夏休みの宿題のなかで、時間がかかり、頭を悩ませるものといえば、自由研究が挙げられるでしょう。
研究のテーマを本やインターネットで探す方も多いと思いますが、自由研究のネタは、身近な話題や自分が夢中になっていること、不思議に思ったことなどから見つけると、もっと楽しめます。
この記事では、体験談を交えながら、自由研究のテーマを探すコツを紹介します。
ママライタープロフィール
15歳と18歳の息子を持つ福岡在住のライター。(※原稿執筆時)
情報誌勤務を経てフリーランスのライターとして活動中。
DIYやお笑い鑑賞、フリマアプリで不用品を売ったり、ポイ活をしたりと、興味のおもむくままに楽しんでいます。
息子たちには野球マニア、潮干狩りのプロと呼ばれています。
小学生~中学生全学年対応!テーマの探し方
この記事では学年ごとにテーマの探し方を紹介していますが、対象となる学年は目安です。
小学校低学年向きのテーマでも、学んだことを生かして深掘りすれば中学生向きのテーマになります。
探し方を意識しながら日常生活を送ってみると、きっと興味がわくネタが見つかるはずです。
【小学校低学年向き】身近な自然から見つける
理科の内容は生物、物理、化学、地学に大きくわけられます。
このなかで、身近で親しみやすく、小学校低学年でも取り組みやすいのが生物です。
地面にも、草むらにも、公園にも、川にも、空にも、自由研究のネタは転がっています。
例えば、我が家の場合、私は海の近くに住んでいて、潮干狩りに行くのが趣味なので、シーズン中は、潮の満ち引きをずっとチェックしています。
それを見ていた息子が潮の満ち引きに興味を持ち、自由研究のテーマにしたことがありました。
また、ある年は、息子がセミ取りにはまったので、校区内の公園にセミを探しに行き、種類別に数え、公園の特徴と合わせてまとめたこともあります。
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【小学校中学年向き】自分が熱中しているものから見つける
子ども自身が熱中しているものは、自由研究のテーマに最適です。
スポーツや釣り、電車など、何でも自由研究のテーマになります。
私が以前、市の理科展で見たことがあるのは、釣り好きの小学生が、釣果をもとに時間帯ごとに釣れる魚の種類を調べ、魚がどのように回遊しているかを調べた研究です。
また、バスケットボール好きの小学生が、条件を変えてシュートを打ち、どの条件だと最もシュートが入るかを調査した研究もありました。
好きなものや熱心に取り組んでいるものは、子ども自身がすでに詳しい状態なので、研究をスムーズに進められます。
また、好きなものを突き詰めることは苦にならないので、自由研究が「面倒で大変な嫌な宿題」ではなくなります。
釣り好きの小学生は研究によって自分の釣りたい魚が最も釣れる時間帯を突き止めていましたし、バスケットボール好きの小学生は試合で活かせるデータを収集できていました。
大好きなものに役立つと思うと、研究する目的が明確になり、自主的に取り組めます。
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【小学校高学年向き】自分の体質やケガから見つける
病気やケガ、体質も自由研究のテーマにもってこいです。
自分の体のことなので、自分が一番症状を知っており、研究をする目的(この病気について詳しく知りたい、症状が悪化する理由を知りたい、など)も明確だからです。
我が家では、骨折をきっかけに、骨の仕組みをテーマに研究したことがあります。
主治医に「自由研究に写真を使いたいのでもらうことはできますか?」と聞くと、快くレントゲン写真のデータを用意してくれました。
また、夏になって汗をかくと肌が痒くなったことをきっかけに、息子が汗の研究をした際は「汗をかいたまま放置しておくのは良くない」という結論をもとに、きちんと汗を拭いたり、すぐに着替えたりするようになりました。
注意したいのは、病気やケガ、体質を自由研究のテーマとして取り上げたくないと感じる子どももいることです。
親から見ると問題がないように思えても、本人は知られたくない場合もあります。
自由研究は教室に掲示されることが多いので、くれぐれも無理強いせず、子どもが楽しめないテーマは諦めましょう。
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【小学生~中学生】同じテーマを続けるなど、研究を深める
自由研究のテーマを1年だけで終わらせず、複数年続けておこなうことで研究を深めることができます。
