子どもが中学生になったら塾に通わせようかなと、年頃の子を持つ親なら、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
たくさんの塾があるなかで、子どもにピッタリの塾を選ぶことができたら、少し安心して見守れそうですね。
また、いつから通わせればいいのか、スタートの時期も悩むところです。
今回は、中学生が学習塾を選ぶときのポイントをご紹介します。
我が子が中学生のとき塾に通い始めてから感じたことなど、体験も交えてお伝えします。
塾の選び方に迷ったときは、参考にしてくださいね。
塾に行く目的を明確にする
まず始めに考えるのは、何のために塾に行くのかということです。
学力を高めるのはもちろんですが、具体的にどのような力を身に付けたいのかを明確にすると、塾を選ぶ判断基準が見えてきます。
なんとなく塾に通わせて後悔することにならないためにも、親子でしっかり考えてみましょう。
以下に3つの目的を挙げてみたので、我が子が当てはまるかどうか目安にしてみてくださいね。
学習の習慣を身に付けるため
小学生のときに家庭で勉強する習慣がしっかりと身に付いている子どもは、意外と少ないと思います。
家のなかにいると、つい甘えが出てゲームをしたりお菓子を食べたりしがちです。
また、幼いきょうだいがいることで落ち着いて勉強ができないこともあるかもしれません。
集中して勉強できる環境を与えることは、これからの成績アップのためにも大切なことだと思います。
静かで子ども自身が落ち着いて勉強ができそうな塾を優先して選んでみましょう。
苦手科目の克服
どの子どもにも得意科目と苦手科目があるのではないでしょうか。
苦手科目でもう少し点数が取れれば、より高い偏差値の高校が狙えると考えて、塾に通う子どもはたくさんいると思います。
具体的に志望校は決まっていなくても、最終的な選択肢を増やし、受験を有利に進めたいと考えるのは自然なことです。
子どもの苦手科目をしっかり教えてくれる塾や、定期テストに重点を置いた塾にターゲットを絞って選んでみましょう。
志望校に合格するため
医師など将来の目標がはっきり決まっている子は、志望校合格に向かってなるべく早く受験勉強をスタートさせたいと思っているかもしれません。
難関校合格を目標にしている場合、合格者数など実績を謳っている塾を一度覗いてみてはいかがでしょうか。
我が子は地域で難関といわれる高校を受験しましたが、やはり合格実績が高い塾に通っていた子が多かったと話していました。
まずは実績のある塾を選択肢に入れて、その他の条件を考慮するといいでしょう。
集団塾と個別塾 向いてるのはどっち?
学習塾は大きく分けると、ひとりの先生がたくさんの子どもを一斉に教える集団塾と、個別に先生がついて勉強を教えてくれる塾に分かれます。
それぞれに向き不向きがありますので、我が子がどちらに向いているのか、考えながら読んでくださいね。
集団塾向きの子ども
集団塾では同学年の子どもたちと一緒に授業を受けます。
学校と同じように見えますが、我が子の通った塾では成績によってクラス分けがあったり、小テストの点数で席替えをしたりと、成績の良し悪しがひと目でわかるようになっていました。
成績が目に見えてわかることでモチベーションが上がる子は、集団塾に向いているでしょう。
また、ライバルが目の前にいて友達と競い合うことでやる気が出るタイプも、集団塾に向いていると思います。
個別塾向きの子ども
ほかの習い事などで忙しく、集団塾のスケジュールに合わせることができない子は個別塾のほうが通いやすいでしょう。
また、他の子どもとの学力差が気になってしまうタイプも個別に教えてもらうほうが学習に集中できると思います。
わからないところをじっくりと教えてもらいたい子も、疑問に思ったときすぐに先生に質問ができる個別塾が向いているといえます。
通信教育向きの子ども
塾とは違いますが、通信教育に向いている子どももいるでしょう。
他人とコミュニケーションを取るのがあまり上手ではなく、かつ自己管理ができるタイプは、通信教育を試してみてもいいかもしれません。
ただし、勉強のスケジュールを計画通りにこなし、それを継続しておこなうことは、大人でも難しいことです。
子どもにまかせきりではなく、細かな声かけなどのサポートが必要になってくるでしょう。
中学生が通う塾の場所や費用
家から無理なく通える場所にあることも重要なポイントです。
公共交通機関で通う場合は、駅から塾までの道が夜でも明るいかどうか、自転車や徒歩で通う場合でも、特に帰りの時間帯に危険なところがないか確認しておきましょう。
車で送り迎えする場合は、迎えに行ったとき授業が長引いて待たされることもあるので、駐車できる場所があるかチェックしておくといいでしょう。
また、費用は月謝だけでなく、夏休み中におこなわれる夏期講座などの授業料もできるだけ調べておいたほうがいいと思います。
我が子の通った塾では、中3の夏休みは夏期講座と別に勉強合宿があり、費用も別にかかりました。
月謝は高くないほうでしたが、通常の出費に加えてさらに出費が増えるとなると、準備も必要です。
月謝以外の費用について事前に塾に問い合わせするか、先輩ママなどから情報収集ができると慌てずに済みます。
教室の雰囲気や先生との相性
無料体験教室がある場合は、入塾する前に参加して教室の雰囲気を体験することをおすすめします。
子どもにとって、先生との相性はとても大事です。
我が子は難関校に合格実績のある塾を試しに体験しましたが、先生との相性や教室の雰囲気に馴染めず、別の塾へ通うことになりました。
子ども自身が体験して分かることもあるので、できるだけ入塾する前に確認しておきたいですね。
塾に通い始めるタイミングは?
