パーティー料理などでローストビーフを食べたあと、食べきれずに残ってしまった場合、どれくらい日持ちするのか、気になるところです。
ローストビーフを手作りした場合と市販品を購入した場合では、日持ちに違いはあるのでしょうか。
ローストビーフの基本的な知識から、冷蔵と冷凍など長持ちさせるのに適した保存法も紹介するので参考にしてくださいね。
ローストビーフとは?特徴や注意点を解説
まず、ローストビーフとはどのような料理なのでしょうか。
料理の特徴や注意点を紹介します。
ローストビーフとは?料理の特徴を解説
ローストビーフ(Roast beef)とは、伝統的なイギリス料理の一つです。
牛肉を塊のまま表面をフライパンなどで焼き、そのあとオーブンでじっくりと低温調理によって火入れをしたものを薄くスライスします。
調理工程としては比較的簡単な部類になりますが、高級感や特別感があり、パーティーのメインになるなど人気の高い料理です。
ローストビーフを作る工程で出た肉汁を使って作られるグレイービーソースをかけて食べるのが一般的で、付け合わせにはマッシュポテトやにんじんのグラッセなどが添えられます。
また、薬味として供されるのは西洋わさびのホースラディッシュやクレソンなどが定番です。
ローストビーフの注意点
ローストビーフは牛肉を塊のまま調理しているので、塊肉の大きさや人数によっては一度に食べきれないことがあるでしょう。
低温調理でじっくりと火を通していることもあり、肉は締まりすぎず、やわらかく仕上がっています。
しかし、保存方法を間違えると食中毒の原因になることがあるため、注意が必要です。
ローストビーフの日持ちはどれくらい?
それでは、ローストビーフはどれくらい日持ちすると考えておけば良いのでしょうか。
手作りの場合と市販の場合に分けて紹介します。
手作りのローストビーフの場合
手作りのローストビーフは市販品と比べて日持ちしにくいです。
手作りのローストビーフの場合、日持ちは冷蔵庫に入れて4~5日ほどと考えましょう。
場合によっては1週間ほど大丈夫なこともありますが、可能であれば2~3日のうちには消費したほうが良さそうです。
市販のローストビーフの場合
市販のローストビーフは真空パックされているものもあります。
真空パックになったものを購入する場合は、パッケージに書かれている消費期限を確認しましょう。
真空パックのローストビーフは製造日から3週間ほどが賞味期限になっていることが多いようです。
なお、3週間というのは未開封の場合に限ります。
開封済みの場合は空気に触れて傷みやすくなっているので、2~3日以内に食べきりましょう。
また、市販品でもデパ地下のお惣菜のように真空パックされていないものは、自宅で手作りした場合と同様の保存期間になります。
常温で保存はどのくらい可能?
ローストビーフを常温保存することは望ましくありません。
ローストビーフを常温に置いておくと、雑菌が繁殖して傷みやすくなるだけでなく、味も落ちてしまいます。
なかでも夏場は気温や湿度が高いため、常温に置いておくと腐る可能性があり、注意が必要です。
購入したローストビーフを自宅に持ち帰る場合や、自宅で作ったローストビーフを運搬する場合は、保冷剤を付けましょう。
なるべく常温に置いておく時間を短くすることが大切です。
ローストビーフを日持ちさせる保存方法
ローストビーフを日持ちさせるにはどのように保存すれば良いのでしょうか。
冷蔵保存と冷凍保存に分けて、それぞれのポイントと注意点を紹介します。
冷蔵保存のポイントと注意点
ローストビーフを保存するときは、ラップやアルミホイルで包みましょう。
冷蔵室なら3~4日間、保存ができます。
冷蔵庫のチルド室で保存すれば、肉の劣化を防ぎやすくなり、冷蔵室で保存するよりも長く、1週間程度は保存が可能です。
普通の冷蔵室の温度は2~5度であるのに対し、チルド室は生鮮食品が凍りはじめる0度に保たれています。
また、チルド室には扉も付いているので、冷蔵庫の扉を開けたときに外気の影響を受けにくいのもポイントです。
冷蔵庫内のにおいも移りにくく、ローストビーフのおいしさを保ちやすいメリットもあります。
冷凍保存のポイントと注意点
塊肉が大きく、食べきるのに時間がかかりそうなときは、冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存すれば1ヵ月程度は日持ちします。
ローストビーフは1度で食べきれる大きさにカットしましょう。
ローストビーフをラップでぴっちりと包んだら、冷凍用のジッパー付き保存袋に入れてしっかりと中の空気を抜きます。
金属製のバットの上に乗せて急速冷凍しましょう。
解凍するときは、食べるタイミングの約半日前に冷蔵室に移し、ゆっくり解凍します。
解凍するときに熱を加えてしまうと、肉に火が通ってしまって味が変化してしまうためです。
長持ちさせるためのコツ&テクニック
長持ちさせるためには、ローストビーフをできるだけ空気に触れさせないようにすることがポイントです。
ローストビーフはカットした面から劣化してくるので、1回で食べきるのは難しそうな場合は、できる限りスライスしすぎないようにしましょう。
冷蔵の場合でも冷凍の場合でも、表面に水分がついた状態だとローストビーフが水っぽくなると同時に、雑菌の繁殖を招く可能性があります。
表面についた水分を、ペーパータオルなどでしっかりと拭き取りましょう。
スライスしたローストビーフは空気に触れないよう、ラップやホイルなどで1枚ずつ包みます。
塊肉の場合は、1回で食べきれる量にカットして、ラップやホイルで包みましょう。
ラップやホイルは肉に密着させ、隙間を作らないようにします。
ジッパー付き保存袋や空気を抜いて真空にできるプラスチック容器などに入れたあと、空気を抜いて密閉するのもポイントです。
まとめ:最後までおいしく食べよう
ローストビーフはパーティーのメイン料理としてだけでなく、アレンジメニューとして応用もできます。
大きな塊肉のローストビーフなど、一度で食べきれずに冷蔵や冷凍保存した際は、サラダやマリネ、ユッケなどにリメイクしてもおいしいものです。
傷まないように保存方法に気を付けて、最後までおいしく味わってくださいね。