必ずしも、テーマを毎年変える必要はありません。
私は市の理科展で、小学校の6年間にわたって続けられたカラスの鳴き声の研究を見たことがあります。
特に小学校6年生になると、研究が専門的になり、見ごたえがありました。
年齢を重ねるほどテーマに対する知識が増え、高度なことがわかるようになるうえ、前年の研究が下敷きになっているため、大人顔負けの研究になります。
【番外編】理科にこだわらず、日常の些細な出来事をテーマにする
自由研究のテーマを探すときは「好きだな」と感じることや「不思議だな」と思うことに注目すると良いです。
理科の自由研究っぽくないなと思っても、たいていのネタは自由研究に結びつけることができます。
最初から理科の自由研究のネタを探そうとすると、特に興味のないテーマを選んでしまいがち。
興味が持てない研究を進めるのは大変です。
学校によっては自由研究のテーマを理科に限っていないケースもあり、その場合は選べるネタの幅がもっと広がります。
私が市の理科展で見たことがある「理科の自由研究っぽくないテーマ」は、「兄弟げんかがなぜ起こるか」「暗い道を歩くとなぜ怖いか」で、いずれも小学校低学年の生徒の研究でした。
兄弟にケンカをしてしまう理由や気持ちを聞いたり、さまざまな条件で暗い道を歩いて感想をまとめたりする内容で、考察、実験をもとに結論を導き出しており、研究としてしっかり成立していました。
大人から見るととても微笑ましく、同時に興味深かったです。
どのようなことでも自分で考えて実験し、学びを深めることができれば立派な研究になるのだと思います。
一工夫で人とは違う自由研究に!まとめ方のポイント
自由研究でネタ選びと同じぐらい頭を悩ませるのがまとめ方だと思います。
見ごたえがある楽しい自由研究にするためのコツを紹介します。
【小学校低学年】折り紙を使う
朝顔の開花やセミの数調べなど、数を調査してまとめる研究は表やグラフを使う方法が一般的ですが、折り紙で朝顔やセミを折って貼り付けると視覚的にわかりやすく、見た目も華やかになります。
わが子が小学校低学年の頃、自由研究で大変だと感じたのは文字を書くことでした。
なかでも1年生は文字を習い始めたばかりで、文章を書くのにとても時間がかかります。
文字を書く代わりに折り紙を使うと、飽きずに作業でき、負担を減らすこともできます。
【小学生中学年】紙でまとめたものに、工作をプラスする
市の理科展を見に行くと、模造紙、スケッチブック、画用紙でまとめたものに模型などの工作をプラスした研究が多いことに気付きます。
文章と工作を組み合わせることで、よりわかりやすく見ごたえのあるまとめ方になります。
文章で伝えにくい内容は工作で形にしてみると良いでしょう。
【小学生高学年】体を使った実験をプラスする
調べるだけでなく、自分の体を使った実験を加えるとオリジナリティのある研究になります。
わが子が星と重力をテーマに自由研究をしたとき、太陽系の惑星の重力の違いを体感するために、重力の違いを計算したあと、重くなった分のお米を背負って走る実験をしました。
「地球より重力が大きい土星に行くと、こんなに体が重くなって走るのが大変なんだ」とわかり、内容に厚みが出た経験があります。
何より、子ども自身がとても楽しんでいて、良い思い出として記憶に残っています。
【中学生】パソコンでまとめる
手書きではなく、パソコンを使ってまとめることが認められているケースもあります。
パソコンを使うと、下書きが不要で訂正がしやすく、グラフや画像を入れるのが簡単といったメリットがあります。
我が家でも中学生の自由研究以降はパソコンを活用しました。
興味があるから頑張れる!好きなテーマを見つけて自由研究をもっと楽しもう
我が家では小学校の6年間を通じて自由研究を存分に楽しみました。
興味のあることだけをテーマに選んだため、自由研究に関する思い出は楽しいものばかりです。
理科展に出展してもらったり、賞を取ったりしたことも自信になりました。
この経験から思うのは、自分の興味や関心のあるものからテーマを探したほうが良いということ。
「毎年ネタがなくて困っている」「身近な興味から見つけるのが難しい」という方は、各学校から選ばれた展示を見ることができる「自由研究展」を見に行くことをおすすめします。
夏休みが終わったあとに開催されることが多く、ユニークでオリジナリティあふれる研究が多いです。
自由研究は子どもにとって時間がかかる大変な宿題ですが、興味があるテーマなら楽しんで進めることができ、前向きに頑張ることができると思います。
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