学期末に子どもが持ち帰る通知表は、子どものがんばりや学校での様子がわかるので、楽しみにしている方も多いでしょう。
保護者のコメント欄に何を書くべきか悩んでしまう方もいますが、実は書くべき内容にはパターンがあります。
パターンに沿って書けば、先生に伝えるべきことも伝わりやすくなりますし、悩まず書けるようになるでしょう。
今回は、通知表のコメント欄に書くべき内容、そして書くべきではない内容、またコメント欄の文例をご紹介します。
通知表のコメント内容で悩んだことのある方は、ぜひ読んでみてください。
先生は通知表のコメント欄をどのくらい重視してる?
通知表のコメント欄にはいくつかの役割があります。
一つは保護者が通知表を見たかどうかを確認するためです。
先生によっては、通知表のコメント欄を通じて、自分の指導に対する保護者の率直な意見・気持ちを書いてほしいと考えている方もいます。
また、先生は子どもたちの家庭での様子や、保護者の教育方針も気にかけています。
コメント欄には保護者の教育観などがにじみ出るので、それも教師が見ているポイントの一つです。
いずれにしても、通知表のコメント欄は先生と家庭との貴重な接点として、有意義に活用していくべきものです。
通知表の保護者コメント欄に書く内容
では、通知表には具体的にどのような内容を書けば良いのでしょうか。
ポイントを5つにまとめてご紹介します。
先生へのお礼
通常、コメント欄への記入は1年に2回程度です。
数少ない機会ですから、まずは先生への感謝の言葉からスタートしてみましょう。
そうすれば、書き出しに迷うこともありませんし、失礼のない内容にまとめられます。
難しく考えず、「いつもありがとうございます」など簡単な一言で気持ちは伝わります。
もし、具体的に伝えたいお礼があれば詳しく書いても良いでしょう。
先生も、「お礼」という形で自分の言動へのフィードバックがあるのはうれしいことです。
先生のコメントに対しての返事
通知表には、まず先生がコメントを書いています。
それを読んで感じたことなどを、返事として書くのもおすすめです。
そうすることで、先生としては保護者が自分のコメントをきちんと読んでくれたとわかります。
もし、子どもが改善すべき点が書かれている場合には、改善の意思や実際に取り組んだ方法を含めて伝えられると、より好印象です。
例えば「好き嫌いが多く、給食を残しがちです」と先生から書かれていれば、「苦手なものでも一口ずつ食べてみるよう、家で取り組みます」といった具合です。
休み中の子どもの様子
通知表を受け取ったあと、子どもたちは長期休みに入ります。
その間、先生は子どもたちの様子を知るすべはありません。
ですから、子どもの休み中の様子を知れると、先生は次学期の指導の参考にできるのです。
具体的には、休み中にがんばっていたことなどを書いてみてください。
「食事前に食器を並べる手伝いを担当しました」「ラジオ体操に参加しました」など、なんでも良いので事実を伝えてください。
大げさに良いことを書く必要はありません。
通知表を見た感想
各教科の成績、また先生からのコメントで成績に触れられている部分があれば、それに対する感想を書いてみましょう。
苦手科目、得意科目の受け止めコメントや、前回の成績と見比べての感想などを具体的に伝えると良いです。
「理科は苦手と言っていましたが、虫が好きなので今回は成績が良くて本人もうれしそうでした」といった具合です。
子どもの目標
子どもががんばりたいと言っていることや、親ががんばってほしいと思っていることがあれば、それをコメント欄に書いてみましょう。
あくまでも、子どもと親の気持ちが一致する内容を書いてください。
親の勝手な希望を書くのはふさわしくありません。
内容は、生活面のことでも構いません。
「まだあまり話したことがない子と仲良くなりたいようです。昼休みに遊びに誘ってみると張り切っています」などのように、勉強のことでなくても良いです。
通知表の保護者コメント欄に書くべきではない内容
通知表のコメント欄には書くべきではない内容もあるので、注意が必要です。
続けて、ご紹介します。
子どもの欠点や悪口
ネガティブな内容は、基本的にNGです。
通知表のコメント欄に子どものマイナス面を書いてしまうと、学校に持っていくときに子どもの目にも入ってしまいます。
また、家庭でのマイナス面を書くと、先生が子どもに対して先入観を持つかもしれません。
謙遜のつもりで書いても、子どもや先生にはマイナスに伝わる可能性があります。
ほめすぎるのはおかしいですが、客観的に事実を書くように心がけてください。
学校や先生への一方的な要望
子どもの教育は、親と学校の協力がとても大切です。
ですから、指導を学校に丸投げするような内容は避けましょう。
もし、何か先生への要望があるならば「家庭ではこのように気をつけるので、学校でもサポートしてほしい」というニュアンスで伝えるのが得策です。
コメント欄では伝えきれない内容ならば連絡帳などを用い、子どもの目に触れないほうがいい内容ならば、別の方法で相談するようにしましょう。
子どもへのコメント
通知表のコメント欄に「2学期もがんばろうね」など子どもに向けたコメントを書く親もいるようですが、この場所はあくまでも先生や学校に向けてのコメント欄です。
子どもへのコメントは直接伝えるようにしましょう。
形として残しておきたいならば、別のやり方を考えてください。
通知表には、先生や学校へ伝えるべき内容だけを書きましょう。
【内容別】通知表の保護者コメント欄の例文
最後に、通知表のコメント欄に書く例文を、3つのパターンに分けてご紹介します。
先生のコメントへの返信をメインに伝える
(先生から「1学期より授業中の発言回数が増えた」というコメントをもらった場合、次のような返信コメントが考えられます)
いつもありがとうございます。
授業中の発言が苦手と本人も言っていましたが、得意な国語の授業ではがんばると話していました。
今回、本人の努力がうかがえて安心しました。
社会では地図記号に興味を持ち、最近は地図を見るのが楽しそうです。
3学期は社会でも手を挙げられるように、家庭でもサポートいたします。
今後もよろしくお願いいたします。
休み中の様子をメインに伝える
1学期は大変お世話になりました。
祖父母の家で、調理実習で習ったカレーを作ってくれました。
畑仕事の手伝いで収穫した野菜だったので、苦手なニンジンも残さず食べていました。
野菜作りの大変さや、作っている方への感謝の気持ちを子どもなりに学んだようです。
これからは家庭でも体験や学びの機会をたくさん作っていこうと思います。
2学期もご指導よろしくお願いいたします。
子どもの目標をメインに伝える
いつもていねいなご指導ありがとうございます。
苦手意識のあった算数の成績があがったことをとても喜んでいました。
少し自信がついたようで、算数のドリルに自主的に取り組んでいます。
3学期は算数が得意と言えるようになりたいとがんばっているため、家庭では勉強に集中できる環境作りを意識しています。
引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。
まとめ
通知表のコメント欄は、先生・学校と保護者との大切なコミュニケーションのスペースです。
先生へのお礼やもらったコメントの返信、そして休み中の子どもの様子などを伝えるのがおすすめです。
ネガティブな内容や一方的な要望などを書くことは控えましょう。
家庭と学校とが二人三脚で子どもの教育にあたり、子どもにより良い効果をもたらせるように、通知表のコメント欄も活用できると良いですね。
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