立冬とは冬の始まりのこと?子どもにわかりやすく伝えてみよう

立冬とは冬の始まりのこと?子どもにわかりやすく伝えてみよう

立冬は季節を表す言葉で、立春や立秋と同じように使われます。

あまり知名度がないため、立冬はいつなのか、どんなことをして過ごすのか気になる方もいるのではないでしょうか。

ここでは、立冬の時期や子どもへの説明の仕方などを紹介します。

立冬以外の季節の基礎知識としても役立つので、ぜひ参考にしてください。

立冬とは?いつ?

立冬とは?いつ?

「冬が立つ」と書く立冬は、季節を表す二十四節気のうちの一つです。

なんとなく、冬を意味する言葉であることはイメージできますよね。

ここでは、立冬とはいつからいつまでなのか、また実際の季節とズレがある理由などを紹介します。

立冬とは?読み方は?

立冬とは、1年を24分割してそれぞれの季節に名前をつけた「二十四節気」のうちの一つで、「りっとう」と読みます。

二十四節気のなかには立秋や立春、夏至、冬至など私たちの生活で身近に使われているものも含まれますが、立冬はいまいち知名度が高くないため、聞き慣れない方も多いかもしれません。

立冬は、昼夜の長さが等しい秋分と、昼の長さが一番短くなる冬至のちょうど中間の季節。

昼夜の長短をもとに区分した場合、立冬から立春の前日までが冬となります。

秋が極まり冬の気配が立ち始める日であることから立冬と呼ばれていますが、実際の季節はまだ紅葉の見頃を迎えていない地域も多い時期です。

しかし、北海道や東北地方ではこの時期に初雪が見られる地域もあるため、立冬はある意味冬の始まりといえるかもしれませんね。

立冬はいつ?

立冬は2022年は11月7日とされていますが、年によっては11月6日や8日になることもあります。

二十四節気の作り方には二つの方法があり、どちらを採用するかによっても立冬の日にちが異なります。

一つは定気法といい、太陽の通り道である黄道を、角度で24分割する方法です。

定気法では太陽の黄経が225度のときを立冬とし、毎年11月7日頃が該当します。

もう一つは恒気法や平気法といい、1年の日数を24分割し、それぞれの節気を割り当てたものです。

この方法では立冬は冬至から7/8年(約319.59日)後の11月6日頃となるため、定気法とは日にちが異なります。

現代では定気法を採用しているため、立冬は11月7日前後になるのが通例です。

立冬は冬の始まり?

立冬は、立春、立夏、立秋、と並ぶ四立(しりゅう)の一つです。

四立はそれぞれの季節の始まりを表す大きな節目であり、立冬も冬の始まりを指す言葉です。

また、「立」という字には「はじまり」を表す意味があり、漢字からも冬の始まりであることがうかがえます。

実際の季節のズレがあるのはどうして?

立冬は二十四節気の19番目の季節であり、暦上は冬の始まりです。

体感的にはまだ秋の気候であるにも関わらず、なぜ冬の始まりとされているのでしょうか。

暦と実際の季節にズレが生じてしまう理由は、二十四節気が中国から伝わったものであることが大きく関係しています。

二十四節気は中国の黄河中流域付近の気候を基準としており、日本の気候とは1節気ほど季節がズレているのだそうです。

中国の暦をそのまま日本に持ってきたことで、実際の気候とずれが生じてしまったと考えられます。

立冬を子どもに伝えるには

立冬を子どもに伝えるなら、わかりやすい言葉で説明してあげることがポイントです。

例えば、「立冬は、冬の始まりを教えてくれる日だよ」

「今年(2022年)は11月7日だけど、6日になることもあるし、8日になることもあるよ。来年は何日かな」

「11月7日はまだそんなに寒くないけど、カレンダーでは冬なんだって。これから冬が始まるよ〜、寒くないように準備しておいてねって、アドバイスしてくれてるのかもしれないね」

など、なるべくやさしい言葉で説明できると良いですね。

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立冬は何をする?食や挨拶

立冬は何をする?食や挨拶

立冬には、冬至にかぼちゃを食べたりゆず湯に入ったりするような決まった風習はありません。

しかし、これから寒くなる季節に向けて意識すると良いことがあるのでいくつか紹介します。

立冬の食べ物や行事食はある?

立冬に食べる伝統食や行事食は特にありませんが、家庭によっては冬瓜(トウガン)を食べることもあるようです。

冬瓜は夏の野菜ですが、3ヵ月ほど日持ちするため立冬の時期にも食べられます。

冬瓜という名前からも、昔から冬の保存食として食べられてきたことがうかがえますね。

また、昔は保存食として漬物を冬に食べることが多かったため、カリウムが豊富なウリ科の野菜を塩分排出や高血圧予防に役立てていたと考えることもできます。

もちろん冬瓜だけでなく、柿やなし、りんご、サンマなど旬のものを食卓に取り入れるのも良いでしょう。

時候の挨拶「立冬の候」はいつ使う?

11月7日〜21日頃の立冬の時期に手紙を出すときは、時候の挨拶を「立冬の候」で始めると良いです。

例えば、「拝啓 立冬の候 皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます」などとすると、季節感のある挨拶になります。

「立冬の折から」「立冬の砌(みぎり)」なども使えるので、手紙や葉書を出す際の参考にしてみてください。

茶の湯の世界では正月にあたる?

実は、茶の湯の世界では立冬をもって新しい年の初めとしています。

春に積んだ新茶を茶つぼに蓄えておき、その葉茶を立冬の日に開封して使い始めるのが通例です。

茶湯の世界では、いわば立冬がお正月。

葉茶を開封する「口切」だけでなく、庭の青竹や茶室の畳、障子などを新しくしたりしたうえで、立冬の正午に「炉開き」をおこなうのが最も正式な茶事であるといわれています。

俳句や華道など伝統文化で意識してみよう

立冬は冬の季語として、「冬立つ」などのように俳句に使用できます。

また、着物の暦では「紅葉とともに羽織を着る」時期でもあり、重ね着や防寒アイテムを取り入れはじめるころ。

11月といえば七五三の時期なので、冬を意識した装いを楽しんでみるのも良いでしょう。

サザンカや水仙が咲く時期でもあるため、華道に取り入れるなどして季節感を味わってみるのもおすすめです。

まとめ:立冬に何をするか決めて楽しもう

立冬に何をするか決めて楽しもう

冬の始まりである立冬は、立春や立秋のように詩歌に多く使われなかったことから知名度があまりない節気の一つでもあります。

そのため決まった伝統行事などはありませんが、これから始まる寒い冬に向けて準備をする大切な時期です。

この機会にぜひ日本の伝統文化や風習を取り入れ、各家庭でオリジナルな立冬を楽しんでみてはどうでしょうか。

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