【年越しそばの由来】どうして大晦日におそばを食べるの?

年越しそば

大晦日に年越しそばはつきものですが、なぜ大晦日に食べるのか疑問に思ったことはありますか?

由来や意味を子どもに聞かれたときしっかりと答えられる方は少ないのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、なぜ大晦日に年越しそばを食べるのか、その由来や具材の意味、いつ食べたら良いのかを紹介します。

食育や季節行事がどのようなものか知る良い機会になるので、ぜひ記事を参考に子どもに年越しそばの由来を話してみてください。

年越しそばの由来

エビ天が乗った年越しそば

年越しそばの由来には複数の説があります。

ここではどのような由来があるのかいくつかの説を紹介します。

延命・長寿

そばは細くて長い食べ物ですよね。

このことから、年越しそばには延命や長寿、家運長命などの縁起を担いで食べるようになったという由来があります。

余談ですが、引っ越しそばにも同じように末永くよろしく、といった意味が込められています。

金を集める

鍛冶職人のなかでも、金や貴金属の加工をおこなっている金銀細工師と呼ばれる職業があります。

この金銀細工が散らばった金粉を集めるのに使っていたのがそば粉です。

そのため、そばには金を集める縁起物、金運を呼ぶ意味合いが生まれました。

大晦日に年越しそばを食べることで新年の金運向上を願う意味があります。

健康

昔、そばの実は五臓の毒を取ると信じられていました。

このことに由来して、年越しそばには健康を祈る意味があります。

また、そばは暴風のなかでも日光を浴びることで再び元気になる植物であるので、この打たれ強さから健康の縁起を担いで食べる由来があります。

世直しそば

世直しそばは、鎌倉時代の伝説が由来となったものです。

博多の承天寺で、年の瀬を越せない人々に世直しそばとしてそば餅を振る舞いました。

すると、次の年から人々に運が向いてきたという伝説です。

これが由来となり、大晦日に「運そば」を食べるようになりました。

運そばは「運気そば」や「福そば」とも呼ばれています。

旧年の厄災を切る

そばは切れやすい食べ物なので、大晦日に食べることで旧年の苦労や厄災などの悪いことを断ち切って新しい年を迎えることを願ったとされる由来があります。

「縁切りそば」「年切そば」とも呼ばれています。

「借金を打ち切る」という意味で、「借銭切り」や「勘定そば」と呼ぶ説もあり、こちらは残さずに食べ切らなければなりません。

家族の縁が続く

そばは長い食べ物です。

このことから、大晦日に食べることで、家族の縁が長く続くようにと願いが込められるようになりました。

そばの長さにあやかって、家族が長く仲良く過ごせるように願いながら食べてみましょう。

年越しそばはいつ食べるのが正しいの?

年越しそばを大晦日に食べることはわかっている方は多いでしょう。

しかし、大晦日の何時に食べるのが正解なのでしょうか?

ここでは、年越しそばをいつ食べたら良いのか紹介します。

食べる時間に決まりはない

大晦日に食べる年越しそばですが、何時頃に食べるのかは実は決まりはありません。

しかし、一般的には大晦日の夜に食べることが多いようです。

基本的には年明け直前や除夜の鐘を聞きながら、昼食、夕食、夜食などいつ食べてもOKです。

家族そろって食べられる時間を選んだり、子どもが眠くならない時間にしたりするなど、家族の都合に合わせて年越しそばを食べる時間を決めると良いのではないでしょうか。

大晦日以外に食べる地域

大晦日に食べるイメージが強い年越しそばですが、大晦日以外に食べる地域もあります。

福島県会津地方の一部では「元旦そば、二日もち、三日とろろ」といって年が明けてから元日や二日にそばを食べます。

お正月の縁起の良い料理として食べられるこのそばは、年越しそばではなく、「元旦そば」や「ついたちそば」と呼ばれます。

新潟県の一部でも、小正月の前日である1月14日に「十四日そば」としてそばを食べる風習があります。


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年越しそばに入れる具の意味や由来

エビの天ぷら

年越しそばに入れる具にも意味や由来があります。

どのような意味が込められているのか紹介します。

海老

海老は腰が曲がっていて長いひげがあります。

見た目の特徴から、腰が曲がるまで長生きできるようにと、長寿の象徴として扱われています。

また、海老は脱皮をくり返すので、成長や新しく生まれ変わるという意味も込められています。

卵の黄身は黄色ですよね。

黄色は金色を思わせることから、金運アップや商売繁盛につながる縁起の良い食べ物とされています。

伊達巻きを具として乗せることもあり、くるくると巻いて作ることから、着るものに困らないという意味もあります。

ネギ

そばの具材にネギを入れる方は多いでしょう。

年越しそばでは、一年の労を労う(ねぎらう)という語呂合わせや、神職の職称「禰宜(ねぎ)」にかけて、縁起の良い食べ物として具材に選ばれているようです。

紅白かまぼこ

紅白の色合いはめでたさの象徴で、縁起物として年越しそばの具としても使われます。

また、紅白のそれぞれの色にも意味があり、紅は魔除け、白は清浄の意味合いがあります。

乗せるだけで彩りも良くなり、見た目にもおいしそうに仕上がりますよね。

油揚げ

油揚げは「稲荷揚げ」の呼び名も馴染みがありますよね。

お稲荷さんは商売繁盛や五穀豊穣の神様として知られています。

そのため、金運や仕事運の縁起を担いで年越しそばの具として使われます。

春菊

年末年始がちょうど旬の時期になる春菊。

旬は食材が一番おいしい時期でもあるので、「盛りをつける」といった意味もあり、繁栄を願って年越しそばの具として使われています。

また、日本には旬の物を食べると寿命が75日延びるとされているので、旬の物や初物を積極的に食べる風習があります。

まとめ

シンプルな年越しそば

今回の記事では、年越しそばの由来やいつ食べるのか、入れる具の意味や由来をご紹介しました。

季節の行事として家庭で取り入れるのはもちろん、年越しそばや使われている具の由来を子どもと話すことは食育にもつながる有意義な時間になるはずです。

積極的に子どもに伝えてみましょう。

年越しそばには大晦日の夜に食べるイメージを持つ方もいるでしょうが、時間に決まりはないので、子どもが小さいうちは無理をせずに家族で一緒に食べられる時間を選んでくださいね。


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