生後6ヵ月頃より始まる離乳食期。巷にあふれる離乳食関連の本や情報に、いよいよか~とお感じの方も多いのではないでしょうか。
こちらの記事では、2児を育てるママライターが、自身の経験からゆでる、つぶす、裏ごしする工程が大変な離乳食準備を簡単に進める方法と、使ってよかった商品やベビーフードをご紹介します。
離乳食とは
生まれてすぐの授乳や粉ミルクでの奮闘生活、やっと慣れてきた日常のお世話に予防接種……そんなママを襲う新たな課題、そう、「離乳食」!
なぜこの時期に始まるのか、また離乳食を与える目的をお伝えします。
離乳食の目的は?
離乳食を始める目的は、食べるのに慣れること、食事が楽しいものだという体験を積むことであると、厚生労働省の離乳スタートガイドには記されています。
おっぱいから離していこうということではなく、まだまだ主となる栄養源は母乳や粉ミルクです。
はじめからしっかりした量をあげないと!なんて思わなくても大丈夫。
「親子で食卓につく楽しみができた」くらいの、わくわくした気持ちで始めていただけたらと思います。
離乳食を始める時期は?
生後5~6ヵ月頃から始めることを推奨している小児科や参考書が多いのは、赤ちゃんの腸内環境が整ってき始める頃だといわれているためです。
ただし、成長のスピードはそれぞれで、育児書どおりにいかないことも多々ありますよね。
離乳食を始める目安としては、こんなスタートサインが見られたら……と離乳スタートガイドにあります。
- 首の座りがしっかりしている
- 5秒くらい座れる
- 大人の食べているものに興味を示す
- スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる
ちなみに筆者が第一子の離乳食を与え始めたときには、早すぎる離乳食はアレルギーの誘因になると聞いたこともありましたが、現在は離乳食の開始を遅らせたからといってアレルギー予防の効果はないと、上記厚生労働省のサイトにも明記されています。
離乳食準備って大変?
いざ始めてみても、最初のうちはスプーン一杯からのスタートだったり、赤ちゃんもなかなか口をあけてくれなかったりと一食に必要となる量は初めのうちは少ないもの。
毎日ではなく、作り置きして冷凍保存などもおこないながら、負担なく始めていただけたらと思います。
ちなみに筆者も第一子の頃はゆでる、つぶす、裏ごしする……と手間暇かけて用意していた離乳食ですが、初期、中期、後期と、次第に変化していく離乳食の形状を考えると、いずれの期間も短いので、第二子の頃には上手にベビーフードを活用することで乗り切りました。
これだけは気を付けよう
アレルギー反応が出たときにすぐ受診できるよう、初めて与える食材は平日の日中にする、という点を心がけておくと安心です。
また、離乳食を始めたからといって、毎日必ず続けたり、量を増やしていく必要はありません。
親子で食事の時間が苦痛になる、なんてことのないように、まずは無理なく、楽しく進めていきましょう。
時短の叶う離乳食準備
いざ始まる離乳食作り。
でも、赤ちゃんのお世話をしながらどこまでできるだろう?
お料理が苦手なんだけど大丈夫かな?
そんな不安に駆られている方へ、すぐにできる調理法をお伝えします。
10倍がゆはキッチンのあれでつくる!
あらためて見返してみると、筆者持参の離乳食作りの本には、10倍がゆは小鍋でことこと40分……なんて書いてありましたが、そんなの大変!
赤ちゃんのお世話をしながら、キッチンに40分は張り付いていられません。
パパとママのご飯と一緒に、炊飯ジャーで作れますよ。
湯呑に小スプーン1杯のお米と、その10倍ほどの多めの水を入れ、時間があれば30分ほどそのままつけておきます。
その後、大人用のお米を準備した炊飯器の真ん中に置いて、スイッチオン。
あとは炊きあがりを待つだけで、通常のご飯とともに、赤ちゃん用の水分をたっぷり含んだ粥が完成します。
湯呑がなければ深めの耐熱容器、もしくは100円ショップダイソーにおかゆカップなるものも販売されています。
※筆者撮影
離乳食始めはヨーグルト状が推奨されており、粒が残っているとそれを嫌う赤ちゃんも多いです。
最初のみにはなりますが、ミキサーにかけたり、裏ごし器ですりつぶすと良いかと思います。
また、最初は小さじ1口から始めるため、どうしても作る量のほうが上回ります。
そんなときには製氷器で冷凍保存が可能です。
離乳食用冷凍トレーやフタつきの製氷器で小分けにして冷凍し、その日食べる分だけ解凍して使います。
冷凍していてもあまり保存はせず、筆者の場合は5日ほどで使い切るようにしていました。
あると便利な調理家電、器具
ゆでる、つぶす、裏ごしする……この工程が何より大変な離乳食の準備。
でも、いろいろ買い足す必要はありません。
各メーカーから出ている調理セットは、一つあるととても重宝します。
調理セットは電子レンジ対応の一体型になっているものが多く、
- こし網
- すり鉢
- おろし器
がセットになっています。
また、深型のお椀状になっているものだと、やわらかく煮た食材や生果物はそのままスプーンで形状をほぐしながらあげることができて便利でした。
