天気予報でよく聞く「寒の戻り」という言葉。
正しい意味をご存じですか?
「暖かくなってきたけど寒さが戻ってくること」と、なんとなくイメージはできても寒の戻りが起きる理由や寒の戻りが来る時期を知っている方は少ないかもしれません。
今回は、寒の戻りが具体的にいつのことを指しているのか、また、似たような言葉や手紙で使うときに覚えておきたい例文など、「寒の戻り」にまつわる基礎知識をご紹介します。
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「寒の戻り」とは?
春になり暖かくなってきた頃に、一時的に寒くなることを「寒の戻り」といいます。
主に、天気予報などで使われる用語で、気象庁の「気温に関する用語」では、寒の戻りは「3~4月に再び寒くなること」と定義しています。
※出典:気象庁|予報用語 気温、湿度
子どもにはこう伝えよう!
寒の戻りを子どもに説明するときは、「3月から4月くらいの暖かくなってくる時期に、また寒さが戻ってくることをいうんだよ」と伝えてみてはいかがでしょうか。
天気予報で寒の戻りという言葉が聞かれたときに教えてあげると良いですね。
「寒」はいつを指しているの?

そもそも「寒の戻り」の「寒」はいつのことを指しているのでしょうか。
これは1年間の春夏秋冬をさらに6つずつ分けた二十四節気(にじゅうしせっき)が由来しています。
1月5日頃の「小寒(しょうかん)」と、2月3日頃の「節分」までが二十四節気の「寒」の時期にあたり、一年で特に寒い時期といわれています。
節分の翌日である2月4日は「立春」といい、立春から4月にかけて再び寒さが戻ってくること寒の戻りといいます。
とはいえ、実際には2月は立春を過ぎてもまだ寒いので、気象庁の説明にあるように気温が上がり始める3月くらいから「寒の戻り」を使い始めるのが妥当かもしれません。
寒の戻りが起こる理由
せっかく暖かくなってきているのに、なぜ季節が逆戻りするように寒の戻りが起きるのでしょうか。
寒の戻りが起こる原因の一つとして、西高東低の気圧配置になることが挙げられます。
西高東低は、いわずと知れた冬型の気圧配置です。
低気圧が日本列島を通過し、北寄りの風が強くなると気温が下がり寒の戻りが起こります。
また、移動性高気圧の影響を受けて寒さが戻ってくることがあります。
高気圧の影響で暖まった地表の熱は雲に吸収され、雲がその熱を再び放射することで暖かくなります。
しかし、雲がない日は地面からの熱がそのまま放射され、暖められた空気が残りません。
雲一つない晴天でも日中は暖かいのですが、夜間から朝方にかけては強烈な寒さに見舞われます。
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「寒の戻り」に似た意味の言葉

「寒の戻り」に似た言葉として、次の4つが挙げられます。
- 【花冷え】
- 気温が上がり桜の開花時期を迎えているにも関わらず、一時的に気温が低くなることを「花冷え」といいます。
- 【余寒(春寒)】
- 立春を過ぎたあとの寒さのことで、残暑の対義語でもあります。
- 【若葉寒む(わかばさむ)】
- 桜が散り始め新緑の季節を迎える5月頃に、若葉が震えるような寒い日がぶり返してくることがあり、この時期の寒の戻りを「若葉寒む」といいます。
- 【リラ冷え】
- 北海道で5月末から6月初めにかけて、高気圧の影響で寒さがぶり返す現象を「リラ冷え」というそうです。
「リラ」はフランス語でライラックの意味で、北海道では5月中旬から6月にかけて見頃を迎えます。
気温が上昇するこの時期に、急に寒さをぶり返す日があることから「リラ冷え」と呼ばれるようになりました。
寒の戻りの特異日
寒の戻りにも「特異日」というものがあります。
特異日とは、「理由は不明だが、統計的に例年その日に特定の天気があらわれる傾向が強い日」です。
過去の統計からみて、なぜかその日は天気が変わりやすい日があり、寒の戻りは4月6日、4月23日、4月24日で特異日といわれています。
この日の天気予報は注意深くみてみるといいかもしれませんね。
「寒の戻り」を手紙や挨拶に使う際の例文
「寒の戻り」は手紙や時候の挨拶として使えます。
例文をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
時候の挨拶
・寒の戻りで冷え込みが厳しい時期ですが、いかがお過ごしでしょうか。
・寒の戻りの時期ですが、お変わりありませんでしょうか。
結びの言葉
・寒の戻りの折、風邪など召されませんよう、お体ご自愛ください。
・寒の戻りの激しい時期ゆえ、何卒ご自愛のうえ、お気をつけくださいませ。
「寒の戻り」の反対語

ところで、「寒の戻り」の反対語はあるのでしょうか。
「暖の戻り」という言葉はありませんが、「暑さがぶり返す」「暑さが戻る」といった表現は天気予報でよく使われていますね。
明確な反対語はないものの、反対の意味になる言葉はあるようです。
ちなみに、寒い時期なのに暖かい日を指す「小春日和」がありますが、これは晩秋から初冬の時期に使用するので、春に使う言葉ではありません。
まとめ
「寒の戻り」は、天気予報でなんとなく聞いている季節の言葉ですが、こうして見ると使う時期が決まっていたり、時候の挨拶として使えたりと、思いのほか奥深い言葉だったことがわかりましたね。
春を待ち望む時期に寒の戻りが起こると「まだ寒さが続くのか」と思われるかもしれませんが、春は確実に近づいています。
天気予報で使われている言葉に耳を傾け、春の訪れを感じてみてはいかがでしょうか。
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