子どもが生まれてから1歳までの成長の変化は特に大きく、一喜一憂しているご家庭も多いでしょう。
つかまり立ちや伝い歩きが始まると、一人で歩き出すかわいらしい姿を期待してしまいますよね。
ところが、一向に歩く気配がない、一体いつになったら歩くのかと、周囲と比べて焦ってしまうパパやママもいるかもしれません。
そこでこの記事では、子どもが歩き始める時期を紹介します。
また、歩くのが遅いときの対処法も解説するので、ぜひ参考にしてください。
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子どもが歩き始める目安はいつ?
子どもが歩き始める時期は、月齢12ヵ月の1歳のお誕生日を迎える頃がだいたいの目安です。
とはいっても、9ヵ月から歩き出す子もいれば、月齢18ヵ月の1歳半頃に歩き出す子もいます。
こればかりは個人差が大きく、早ければ良いわけでもありません。
歩き出すには骨格や姿勢反射などの歩くための準備が必要です。
その一つが「パラシュート反射」と呼ばれるものです。
パラシュート反射とは、転びそうになったときに反射的に手で体を支えようとする能力です。
両脇で体を支えて立たせたときに、体を前に倒そうとするととっさに両手が前に出そうとする動きが見られるようになったら、そろそろ歩き始めるサインです。
歩き始めるまでのステップ
モロー反射(ビクッとして両手を挙げ抱きつくような動き)のような生まれつき備わっている原始反射と異なり、パラシュート反射は、脳や体の発達過程で自然に備わる機能です。
体に比べて頭が大きい乳幼児は、ただでさえアンバランスで転びやすいもの。
パラシュート反射が身に付いていないと、転んだときに頭を打ってとても危険です。
歩き始めるまでは、このようにステップを一つずつクリアしながら、歩くための筋力や機能を鍛えています。
時期や期間には個人差があるので、温かく見守ってあげてください。
ここでは、歩き始めるまでのステップを見てみましょう。
ずりばい・ハイハイ
子どもが自分で移動する手段として、ずりばいやハイハイを覚えるのは独立心が芽生え始めた頃といわれています。
一般的には月齢7~8ヵ月頃が多いようです。
ハイハイのスタイルは個性が出がちで、器用に独特な動きで進む子もいます。
最初はずりばいから、腕の力が強くなるとハイハイに移行するケースが多いようです。
ハイハイの期間が短い子や、なかにはハイハイをしない子もいます。
つかまり立ち
ハイハイで自由に動けるようになると、家具などにつかまってつかまり立ちを始めます。
だいたい10ヵ月頃が目安でしょうか。
ちょうど良い高さのテーブルなどにつかまって、しばらく立っていられるようになります。
手で体を支えたり、膝を曲げ伸ばししたり、片手を離してみたり、足の裏でバランスを取ったりする様子が見られます。
子どもが転んで頭や体をぶつけないよう、家具の配置や家具のコーナーにクッション材をつけるなどして、安全対策をしましょう。
伝い歩き
つかまり立ちができたら、間もなく伝い歩きを始めるでしょう。
テーブルに沿って進んだり、テーブルから他の家具に手を伸ばして移動したり、少しの間なら、手を離して立っていられるようになったり。
この次の段階が一歩目の踏み出しです。
バランスを崩しそうになり、とっさに片足が前に出ることもあります。
足を交互に前に出して歩くコツがつかめたら、一人歩きももうすぐです。
階段やキッチンの手前にベビーゲートを設置するなどして、危険な場所へ近づけないよう対策しましょう。
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歩き始めが遅くても大丈夫?
なかなか歩こうとしないと不安に感じるパパママは多いかもしれません。
特に、それまでの発達過程が順調だとなおさら心配になるでしょう。
今までも言われてきたかもしれませんが、成長には個人差があり、早い子も遅い子もいます。
寝返りもハイハイも子どものやる気がないだけ、と言われるケースも多いようです。
歩き始めも2歳頃にやっとという子どももいます。
慎重な性格だったり、ハイハイが好きだったり、体の準備ができていなかったり、歩かないのにはさまざまな理由が考えられます。
乳幼児健診で問題がなければ、無理に歩かせる必要もないでしょう。
他にも気になることがあるなど心配な場合は、小児科医や保健師に相談してみることをおすすめします。
歩く練習はしたほうがいい?