その他に、第一子のときにはミキサーも買い足して野菜を汁状と固形とに分けて保存したりもしました。
ただ、第二子のときには一度も使うことのなかったミキサー……
おかず作りも、大人のお味噌汁を作るついでの取り分けでいいな、と肩の力を抜いて離乳食作りをするようになったことと、次項でご紹介する市販品をうまく活用したことが理由かと思います。
何度も言いますが、離乳食の各期は本当に短いもの。
無理をしなくても大丈夫です。

離乳食期を支える市販商品
少しずつ増やしていきたい野菜や魚などの食材も、ペースト状に作るにはかなり手間暇かかります。
作って初めて、こんなに繊維質だったのか!と気が付く食材もたくさん。
でも、頑張って作っても、始めは食べてくれないことも多いものです。
短いペースト期、こちらの商品に筆者は助けられました。
コープ生協
コープ生協には、離乳期を助ける商品が数多く販売されています。
週一回の宅配ですが、赤ちゃんを連れてのお買い物が不安な方にはとってもおすすめ。
子育て世帯への宅配は一回50円です。
近隣のおうち3世帯でグループ宅配を申し込むと、毎週無料で配達してくれます。
(※2022年12月時点の情報です)
すくすくスマイルという子どもの商品に特化したカタログは、見ているだけでためになる情報が盛りだくさん。
筆者はそのなかでも、バランスキューブと裏ごしコーンをよく注文していました。
バランスキューブは4色あり、それぞれに裏ごしされたペースト状の野菜がキューブ型になって冷凍されています。
お粥にかけるだけで主食も野菜も取れるので、おかずの準備に一苦労する方はぜひ一度試してほしい商品です。
また、コープの冷凍うどんも、くたくたに煮なくてもつぶしやすいと利用した友人が言っていました。
公式サイト:子育てサポート|エフコープ生活協同組合
和光堂
裏ごしが大変なお魚や繊維質な野菜(特にほうれん草)は、和光堂のフリーズドライがおすすめです。
小さなキューブなので、使う分だけお湯で戻すだけで済むので無駄が出にくいのもポイントが高いです。
鉄分豊富だけれど調理の工程が多いレバーも、和光堂なら粉末なので少量のお湯で用意できます。
和光堂といえばスーパーやドラッグストアでも買える子育てママ界の定番商品。
使い捨てスプーンが付くランチセットは、お出かけのときの強い味方で、ママの外食ランチでもよく目にします。
くたくたに煮込んであるので食材のうまみを感じやすく、これならよく食べるという声もよく耳にします。
公式サイト:ベビーフードの選び方|和光堂
キューピー
キューピーの瓶入りベビーフードも、さまざまな店舗で気軽に手に入る安定の商品です。
ももと白ぶどうや、トマトとりんごなど、果物系が豊富なのも特徴です。
メーカーは、一回で食べきらない際には、瓶へ直接スプーンを差し込んで子どもへあげることは衛生の観点から避けることが望ましいとし、食べる量だけを先に別皿へ移しての提供を推奨しています。
一食には多い時期には、冷蔵保存で1日、小分けして冷凍保存で2週間での食べきりが目安とされています。
瓶詰め商品以外にも、パウチやカップ入りもあります。
公式サイト:ベビーフード・幼児食|キューピー
レストランで注文できる離乳食
お出かけ先で離乳食をあげる機会もあるかと思います。
カフェやレストランに行った際、筆者が子どもへベビーフードをあげてもいいか店員さんに確認をして、断られたことは2人の子育てをしているこの9年間のなかで一度もありませんでした。
ただ、気が引ける……という方や、バッグに準備してくるのを忘れてしまった!そんなときには、メニューにベビーフードが載っているレストランもあります。
IKEA
スウェーデン発祥の北欧家具メーカー、IKEAにはレストランが併設されていますが、赤ちゃんを連れたIKEA Familyメンバーは、食事をする方に限り、離乳食(ベビーフード)が無料でもらえます。
広い飲食スペースに赤ちゃん用の椅子や紙エプロンも用意されているので、子連れでも利用しやすい点もポイントです。
公式サイト:IKEA|お子さまと一緒に快適なお買い物を
※2022年12月時点の情報です。詳しくは各店にお問い合わせください。
COCOS
ファミリーレストランチェーンのCOCOSでは、メニュー表に離乳食が掲載されており、大人の食事とともに注文できます。
生後7ヵ月頃からの離乳食を扱っていて、温めて提供してくれます。
公式サイト:おこさまメニュー|COCOS
※2022年12月時点の情報です。
おわりに
限られた時間のなかでの離乳食準備は大変なこともありますが、同じテーブルについて、親子で目を合わせながらひとさじずつ赤ちゃんの口に食事を運ぶ瞬間は、何ともいえない温かな時間が流れます。
成長も手に取るようにわかる離乳食。
ぜひ楽しみながら進めていただきたいと思います。
ママライタープロフィール

小学3年生と年長の2人の男の子を子育て中。(※原稿執筆時)
普段は幼児教室やイベントも運営しているママライター。
いつもパワフル2男子を短時間でいかに満足させるか模索中。
近場で低価格で行ける屋外でのお出かけスポットを探しています。
