「福岡県への転勤が決まったけど、どこに住めば良いか分からない」「福岡県内での住み替えを予定しているけれど、どの地域に住むか迷っている」という子育て世帯にチェックしてほしいのが、自治体がおこなう子ども医療費助成の内容です。
子ども医療費助成制度の対象年齢や内容は自治体によって異なります。
この記事では福岡県内を福岡、北九州、筑後、筑豊の4地域に分け、各地域の中心都市や、特徴的な助成をおこなう自治体を紹介します。
※この記事で紹介した内容は以下の2022年度のデータを参考にしたものです。
最新情報は各自治体のホームページで確認してください。
参考:福岡県「2022年度子ども医療費支給事業市町村制度状況一覧」
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目次
子ども医療費助成とは
子ども医療費助成制度とは、子どもにかかる医療費の負担額を一部助成するものです(健康保険が適用される医療費が対象)。
市町村が発行する医療証を窓口で提示して助成を受けます。
対象者や助成の金額は市町村によって異なりますが、中学3年生までの児童を対象にしていることが多いです(最長18歳年度末)。
子ども医療費助成による窓口負担額は自治体によって違う
子ども医療費助成制度による、3歳未満の子どもの入院、通院にかかる自己負担額は、福岡県内のすべての自治体で0円です。
3歳以降は「3歳以上就学前」「小学生」「中学生」「18歳年度末」の区分で負担額が定められており、自治体によって窓口負担額が異なります。
同じ県内の隣り合う市であっても「A市は小学生以降窓口負担額500円が必要」「B市は中学3年生まで窓口での自己負担がない」などの違いが生まれることも。
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福岡県内4地域・中心都市の子ども医療費助成制度は?
福岡県内は大きく分けて「福岡地域」「北九州地域」「筑後地域」「筑豊地域」の4地域にわけられます。
各地域の中心都市における子ども医療費支給制度の内容を紹介します。
福岡最大の都市・県庁所在地「福岡市」(福岡地域)
福岡市の子ども医療費助成制度では、通院する際、3歳~中学生は窓口での自己負担額は月額500円(1医療機関あたり)です。
入院する際は中学3年生まで窓口での自己負担がありません。
福岡県の県庁所在地・福岡市は、163万人を超える九州最大の都市です(2022年9月1日現在)。
福岡市は多くの企業が支店を置く代表的な支店経済都市で、転勤、転校してくる人が多いことでも有名です。
2020年の調査では、市外からの転入者は7万8383人。
2002年の調査以降、転入者が転出者を上回る状況が続いています。
福岡屈指の工業地帯・政令指定都市「北九州市」(北九州地域)
北九州市の子ども医療費助成制度では、通院する際、窓口での自己負担額は3歳~小学校就学前は月額600円、小学生は月額1200円、中学生以上18歳までは月額1600円です(1医療機関あたり)。
入院する際は18歳年度末まで自己負担の必要がありません。
北九州市は福岡県北部にある政令指定都市で、本州との玄関口にある工業都市で、九州地方第2の都市。
人口は93万1078人(2022年8月現在)で、2021年には4万280人が他市から転入しています。
参考:北九州市「登録人口」
福岡南部に位置する中核市「久留米市」(筑後地域)
久留米市の子ども医療費助成制度では、通院する際、3歳~小学校就学前は窓口での自己負担額は月額600円、小学生は月額1000円、中学生は月額1600円です(1医療機関あたり)。
入院する際は3歳~中学生で日額500円(1医療機関あたり、月7日上限)となっています。
久留米市は福岡南部にある人口30万2621人の都市です(2022年9月1日現在)。
福岡市まで西鉄電車(特急・急行)で30~40分の位置にあります。
久留米市は医師の人数が多いことで知られており、人口10万人当たりの医師の数が578.8人で全国1位(62都市が対象、2018年12月31日現在)です。
ちなみに北九州市は365.9人、福岡市は392.8人でいずれも全国平均(県単位での平均)の258.8人を上回っていますが、久留米市は群を抜いていることが分かります。
参考:厚生労働省「2018年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」
筑豊最大の人口を抱える「飯塚市」(筑豊地域)
飯塚市の子ども医療費助成制度では、通院・入院とも、3歳~小学校就学前は窓口での自己負担がありません。
通院する際、小学生~中学生の自己負担額は月額1200円(1医療機関あたり)。
入院する際、小学生~18歳の年度末は日額500円(1医療機関あたり、月7日上限)です。
参考:飯塚市「子ども医療」
飯塚市は、古くは石炭産業で栄えた筑豊地域の中核都市で、現在の人口は12万5984人(2022年8月末現在)。
JRを利用すると約40分で博多駅に着きます。
【福岡県】子ども医療費助成対象が18歳年度末までの自治体はどこ?
