【シュトーレン】どんなお菓子?由来や食べ方、おすすめレシピを紹介

シュトーレン

クリスマスといえばケーキやチキンが定番ですが、「シュトーレン」も忘れてはいけません。

とはいえ、シュトーレンという言葉を聞いたことはあっても、実際にどのような食べ物なのかがわからない方も少なくないはず。

そこでこの記事では、シュトーレンとはどのような食べ物なのか、どのように食べるのかを解説します。

自宅で作れるレシピもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

シュトーレンとは?

スライスしたシュトーレン

シュトーレンとはドイツ発祥のパン菓子のことで、主にクリスマスの時期に食べられています。

中央が盛り上がっている形状がトンネルのように見えるため、ドイツ語で「坑道・地下道」を意味する「Stollen(シュトレン)」と名付けられた、楕円形のパンをシュトレンと呼んでいたから、など名前の由来は諸説あるようです。

ちなみに、シットヒエンやシュトリーツェルなど、地域によって異なる呼び方をしているケースもあります。

ドイツでは家庭ごとに代々伝わるレシピがあり、クリスマスの時期が近づくと各家庭でそれぞれのシュトーレンを作るのが習慣です。

シュトーレンの特徴

シュトーレンはバターをたっぷり使った生地に、ナッツや洋酒漬けのドライフルーツを混ぜ合わせて作ります。

仕上げに粉砂糖をまんべんなくふるい、パンに真っ白な雪が積もったような見た目をしているのが特徴です。

また、シュトーレンは日持ちします。

日が経つにつれてドライフルーツの風味が生地に染みわたり、味が変化していくことも特徴です。

もちろん出来立てをすぐに食べるのもおいしいのですが、味の変化を楽しむのもおすすめです。

シュトーレンの食べ方

シュトーレンはアドベント期間に薄くスライスして一切れずつ食べていくのが、本場ドイツでの定番です。

アドベント期間とは、クリスマスまでの4週間を指します。

クリスマスまで毎日少しずつ食べるなんて、気分が一層盛り上がりそうですよね。

シュトーレンを食べる際は、まず中央でカットして、そこから左右にスライスします。

中央からスライスして切り口を合わせて保存すれば、切り口が空気に触れません。

シュトーレンの由来

ドイツには14世紀にパン職人がクリスマスのプレゼントとして、シュトーレンを司教に献上したとする文献が残っています。

その頃は宗教上の理由で乳製品を使える期間が限られていたため、当時のシュトーレンにバターは使われておらず、素朴な菓子パンだったようです。

食べ方は現在と同じように、アドベント期間に毎日少しずつ食べていました。

その後15世紀になると、ローマ法王がバターを使用する許可(バター書簡)を出します。

バターが使えるようになったことから、現在食べられているふっくらやわらかいシュトーレンが作られるようになりました。

シュトーレンのおすすめレシピ

ナッツ類

シュトーレンのレシピはさまざまです。

基本のシュトーレンだけでなく、アレンジも楽しみながら自宅で手作りしてみましょう。

本格シュトーレン

【前日に準備しておく材】
  • 無塩バター 60g
  • マジパンローマッセ 30g
  • 上白糖(きび砂糖) 15g
  • 塩 1g
  • オールスパイス ひとつまみ
【種の材料】
  • 準強力粉 40g
  • 35度程度のぬるま湯 41g
  • 生イースト(ドライイースト) 8g(ドライイーストの場合は4g)
  • ミルクパウダー 5g
【その他必要な材料】
  • 準強力粉 80g
  • 全卵 20g
  • ラム酒漬けドライフルーツ 170g
  • くるみ 適量
  • 焦がしバター 適量
  • 〇粉砂糖とグラニュー糖 等量を混ぜたもの
【作り方】
  1. 前日に準備しておく材料のうちバター、砂糖、塩を最初に混ぜ合わせ、マジパンとオールスパイスを加えておく
  2. 当日、ミルクパウダーと準強力粉を混ぜ合わせておき、ボウルでイーストとぬるま湯をよく混ぜ合わせたものを投入し、室温で30分置いておく
  3. 2に準強力粉と卵を加えて混ぜ、硬ければ水を5g程度加えてよく混ぜる。さらにドライフルーツを加えて混ぜ合わせる
  4. 生地をひとまとめにしたら楕円形に成形して半分に折り、25度程度の温度で30~45分間発酵させる
  5. 170~180度のオーブンで30~40分加熱する
  6. 生地を焼いている間、バターを鍋に入れ灰汁を取りながら沸騰させて焦がしバターを作る
  7. 色がついたら火を止めてペーパータオルなどでこす
  8. 生地が焼き上がったら焦がしバターをたっぷり塗り、バターをよく切ってから〇をたっぷりまぶして完成

