子育てをするうえで、子どもと適切な距離感が築けているか気になっている保護者は多いでしょう。
子どもを可愛いと思うあまり、過干渉になったり過保護になったりしていないかと心配になることは多々あるものです。
子どもに過干渉や過保護になるヘリコプターペアレントの特徴から、子どもに及ぼす影響、そして、ヘリコプターペアレントにならないために気を付けたい点をご紹介します。
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ヘリコプターペアレントとは?
ヘリコプターペアレントの意味や由来を知りたいと思っている方のために、まずはヘリコプターペアレントの発祥や意味、特徴を解説します。
ヘリコプターペアレントの意味や特徴は?
ヘリコプターペアレントは1990年代にアメリカで生まれた言葉で、英語でも「Helicopter parent」と表現します。
ヘリコプターが空中で止まって静止飛行することを、ホバリングといいます。
ヘリコプターペアレントとは、ホバリングするヘリコプターのように、自分で考えて判断ができる年齢の子どものまわりを旋回して干渉やコントロールをしようとする親のことです。
上空から常に子どもを監視し、何か起きるたびにすぐに飛んでくるヘリコプターのような保護者を意味します。
ヘリコプターペアレントは、子どもに対して必要以上の監視や管理をおこなってしまうのが特徴です。
子どもが高校生や大学生の親だけ?
ヘリコプターペアレントは、低年齢の子どもの親ではなく、高校生や大学生など、ある程度は自分で物事を判断して行動できる年齢の子どもの親に対して使われていた言葉です。
現在では、幅広い年齢の子どもを持つ親に使われることが多くなっています。
例えば、親の手を離れて自立して良いはずの大学卒業後の社会人に対しても親が干渉してしまうケースは多く見受けられるでしょう。
子どもとの境界線をうまく付けられず、いつまでも子どものことに干渉してしまうことが問題となっています。
モンスターペアレントやカーリングペアレントとの違いは?
親のタイプを表す言葉として、モンスターペアレントやカーリングペアレントという表現を聞いたことがある方もいるでしょう。
モンスターペアレントやカーリングペアレントも、ヘリコプターペアレントと近い意味合いで使用される言葉です。
モンスターペアレントは、幼稚園や学校の職員や他の保護者に対して過剰なクレームを出し、話をして解決することが難しいタイプの親を意味します。
また、カーリングペアレントは、氷をブラシで擦りながらストーンが滑る道を作り出すカーリングから想起されたデンマーク発祥の言葉です。
カーリングのように、先回りして子どもの進む道にある障害物を取り除いて誘導するように準備する親のことを意味します。
子どもにどのような影響がある?
ヘリコプターペアレントは、子どもにどのような影響を与えるのでしょうか。
ここでは、ヘリコプターペアレントが子どもに与える影響として考えられている点を説明します。
自己肯定感が低くなるなどの問題が
ヘリコプターペアレントを持つ子どもは、常に親にコントロールされています。
子どものことを思うあまり、過干渉になって子どもの行動や考えを制限したり注意したりする親が多いでしょう。
子どもは親から否定されたり叱られたりすることが繰り返し起こると、自分のことが嫌いになってしまい、自己肯定感が低くなってしまいがちです。
また、親に常に先回りして誘導されていると、自ら問題解決ができない人間になってしまうことも起こり得ます。
問題行動を起こすリスクも高まり、思考がネガティブになるといった傾向も指摘されています。
アメリカや中国では社会問題にも……
ヘリコプターペアレントという表現の発祥地であるアメリカでは、子どもへの過干渉や過保護が社会問題にもなっています。
可愛い子どもを想って愛情を注いでいるつもりでも、行き過ぎた行動をとってしまうと子どもの成長を妨げてしまい、逆効果です。
また、教育意識の高い中国でも、親の過干渉や過保護が子どもの自己否定感や問題行動につながるとして問題視されています。
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ヘリコプターペアレントにならないようにするには?
ヘリコプターペアレントにならないように気を付けたいと思っている保護者は多いでしょう。
ここでは、ヘリコプターペアレントにならないように心がけるべきことをご紹介します。
寄り添いつつ先回りはしない
子育てをするなかで、子どもの話を聞いたり気持ちを理解してあげたりするなど、寄り添うことは重要です。
ただし、必要以上に口を出したり先回りして行動を制限したりすることは避けましょう。
頼まれたら手を貸してあげるなど、適度な距離感を保つように心がけることが大切です。
自分で判断できる年齢になると、良かれと思って親が先回りしておこなうことも、子どもにとっては成長を阻害する障害となってしまうこともあります。
適度に放任し、本人に決断させる
子どもの力を伸ばすには、手助けを最小限に押さえて適度に放任することを心がけるのがおすすめです。
吸収力の高い子どもは、失敗や苦い経験から学ぶことも多々あります。
ときには失敗の経験も積ませることで、子どもは自分の頭で考えながら成長します。
また、本人の考えや意志に任せて決断する機会を作るのもおすすめです。
責任感や自立心が高まり、試行錯誤を繰り返しながら自分で積極的に計画して行動できるようになるでしょう。
普通の関わりとの境目を見極める
子どもが独り立ちするまでは、犯罪や事故などに巻き込まれないように注意して見守ってあげることは大切です。
ただし、年齢や子どもの発達段階に合わせて、子どもとの付き合い方を見極める必要があります。
社会的な判断力が十分でない小学生頃までは、親が周囲のリスクから子どもを守るために関わることが普通です。
中学生になると少しずつ自分で判断できるようになるシーンが増えてくるでしょう。
そして、高校生になっても親が行動を干渉したり制限したりするのは過剰ととらえられます。
子育ても子どもの成長や発達に合わせたバランスを模索していくのが重要です。
まとめ:過保護や過干渉になりすぎないように
周囲の親を見て「あの人はヘリコプターペアレントかも?」と思ったり、自分の行動を振り返ってみて「自分はヘリコプターペアレントになっているかも?」と悩むこともあるかもしれません。
子どもを大切に思う気持ちが過剰になり、過保護や過干渉になってしまうことは多くの親に起こりうることです。
不安に思ったら、まずは冷静に立ち止まって子どもとの距離感を見つめ直してみるのも良いでしょう。
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