福岡県が子どもの医療費助成を目的として自治体に交付する補助金の対象は0歳~中学生なので、多くの自治体の子ども医療費助成制度は中学生までを対象としています。
しかし、なかには独自に中学卒業~18歳年度末の子どもに医療費助成をおこなっている市町村もあります。
ここでは中学卒業~18歳年度末の子どもを対象とした医療費助成をおこなう市町村を紹介します。
古賀市(福岡地域)
福岡地域で中学卒業~18歳の年度末まで子ども医療費助成をおこなっているのは、福岡市へのアクセスが良く、ベッドタウンとしても人気の古賀市のみです。
古賀市に住む中学卒業~18歳年度末の方は、入院する際の自己負担額が日額500円(1医療機関あたり、月7日まで)になります。
参考:古賀市「子ども医療」
北九州市、水巻町、遠賀町、苅田町、みやこ町、築上町(北九州地域)
北九州地域では、北九州市、水巻町、遠賀町、苅田町、みやこ町、築上町で中学卒業~18歳の年度末まで子ども医療費助成をおこなっています。
苅田町とみやこ町に住む中学卒業~18歳年度末の方は、通院する際の自己負担額が月額600円、入院する際は日額500円(いずれも1医療機関あたり、入院は月7日上限)になります。
築上町に住む中学卒業~18歳年度末の人は、通院する際の自己負担額が月額600円(1医療機関あたり)、入院する際はかかりません。
北九州市は前の項目、水巻町、遠賀町の助成内容は次の項目で紹介しています。
飯塚市、桂川町、小竹町(筑豊地域)
筑豊地域では中学卒業~18歳の年度末まで子ども医療費助成をおこなっているのは飯塚市と桂川町、小竹町です。
桂川町に住む中学卒業~18歳年度末の方は、入院する際の自己負担額が日額500円(1医療機関あたり、月7日まで)になります。
小竹町に住む中学卒業~18歳年度末の方は、通院する際の自己負担額が月額1600円、入院する際は日額500円(いずれも1医療機関あたり、入院は月7日上限)になります。
飯塚市は前の項目で紹介しています。
【福岡県】子ども医療費助成制度による窓口での自己負担額が全くない自治体はどこ?
窓口での自己負担額が中学生まで(一部18歳年度末まで)全額助成される自治体を紹介します。
東峰村(福岡地域)
東峰村では通院・入院ともに中学生までの自己負担額が0円です。
水巻町、遠賀町、芦屋町、添田町(北九州地域)
北九州地域では、水巻町で18歳の年度末まで通院・入院ともに自己負担額が0円です。
また、遠賀町、芦屋町、添田町では中学生まで通院・入院ともに自己負担額が0円です。
大木町、広川町(筑後地域)
筑後地域では、大木町、広川町で通院・入院ともに中学生までの自己負担額が0円です。
田川市、鞍手町、香春町、糸田町、川崎町、大任町、赤村、嘉麻市、福智町(筑豊地域)
筑豊地域では、田川市、鞍手町、香春町、糸田町、川崎町、大任町、赤村、嘉麻市、福智町で通院・入院ともに中学生までの自己負担額が0円です。
子ども医療費助成を含め総合的に判断を
子どもが多い方や子どもが病院に行く機会が多い方にとって、医療費の負担は見過ごせないポイントです。
住む場所を決める際には、子ども医療費助成制度の内容をチェックして、近隣地域に目を広げてみると良いかもしれません。
一方で、自治体が子育て世帯を支援する取り組みは子ども医療費助成制度だけではないため、総合的に判断する必要があります。
今後、助成の内容が変更になる可能性があることも理解しておきましょう。
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ママライタープロフィール
中学生と高校生の息子たちを子育て中のママライター。(※原稿執筆時)
息子たちの興味に合わせて、鉄道、天体観測、自学などを楽しんできましたが、思春期になったいま、息子との会話は専らスポーツ観戦です。
DIYやお笑い鑑賞、フリマアプリで不用品を売ったり、ポイ活をしたりと、種類を問わず興味のおもむくままに楽しんでいます。