歩く練習をさせなくても、子どもは自然に自分のペースで歩くようになります。
特に、まだつかまり立ちもできない子を無理に立たせようとするのは、やわらかい骨の成長や姿勢に悪い影響が出る可能性があるため避けてください。
祖父母や兄姉にもよく説明して無理な姿勢を取らせないように説明しましょう。
歩く練習にと手押し車や歩行器を用意する家庭もあるかもしれませんが、前述のとおり体に負担をかけないためにも、早く歩かせようとする必要はありません。
手押し車は不安定な一人歩きをサポートするために使うなどに留めると良いでしょう。
歩き始める子どものために親ができること
歩くか歩かないかは子どもの自主性に任せて、そのときを楽しみに待ってみませんか。
この先、いつ歩けるようになってもいいように、親は次で紹介する程度の少しの準備をするだけで十分です。
家のなかの安全対策をする
子どもは立ち上がったり転んだりを繰り返しながら、徐々に歩くコツを覚えていきます。
歩き始めてもしばらくは転ぶことも多いもの。
転んだりぶつかったりしてもケガをしないように、できる安全対策はしておきましょう。
テーブルや家具などの硬いものにクッションを付けたり角にコーナーガードを付けたりして、ぶつかったときの衝撃をやわらげます。
また、タンスや棚の上に重たいものや硬いものを置くと、ぶつかって頭に落ちる危険性があるため、場所を移動しましょう。
フローリングなら、厚みがありクッション性のあるジョイントマットもおすすめです。
やわらかい素材で好きな形に組み合わせられるので子どもがいる家庭に人気があります。
歩きやすい服や靴を選ぶ
大人にとって運動に適した服装があるように、子どもにも歩きやすい服や靴があります。
大きすぎてブカブカでも、小さく窮屈でも歩くのに支障があります。
体に合ったサイズの動きやすいものを選んでください。
靴下だと滑りやすく足裏のグリップがきかないときがあるので、室内では裸足がおすすめです。
また、子どものファーストシューズはかわいらしさよりも、機能性で選んでください。
早めに準備したものは、いざ歩き出す頃には小さく窮屈になっている可能性もあります。
今の足型に合うサイズをシューフィッターさんに確認してもらうのがおすすめです。
靴底も硬すぎずやわらかすぎず、しっかりと足を守って歩きをサポートしてくれるものを選びましょう。
歩きやすい環境を作る
部屋に家具や床置きのモノが多く自由に歩けるスペースが狭いと、それらを避けながら歩いてみようとは思わないでしょう。
モノにつまずく危険もあります。
安心して歩けるスペースを空け、伝い歩きやつかまるモノからモノへの移動がスムーズになるよう環境を整えてあげると良いでしょう。
好きなおもちゃや興味を引きそうなものを少し離れたところに置くなど、移動する動機づけをしてみるのもおすすめです。
子どものペースを大切にして見守る
同じような月齢の子どもが次々に歩き始めると、我が子も、と焦る気持ちになりますよね。
健診などで問題を指摘されていなければ心配する必要はありません。
のんびりがその子のペースであり、今は歩く必要性を感じないのでしょう。
子どもの成長過程は個人差が大きいことを理解し、子どもの個性を大切にしてあげてください。
無理に歩かせようとしたり、他の子と比べたりする必要はありません。
パパママは自分のできることをして見守ってあげましょう。
まとめ
子どもがいざ歩き出すと、歩き始めの時期なんてほとんど話題になりません。
小児科医や保健師さんに相談すると、「この子の気が向かないだけ」と一笑に付されることもあります。
定期的な乳幼児健診で何も言われていなければ、心配はいりません。
歩き始めが遅いからといって、今後の成長過程のすべてが遅いわけでもないので、気長に見守ってあげてくださいね。
1歳半でまったく歩く兆候がなく不安なパパママは、小児科医や保健師さんへ相談をおすすめします。
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