完全手作りだと1日1回かき混ぜて一週間ほどかかる塩麹ですが、ホットクックを使うと調理時間は6時間、準備時間を含めても6時間半ほどで完成します。
しかも調理時間中はほったらかしでOK。
とてもお手軽にご家庭で塩麹を作ることができます。
日々の料理にホットクックを活用している筆者が、ホットクックでつくる塩麹の作り方と塩麹活用レシピをご紹介します。
発酵食品のススメ
発酵食品は、発酵することで旨味が増し、栄養価が上がり、日持ちがするようになるだけでなく、腸内環境が整ったり、免疫細胞を活性化してくれるうれしい作用があります。
日本では、昔から味噌や醤油や納豆などさまざまな発酵食品が親しまれてきましたが、近年は世界の食文化を取り入れたり、新たにブームが生まれたりして、さらに数多くの発酵食品が食卓に並ぶようになってきました。
おいしくて、保存性が高くて、健康にもいいなんて、良いことづくめの発酵食品。
もっと手軽に食卓に取り入れていけたら良いですね。
塩麹とは
そんな発酵食品の一つである塩麹は、麹に水と塩を加えて混ぜて発酵させた調味料です。
塩麹には塩味に加えて発酵による旨味や甘味があり、料理に使うとコクが加わりとてもおいしく仕上がります。
肉や魚などの食材をやわらかくしてくれる効果もあります。
もともと麹はビタミンやミネラルが豊富な食材ですが、そこに発酵の力が加わり、より身体にうれしい食材となっています。
日本では古くから親しまれてきましたが、近年見直されてブームになりました。
おいしくて健康的な塩麹を普段の食事にも取り入れていけるといいですね。
ホットクックで塩麹を作ろう
※筆者撮影写真 我が家のキッチンの片隅で丸いすに載せられているホットクック
我が家では日々の料理にホットクックを活用しています。
ホットクックは、SHARPが出している、材料を入れてボタン一つでおいしい料理が完成する“ほったらかし家電”の自動調理鍋です。
無水調理、低温調理、予約調理などさまざまな調理が可能です。
ホットクックが他の自動調理鍋と最も異なる点は、調理中に自動かきまぜができることです。
ちなみに圧力調理はできません。
参考:ヘルシオ ホットクック
ホットクックは低温調理ができるので、発酵食品は得意とするところです。
ホットクックを使うと、さまざまな発酵食品を簡単に作ることができます。
ぜひホットクックを使って、発酵食品である塩麹を作ってみましょう。
ロジカルクッキングの考え方
※筆者撮影写真
レシピ本やインターネットのレシピ集のなかには、塩の量が「適量」とか「少々」と表記されていることがあり「それってどれくらい?」と困惑したり、玉ねぎ1個って大きさがさまざまだけど「調味料の量は常に大さじ1でいいのかな?」と疑問に思ったり、火加減に関しても「中火で8〜10分程度」といった表記に戸惑うことはありませんか?
筆者は、水島シェフや勝間和代さんが提唱されているロジカルクッキングの考え方を知り、取り入れたことで、日々の料理がとても楽になり、おいしくなり、安定しました。
参考:強火をやめると、誰でも料理がうまくなる! 著:水島 弘史
ロジカルクッキングでは「火加減」「塩加減」「切り方」の3つに気をつけると、誰でも料理がおいしく作れるとされています。
そのうちの「塩加減」は、塩分量をきちんと計って調理することがベースとなっています。
料理の塩分濃度が0.6%〜0.8%であれば、大体の方がおいしいと感じるそうです。
我が家では、食材の総重量の0.6%の塩分量を基本としています。
例えば、食材の総重量が300gであれば、
300 × 0.006 = 1.8
1.8gの塩分を加える計算です。
「火加減」は、ホットクックを使うと管理できるようになるため、ロジカルクッキングとはとても相性が良いです。
ホットクックを使った塩麹の作り方
塩分濃度10%の塩麹を作っておくと、料理に使うときに計算が楽になります。
塩分濃度10%の塩の量は、この計算式で算出できます。
( 麹(g)+水(g) ) ÷ 9 = 塩(g)
ホットクックで塩分濃度10%の塩麹を作ってみましょう。
<材料>
- 米麹・・・ 200g
- 水・・・ 300ml
- 塩・・・ 56g
<作り方>
- 内鍋、かき混ぜユニットは消毒しておく(アルコールor煮沸)
- 内鍋にクッキングシートを材料が漏れたり煽れたりしないように敷く
- すべての材料を入れてよく混ぜる
- メニューを選ぶ→カテゴリで探す→発酵・低温調理→塩麹→スタート
- (58度で6時間ほどかけて自動調理されます)
- ホットクックでの調理が完了したら、別容器に移します。
塩麹を使ったおすすめレシピ
できあがった塩麹はいろんな料理に使えます。
塩麹には肉や魚をやわらかくし、素材の旨味を引き立てる効果があります。
野菜に和えるなどして生でも食べることができます。
塩の代わりに使う感覚で、いろんな料理に使ってみてください。
10%の塩分濃度の塩麹は、0.6%の塩分計算に基づいて、食材に対して6%の塩麹を入れればいいことになります。
300gの食材であれば、
300 × 0.06 = 18
18gの塩麹を入れるという計算です。
<ホットクックレシピ>鶏胸肉が華麗に変身!鶏ハム
※筆者撮影写真
ホットクックの低温調理で鶏ハムを作ってみましょう。
低温調理の効果プラス塩麹効果で、しっとりジューシーな鶏ハムに仕上がります。
そのまま食べてもおいしいですが、サンドイッチの具にしたり、細く切って素麺の上にのせたり、いろんなアレンジができます。
<材料>
- 鶏胸肉・・・ 300g
- 塩麹・・・ 18g(具材の総重量の6%)
<作り方>
- 塩麹を塗り込んだ鶏胸肉をピッチリとラップで包む
- それをジップロックなどの袋に入れて、5cmほどの水を入れたホットクックの内鍋に投入する
- 手動で作る→発酵・低温調理をする→65度→2時間→スタート
- ホットクックから取り出して、食べやすい厚さに切る
<ワンポイントアドバイス>
鶏胸肉の代わりに、牛肉ブロックにすればローストビーフに、豚肉ブロックにすればローストポークになります。
薄味に仕上がるので、醤油ダレや胡麻ダレなどをかけるといろんな味で楽しめます。
厳密には肉の種類によって、温度や時間を変えたほうがいいのかもしれませんが、筆者は使い分けるのが面倒なので、どのようなお肉でも「65度で2時間」に統一しています。
これさえ覚えておけばいいので簡単です!
