとなかよくする方法』(監修:相川充、主婦と生活社)
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