焦がしバターとコーティングの砂糖は、たっぷり使うのがおすすめです。

コーティングは生地が熱いうちにしましょう。

※出典:
本格的!シュトレン(Stollen) by レストランY 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが387万品

チョコレートシュトーレン

【材料】
  • 強力粉 300g
  • ココア 10g
  • サフイースト 6g
  • きび砂糖 40g
  • 牛乳 100cc
  • 卵 Mサイズ2個
  • 塩 4g
  • 無塩バター 80g
  • 〇ラム酒漬けドライフルーツ 130g
  • 〇くるみ 60g
  • チョコチップ 30g
  • ■溶かしバター 20g
  • ■溶けない粉砂糖 適量
【作り方】
  1. 卵とバターを室温に戻し、牛乳を30度に温める
  2. くるみを160度のオーブンで6分程度ローストして冷ましておき、ドライフルーツは水気を切っておく
  3. ドライフルーツとくるみ以外の材料をボウルで混ぜ合わせ、最後にドライフルーツとくるみを加えて混ぜる
  4. 30~40分程度1次発酵させたらガスを抜き、丸め直してさらに10分程度生地を休ませる
  5. 成形したらとじ目を上にして生地の上でめんぼうを転がしながらガスを抜く
  6. 生地を半分に折り、さらに二つに折ったら15~20分程度2次発酵する
  7. 180度のオーブンで20分加熱し、焼き上がったらバターを塗り、冷めたら粉砂糖をたっぷりかけて完成

卵とバターを室温に戻したり、牛乳を30度程度に温めておいたりする手間をかけるのがポイントです。

翌日になるとしっとりとしたシュトーレンが楽しめます。

※出典:
クリスマスにチョコレートシュトーレン by たまごろう 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが387万品

抹茶シュトーレン

【材料】
  • バター 70g
  • 和三盆 30g
  • 卵黄 1個
  • 豆乳 60g
  • 耐糖性のドライイースト 8g
  • 強力粉 80g
  • 薄力粉 80g
  • 抹茶 大さじ2
  • 塩 4g
  • 〇ナツメグ 小さじ1/3
  • 〇シナモン  小さじ1/2
  • 〇生姜の粉末 小さじ1/2
  • 〇栗の甘露煮 30g
  • 〇ローストしたくるみ 50g
  • 〇ラム酒漬けドライフルーツ 100g
  • 溶かしバター 適量
  • 粉砂糖 適量
【作り方】
  1. 豆乳を40度に温めたらイーストを加えて予備発酵させる
  2. 室温に戻したバターに和三盆を加えて白っぽくなるまで泡立てる
  3. 卵黄を加えて混ぜ合わせたら、粉類をすべてふるい入れる
  4. 1を加えてなめらかになるまでこね合わせる
  5. さらに〇の材料を加えてこね合わせ、生地を丸くまとめたら2時間程度1次発酵させる
  6. 生地のガス抜きをしたら楕円形に形成し、少しずらして折りたたんだら、さらにもう一度折りたたみ1時間程度2次発酵させる
  7. 180度のオーブンで約30分加熱する
  8. 焼き上がったら溶かしバターを塗り、冷めたら粉砂糖を全体にかけて完成

抹茶と栗を使った和風のシュトーレン。

抹茶の緑色がクリスマスにマッチしますね。

※出典:
クリスマス和風抹茶シュトーレン by ざ・抹茶はうす 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが387万品