鶏も豚も牛もしっとりやわらかくおいしく仕上がります。
<ホットクックレシピ>冷蔵庫にあるものでOK!ネギ豚ピーマン
※筆者撮影写真
ホットクックに冷蔵庫にある具材を入れて炒める簡単料理ですが、栄養たっぷりの主菜になります。
ホットクックの炒め物はしっとりやわらかめに仕上がるので、子どももパクパク食べますよ。
<材料>
- 豚こま肉・・・ 300g
- 長ネギ・・・ 1本
- ピーマン・・・ 3〜4個
- にんにくすりおろし(チューブでも可)・・・ お好みで
- 塩麹・・・ 具材の総重量の6%
- ごま油・・・ 塩麹の半量(あとがけ)
<作り方>
- 長ネギは小口切り、ピーマンは細切りにし、豚肉をほぐして、にんにくも一緒にホットクックの内鍋に入れて、具材の総重量を計る
- 具材の総重量の6%の塩麹を全体にかける
- 手動で作る→炒める→3分→スタート
- ホットクックの調理が完了したら、香りづけのごま油を回しかけ、全体を軽く混ぜる
<ワンポイントアドバイス>
具材は何でもOK。
余った食材のお掃除もできます。
<ホットクックレシピ>調味料は塩麹だけ!肉じゃが
※筆者撮影写真
ホットクックで無水調理することで、素材の味が凝縮され、だし汁がなくても、他の調味料を入れなくても、びっくりするほどおいしく仕上がります。
<材料>
- 牛肉・・・ 200g
- 玉ねぎ・・・ 1個
- 人参・・・ 1/2本
- じゃがいも・・・ 3個
- 塩麹・・・ 具材の総重量の6%
<作り方>
- 玉ねぎはくし切り、人参は乱切り、じゃがいもは4〜6つ切りにする
- ホットクックの内鍋に野菜を入れ、その上に牛肉を広げて入れ、具材の総重量を計る
- 具材の総量の6%の塩麹を全体にかける
- メニューを選ぶ→カテゴリで探す→煮物→肉→肉じゃが→スタート
- ホットクックの調理が完了したら、全体を軽く混ぜる
タコのマリネ
※筆者撮影写真
塩麹は生でもおいしくいただけます。
調味料を混ぜて具材に和えるだけなので、とてもお手軽にもう一品追加できます。
<材料>
- タコ(ゆで)・・・100g
- きゅうり・・・1/2本
- ミニトマト・・・8〜10個
マリネ液
- 塩麹・・・ 具材の総重量の6%
- レモン汁・・・ 塩麹と同量
- オリーブオイル・・・ 塩麹と同量
- ハチミツ・・・ 塩麹の半量
- 胡椒・・・ 少々
<作り方>
- 具材を食べやすい大きさにカットし、具材の総重量を計る
- マリネ液の材料をすべて混ぜ合わせる
- 具材によく和える
<ワンポイントアドバイス>
刺身にかけてカルパッチョにしたり、温野菜をマリネするのもおすすめです。
まとめ:塩麹を手作りして、どんどん料理に使おう!
食材をやわらかくおいしくしてくれて、余分な調味料も減らすことができて、美容や健康にも効果的という、まさに万能調味料の塩麹。
完全手作りだと一週間ほどかかりますが、ホットクックがあればもっと気軽にご家庭でつくることができます。
おいしくて健康的な食生活を送るために、塩麹を日々の献立に取り入れてみてはいかがでしょうか?
ママライタープロフィール
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小2の息子、年長の娘を持つママライター。(※原稿執筆時)
ズボラな性格も相まってライフハックが大好きです。
食べることも好きで、簡単でおいしいレシピを集めています。
キャンプや野外フェスなど、アウトドア活動を好みます。デジタルイラスト練習中。