子どもを持つと「ボーイスカウトに入りませんか?」という勧誘を受けることが良くあります。
幼稚園に入園し、活動範囲が広がってきた頃「ボーイスカウトに入れたらどう?」と誘われることも増えます。
おそろいの制服に身を包んで活動をする光景を見たことのある方もいるでしょう。
ただし「どんな活動をするのかよくわからない」「親の負担はどのくらいなのか」「入団するメリットはあるのか」などの疑問を持つ方も多いと思います。
ボーイスカウトの歴史や活動内容、入団するメリットなどを紹介します。
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ボーイスカウトとは?
はじめに、ボーイスカウトの活動内容や歴史、現状などを紹介します。
ボーイスカウトのことをよく知らない方にもわかりやすく解説しているので、参考にしてください。
ボーイスカウトは実はとても長い歴史を持つ組織です。
ボーイスカウトの発祥や100年以上続く歴史
ボーイスカウトは、20世紀初頭の1907年、イギリスのブラウンシー島でロバート・ベーデン・パウエル卿という貴族兼軍人が、青少年の育成のため20人の少年を集めてキャンプをおこなったのが始まりです。
その頃、イギリスは世界中に植民地を造り権勢を広げる一方、福祉などはまだ不十分で、青少年にとって必ずしも理想的な環境とはいえませんでした。
そこで、ロバート卿は、軍人時代の斥候経験を活かして青少年を健全に育成する教育方法を編み出しました。
それが、ボーイスカウトの始まりです。
日本にボーイスカウトが伝わったのはアメリカとほぼ同時期の1908年でした。
当時日本は日英同盟を結んでいたため、イギリスとは盛んに交流があったためです。
ロバート卿の考えに賛同したのは、当時学習院の院長を務めていた乃木希典大将で、彼は1911年にロバート卿と対談し、ボーイスカウトの訓練とその精神性を称賛しています。
そして、乃木希典大将は日本初のボーイスカウト式のキャンプを藤沢の海岸で実施しました。
その後、1922年には「少年団日本連盟」が創立され、国際事務局に登録されます。
太平洋戦争中にその活動は一時期中断されましたが、1947年に日本ボーイスカウト連盟があらためて設立され、現在に至ります。
ボーイスカウトの意味は?女の子は?
ボーイスカウトとは、「少年」を意味するボーイと「先駆者」を意味する「スカウト」をかけ合わせた造語です。
発足当時の20世紀初頭は、屋外でキャンプ活動をするのはほぼ男性に限られていたためにこの名前がつきました。
その後、女性の社会進出が進むにつれて「ガールスカウト」も設立されましたが、1995年以降は男女別に活動をおこなうのではなく、各部門に女子が参加して、名前も「スカウト」と変更されるところが多くなりました。
日本では、ボーイスカウトという名前で定着しているので、あえて名称を変えるグループはほとんどありません。
また、現在も男女に分かれて活動をしているグループもあります。
世界と日本のボーイスカウトの現在
現在、ボーイスカウトの活動している国と地域は172以上あり、5,700万人以上の団員が活動をしています。
日本では、全国47都道府県それぞれに県連盟事務局を設置し、2018年3月末には全国に2,051こ団、3,325こ隊が加盟登録されています。
活動人数は105,086人(スカウト58,677人、指導者46,409人)です。
世界的にみても大規模な活動をおこなっていることがわかります。
どこの都道府県に住んでいてもボーイスカウトに参加できるでしょう。
有名人の出身者も多い?
かつてボーイスカウト活動をしていた有名人も多く、お笑いタレントの宮川大輔さんは、ボーイスカウトアンバサダー(親善大使)として今でも活動に関わっています。
また、橋本龍太郎元総理や麻生太郎元総理、サッカー指導者の岡田武史さん、登山家の野口健さんらも、ボーイスカウトの活動をしていたことを公表しています。
世界に目を向ければ、オバマ元大統領から実業家のビル・ゲイツ、スピルバーグ監督、サッカー選手のベッカムなどもボーイスカウト活動をしていたことで知られています。
さまざまな分野の第一線で活躍している人のなかには、ボーイスカウト活動をしていた方も多いのです。
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ボーイスカウトはどのような活動をする?