シュトーレン風パウンドケーキ

【材料】
  • 無塩バター 100g
  • グラニュー糖 80g
  • はちみつ 20g
  • 全卵 2個
  • アーモンドプードル 40g
  • 〇薄力粉 40g
  • 〇ベーキングパウダー 2g
  • 〇シナモン・カルダモン・ナツメグパウダー 各1g
  • ラム酒漬けドライフルーツ 140g
  • くるみ 50g
  • ラム酒 大さじ2
  • 溶かしバター 30g
  • 粉砂糖 適量
【事前準備】
  • くるみを空焼きして8mm程度のサイズに刻み、バターを塗ったパウンド型に分量外の強力粉をはたいておく
  • バター、全卵は室温に戻す
  • 〇の材料を合わせてふるっておく
  • オーブンを160度に予熱しておく
【作り方】
  1. ボウルにバターを入れてハンドミキサーなどでなめらかにする
  2. グラニュー糖とはちみつを加えて白っぽくなるまでさらによく混ぜ合わせる
  3. 溶いた全卵を少しずつ加えながらさらに混ぜ合わせる
  4. アーモンドプードルを加えてよく混ぜ合わせたら、ふるっておいた粉類をゴムベラでさっくり混ぜ合わせながら2~3回に分けて加える
  5. 粉気が残っている状態でドライフルーツ、くるみ、ラム酒を加えてゴムベラでさっくり混ぜ合わせる
  6. 型に入れて表面をならし、中央を少し凹ませたら160度のオーブンで45分加熱する
  7. 粗熱が取れるまで冷ましたら型から外し、ハケを使って溶かしバターを全体に塗る
  8. 粉砂糖を全体にたっぷりまぶしたらクッキングシートとラップでしっかり包み、涼しい場所で1日以上寝かせる
  9. 最後に再び粉砂糖をふりかければ完成

仕上げの粉砂糖は溶けないタイプを使用するのがおすすめです。

味をしっかり馴染ませるためには、3日以上寝かせるのがポイント!

※出典:
シュトーレン風パウンドケーキ by saku_ooo 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが387万品

シュトーレン風クッキー

【材料】
  • 薄力粉 70g
  • 〇砂糖 20g
  • 〇調整ココア 10g
  • 〇シナモン あれば少々
  • 〇サラダ油 20g
  • 〇牛乳 10g
  • お好みのナッツ 10g
  • お好みのドライフルーツ 30g
  • 溶けない粉砂糖 適量
【作り方】
  1. ナッツとドライフルーツは細かく刻み、オーブンを170度に予熱しておく
  2. 〇の材料をボウルに入れて軽く混ぜ合わせ、薄力粉を加えてさらに混ぜ合わせる
  3. まだ粉っぽいうちにナッツとドライフルーツを加えて混ぜる
  4. 粉っぽさがなくなったら、お好みのサイズで丸めて170度のオーブンで20分加熱する
  5. 焼き上がったらしっかり冷まし、ビニール袋にクッキーと粉砂糖を入れて、全体に粉砂糖をまぶしたら完成

牛乳の代わりに豆乳や低脂肪乳を使用しても〇

生地を丸める際は、手のひらでギュッと握るように形を整えるのがポイントです。

※出典:
クリスマスに☆シュトーレン風クッキー。 by ゆぅゅぅ 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが387万品

シュトーレンの保存方法

キッチン

シュトーレンをおいしく食べ切るには、空気に触れる面が少なくなるようにして保存するのがコツです。

保存する際は先述したとおり、切り口同士を合わせてからラップで包みます。

また、「保存=冷蔵庫」のイメージがあるかもしれませんが、シュトーレンは冷蔵庫で保存すると硬くなってしまいます。

そのため常温で保存するのがおすすめです。

常に暖房がついているなど高温多湿の環境を避け、10~15度程度の冷暗所で保存しましょう。

ちなみに、シュトーレンは冷凍保存も可能です。

冷凍する場合は、7mm~1cm程度にスライスして空気に触れないよう1枚ずつラップに包みます。

それから冷凍可能な保存用袋に入れて冷凍しましょう。

まとめ

シュトーレンとは、ドイツで誕生したクリスマス時期の菓子パンのことです。

地域や家庭ごとにレシピが異なり、クリスマスまでのアドベント期間に一切れずつ食べていきます。

日本でもクリスマス時期にシュトーレンを販売するお店がありますが、せっかくなら手作りのシュトーレンを楽しんでみてはいかがでしょうか。

日持ちもするので、クリスマス時期に合わせて作り、気分を盛り上げるのもおすすめです。


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