通わせたい塾が見えたところで、いつから通いはじめたらいいだろうと迷うかもしれません。
学習のことだけを考えると、早く通わせたくなると思いますが、中学生の生活は学習だけではありません。
さまざまなことを考慮に入れる必要がありますが、ひとつずつ丁寧に確認することで、おのずとタイミングは見えてきます。
目的に応じて優先順位を決めよう
中学生になったら学習も気になるけど、部活や習い事も頑張りたいという子も多いのではないでしょうか。
今いちばんやりたいことは何なのか、子どもとよく話し合ってみましょう。
現在の学力と本人のやりたいこと、大人だからこそわかる受験や将来のことについてアドバイスしながら、優先順位をいっしょに考えると塾へ通いはじめるタイミングが見えてきます。
例えば、2年生までは部活を精一杯して塾には行かず、その代わり学校の宿題はしっかり取り組む、部活引退後から塾に通う、といった具合です。
また、中学生は身体が大きく成長する時期でもあります。
塾に通うと帰宅が遅くなり、睡眠時間が少なくなる可能性もあります。
我が家では、ある程度身長が伸びた中2以降に塾に通わせるようにしました。
塾に通うことで生活のスケジュールが変化しますので、変化に対応できる状態かどうかも見極めて決めたいところです。
子どもの気持ちを大切に
自分が苦い体験をしたことから、子どもに同じような思いをさせたくないと、つい押しつけがましくなってしまうことはありませんか。
筆者は、子どもにアドバイスしたつもりが、あとになって「強く誘導された」と言われたことがあります。
子どものためを思っているからこそ心配になりますが、まずは子どもの気持ちを尊重しましょう。
勉強は子ども自身がやる気になって取り組まなければ、どの塾に通わせても結果は出ないと思います。
我が子は中2の春から通わせていましたが、学力が伸びたのは中3に入って本人がやる気になってからでした。
塾に通って本気で勉強したいと子ども自身が思ったときが、一番のタイミングだと思います。
まとめ
中学生の塾の選び方をご紹介しましたが、いかがでしょうか。
塾が決まったあとも、子どもの見守りやサポートは必要です。
最後に、全体を通して注意したいポイントをお伝えします。
見直しや点検をするときにも参考にしてくださいね。
学習のメインは学校の授業
子どもたちが多くの時間を使って一番学習に集中するのは学校の授業です。
我が子が通った塾の先生方にも、学校の授業を大切にしてほしいと言われました。
塾の授業や宿題が負担になって、学校の授業中に居眠りしてしまったり、ほかの活動に影響が出るのは良くありません。
あまり負担が大きい場合は、思い切って別の塾を考えたほうがいいかもしれません。
塾に頼りすぎるあまり、学校の授業をないがしろにするような様子も注意が必要だと思います。
最終的には大人が判断する
子どもの気持ちを尊重することはもちろん大事ですが、最終的な判断は大人がするべきだと思います。
子どもの判断だけにまかせると、仲の良い友達が行っているからという理由だけで塾を選ぼうとすることもあるようです。
身体が大きくなった姿を見ると、大人になったように見えてしまいますが、中身はまだまだ幼く判断力は未熟です。
もしかしたら、良い塾との出会いが将来に大きな影響を与えるかもしれません。
子どもの意見も聞きながら、さまざまな条件を総合的に判断して、より子どもに適した塾を選べるといいですね。
ママライタープロフィール
21歳の息子、19歳の娘、14歳の息子を持つママライター。(※原稿執筆時)
知的好奇心を満たしてくれるものが大好物。
子供たちの影響でアニメにも興味あり。苦手なのは計算と掃除。