ボーイスカウトというと、おそろいの制服に身を包んで野外活動をするグループというイメージがあるかもしれません。
正しいですが、ボーイスカウトの活動はそれだけではありません。
ここでは、ボーイスカウトの活動内容を詳しく紹介します。
野外活動と体験中心の活動
ボーイスカウト活動は、主に野外でのグループ活動を通して、子どもたちの自主性から協調性や社会性、たくましさやリーダーシップなどを学んで身につけていきます。
活動は土曜日の午後や日曜日の週末が中心です。
夏休みなど長期休暇中には、数日間のキャンプをする場合もあります。
活動内容は所属している団によって微妙に異なりますが、野外活動が中心であることは共通しています。
現在は、ホームページを作成している団も多いので、活動内容を写真などで確認してみてもいいでしょう。
バッジシステムでスキルを身につける
ボーイスカウトには、独自の進級過程があり、現在の進級過程は2018年(平成28年)に定められました。
進級過程は別名バッジシステムともいわれ、挑戦項目をクリアすると「バッジ」がもらえます。
日本でもらえるバッジは約120種類あります。
「社会生活」や「野外活動」など項目をクリアすべき項目があり、小学校6年生から挑戦できます。
学年が上がっていくと「野外炊事」「ハイキング」などから「防災」「救急」まで社会貢献に関わる項目も増えます。
必ず身につけなくてはならない共通の修得課目と、それぞれの趣味や得意な技能を伸ばす選択課目があります。
課目を完修すると進級章が与えられるシステムで、ボーイスカウト課程では「菊スカウト章」取得を目指します。
異年齢の少人数グループで活動
ボーイスカウトは異年齢の6~7人のグループでリーダーを設定し、子どもたちの自主性や協調性を育むシステムです。
小学校1年生から「ビーバースカウト」として入団できますが、団によっては就学直前の1月から参加が可能です。
この「ビーバースカウト」からスタートし、「ボーイスカウト」と呼ばれるようになるのは小学6〜中学3年生です。
最年長はおおむね25歳前後で「ローバースカウト」と呼ばれます。
ボーイスカウトで培った友情は大人になっても続くケースもあり、親子二代で同じ団に所属することもあります。
ボーイスカウトに参加するメリットや学べること
では、最後にボーイスカウトに参加するメリットや学べることを紹介します。
現在は、習い事がたくさんあります。
そのなかで、あえてボーイスカウトを選択する意味はなんでしょうか?
ボーイスカウトの教育と目的は?
ボーイスカウトの世界共通目標は「Creating a Better World(より良き社会を創る)」です。
そのために、第一の目的として「より良き社会人の育成」を掲げています。
4年に1度、「世界スカウトジャンボリー」というスカウトの大会があり、海外のボーイスカウトとの交流も可能です。
入団すれば子どもの頃から海外交流もできるでしょう。
自主性、協調性、社会性を学べる
日本のボーイスカウト団では、自主性や協調性、社会性、たくましさやリーダーシップを学ぶことを目的にしています。
複数の年齢で構成された6〜7人のグループでの活動を通して、今重要視されている「生きる力」も学べるでしょう。
個別の習い事では身につけることが難しいことです。
また、培った人間関係や友情は一生の財産となるでしょう。
まとめ:費用や活動は各団に問い合わせを
日本には、全国にたくさんのボーイスカウトの団体があります。
興味を持ったら最寄りの団に問い合わせたり活動を見学させてもらったりしましょう。
団によって費用や活動内容、活動日などが異なるので、詳細は確認してくださいね。
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