さくらんぼ計算とは、算数の計算をする際に使える便利な考え方の一つです。
パパママ世代のなかには、聞きなじみのない言葉だと思われる方もいるのではないでしょうか。
ここでは、さくらんぼ計算とは何なのか、やり方や内容、メリット・デメリットなどを解説します。
さくらんぼ計算とは?

さくらんぼ計算とはそもそもどのようなものなのか、やり方やいつ習うのか、名前の由来などと併せて紹介します。
さくらんぼ計算とは?いつ習う?
さくらんぼ計算とは、小学校1年生の2学期で習う「繰り上がりのある足し算」や「繰り下がりのある引き算」のときに登場します。
1学期で習った足し算や引き算よりもステップアップする繰り上がりや繰り下がりの計算は、つまづきやすい単元の一つ。
さくらんぼ計算をマスターすると計算がスムーズにできるようになるほか、算数の考え方の基礎を身につけられます。
なぜさくらんぼ?名前の理由は?
さくらんぼ計算は、一つの数を二つに分解する計算方法です。
計算する際に使われる図がさくらんぼの形に似ていることから、さくらんぼ計算と名付けられました。
ただし、さくらんぼ計算という名称は文部科学省の学習指導要綱や、教科書のなかで、正式に紹介されている言葉ではありません。
小学校1年生の加法・減法の授業のなかで、「計算の意味や計算の仕方を、具体物を用いたり、言葉、数、式、図を用いたりして表す活動」の一環として紹介されています。
さくらんぼ計算はいつから始まった?
さくらんぼ計算の方法がいつから始まったのかは諸説あり、正確にはわかっていません。
一説によると1960年代の教科書ですでに考え方や計算方法が紹介されていたものの、当時はさくらんぼ計算という呼び名ではなく、一般化もしていなかったようです。
多くの教科書に指導法としてさくらんぼ計算が紹介されるようになったのは、2002年頃。
名称もその頃に広く使われるようになりました。
1980〜1990年代頃に小学生時代を過ごした親世代にとって、さくらんぼ計算と聞いてピンと来る方は少ないのではないでしょうか。
さくらんぼ計算のやり方を解説

次に、さくらんぼ計算の具体的な方法を解説します。
「10のまとまり」を作る
繰り上がりのある足し算や繰り下がりのある引き算は、小学1年生にとってとてもつまづきやすい単元の一つです。
大きな数は計算しにくいため、10のまとまりをつくって10から足したり引いたりし、残りの数を足して答えを出します。
以下に、足し算と引き算の具体例を紹介します。
さくらんぼ計算の足し算のやり方
例えば6+7の場合、まず7を4と3に分解します。
最初の6と、分解した数の4を足し、先に10を作りましょう。
その後、分解した残りの数の3を足して、10+3=13という答えを出します。
さくらんぼ計算の引き算のやり方
引き算は足し算よりも少し複雑ですが、考え方は足し算と同じです。
例えば13-7の場合、13を10と3に分解し、10-7=3を先に計算します。
答えの3に、分解した残りの3を足して3+3=6となります。
足し算も引き算も、10のかたまりを作ることが最大のポイントです。
さくらんぼ計算の良い点と問題点

さくらんぼ計算は考え方の一つであるため、算数の感覚が身につく一方で、子どもによってはかえってわかりづらくなってしまうこともあります。
さくらんぼ計算のメリットとデメリットを紹介します。
メリット:算数感覚の理解につながる
さくらんぼ計算は、10や100を一つのまとまりと考える十進数の考え方を養えるため、数量感覚の理解に役立ちます。
1年生の時期に学んでおくことであとになってさまざまな場面で応用できるため、身につけておいて損はないでしょう。
また、計算の過程を残すことで数字を可視化できることもメリットです。
暗算よりも解答ミスを減らすことが期待できます。
デメリット:わかりにくい、面倒……
繰り上がりのある足し算や繰り下がりのある引き算であっても、暗算で答えを出せる子もいますよね。
すでに暗算できる子どもにとっては、かえって遠回りになってしまったり、いちいち図に書くのは面倒で意味のないことだと感じたりするケースも多いようです。
また、テストの際にさくらんぼ計算の式を残しておかないと減点されてしまう場合、答えは合っているのになぜバツになるのか納得できないこともあるでしょう。
さくらんぼ計算においては、子どもだけでなく、親世代からも批判の声が上がっていることもあるようです。
あくまでさくらんぼ計算は考え方の一つとして、強制ではなく任意での活用が認められると良いですね。
さくらんぼ計算で躓いた場合の乗り越え方
さくらんぼ計算が特にややこしいのは、引き算のときです。
引き算なのに最後は残った数を足すという行為が、紛らわしくミスにつながりやすいポイントです。
さくらんぼ計算が理解できない場合は、おはじきや数え棒などの具体物を使って、動かす作業を取り入れると概念が理解しやすくなるでしょう。
それでも難しければ、1学期で習った「いくつといくつ」の単元をもう1度復習し、10の合成と分解を中心にしっかり理解することからはじめても良いですね。
まとめ:さくらんぼ計算を理解しよう
一部の親世代にとっては、さくらんぼ計算という、名前すら聞いたことのない計算方法。
現代の小学校では一般的に活用されているため、知らない方は子どもに計算方法を聞いてみるのもおすすめです。
批判の声もあるさくらんぼ計算ですが、「10のかたまりを作る」「数を分解する」という考え方は、今後掛け算や割り算でも応用できます。
覚えておいて損はないので、子どもが繰り上がりのある足し算や繰り下がりのある引き算でつまずいていたら、まずは親が理解してサポートしてあげられると良いですね。


































