小学校プログラミング教育スタート!いつから?どんなことを学ぶ?必要な準備は?

プログラミングをする小学生

新学習指導要領で必修となった「プログラミング」。

すでに小学校でスタートしていますが、知識がない人も多い分野だけに、親として「ちゃんとサポートできるのか?」など不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

少しでも安心してお子さんのサポートができるよう、プログラミング教育の内容や準備することなど「まずはこれを押さえておけば大丈夫!」というポイントを紹介します。

小学校のプログラミングは何をするの?

小学校プログラミング

プログラミングと聞くと「プログラミング言語」を連想する人は少なくないでしょうが、小学校のプログラミング教育はスマホアプリの作り方を教えるわけではありません。

教科に新たに「プログラミング」という科目を増やしてHTMLやJavaなどのプログラミング言語を教えるわけではなく、主に既存の教科中に組み込んで授業を行います。

たとえば算数の時間に「プログラミングで正三角形を描く」という授業を行い、単に「正三角形を描ける」だけでなく「性質を理解した上で正三角形を描ける」状態を目指すものです。

また、身近な生活に溢れるプログラムの存在に気づかせたり、メリットやデメリットについて考えさせたりしながら、コンピュータやプログラミングへの興味関心を高めます。

小学校何年生から始まる?

『小学校プログラミング教育の手引(第三版)』によると、プログラミング教育の対象は全学年となっており、何年生から始めるとは決まっていません。

ただ、同手引では高学年を対象とした授業例が挙げられていることなどを考慮すると、4~6年生を対象にプログラミング教育を始める学校が多くなりそうです。

今では、幼稚園や保育園でもプログラミング教育を取り入れているところが増えてきています。

学校の準備状況などにもよりますが、プログラミング教育に力を入れている地域では低学年からはじめる学校もあるかもしれないので、実際に通う学校の方針を確認するとよいでしょう。

参考:文部科学省−「小学校プログラミング教育の手引(第三版)」

 

扱う言語や教材、ソフトは?

小学校のプログラミング教育では、特定のプログラミング言語を学ぶという決まりはありません。

学校によっては特定のプログラミング言語に触れる機会があるかもしれませんが、予習的に覚えておく必要はないと考えて大丈夫です。

教材やソフトについても同様で、明確には決まっていません。

文部科学省の「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」で紹介されている事例などを参考に、各小学校が判断し、配布タブレットなどを使って進めています。

まだタブレットが配布されていない学校では、別途プログラミングキットなどを使って進められています。

参考:文部科学省−「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」

学ぶ内容と対象の学年は?

プログラミング教育の一例として挙げられているのは、次のような内容です。

・小学5年生を対象とした算数の授業

「辺の長さがすべて等しい」「角の大きさがすべて等しい」などの特徴を利用し、プログラミングで正多角形を描く。

・小学6年生を対象とした理科の授業

身近な電気を使った道具に興味を向かせ、用途に応じて適切に電気を制御していることをプログラミングの考え方を基に学ぶ。

・小学3~6年生を対象とした音楽の授業

プログラミングで音のまとまりを作ったり組み合わせたりしながら自分なりに表現し、お互いの違いやよさを認め合う。

小学校のプログラミング教育の目的とねらいは?

小学校プログラミング

身の回りのさまざまなものがコンピュータで制御されるようになった現在、それらを適切かつ効果的に扱えるかどうかは日常生活に大きな影響を与えます。

たとえば「パソコンが使える」という言葉の意味は「書類を書ける」程度なのか、それとも「自由にプログラムを作って面倒な作業を簡略化できる」程度なのかは大きな違いです。

実際にプログラムを作れるかどうかはさておき、少なくとも「パソコンでやりたいことができる」程度の知識と技術を身につけることは、これからの社会を生きる上で必要不可欠な能力になりました。

小学校プログラミング教育では、上記のような知識や技術を育成し、コンピュータをより身近なものにすると共に、プログラミングの体系的な考え方(プログラミング的思考)を身につけることで効果的に目的を達成する能力を育てることを目的としています。

成績表ではどう評価される?

『小学校プログラミング教育の手引(第三版)』では、プログラミング自体の成績評価はしない仕組みが表記されています。

たとえば算数の授業でプログラミングを使って正多角形を描いた場合、あくまでも「正多角形の描き方を理解しているか」といった本来の評価基準でのみ評価され、プログラミング技能は重要視されません。

仮に卓越したプログラミングスキルで正多角形を描いた場合も同様に、評価はあくまでも算数の知識や理解度で行われます。

中学校ではどうなる?

小学校プログラミング教育では、プログラミング的思考(論理的思考)を身につけるために必要な「問題解決には必要な手順がある」といことに気づくことが大きな目的です。

小学校で体系的な考え方の基礎を養った後、中学校では社会とコンピューターの繋がり、役割や影響などをより深く学習し、簡単なプログラムを作れる程度のプログラミングスキルを身につけることを目指します。

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家庭で何か準備しておいた方がいいの?

小学校プログラミング

お子さんのプログラミング教育を控え「何か準備しなくちゃ!」と不安になる気持ちもあるでしょうが、とくに準備しなければならないことはありません。これまでに紹介したとおり、小学校でのプログラミング教育はあくまでも将来的な学習の準備期間のようなもの。プログラミング的思考を養う土台を作る期間です。

ただし、興味のある方は、無料で使えるプログラミングアプリもあるので、お子さんと一緒に楽しんでみるとよいでしょう。ビジュアルプログラミング言語と呼ばれる、視覚的に操作しやすく、低年齢から取り組めるものを3つ紹介します。

【Viscuit(ビスケット)】

4歳~対象、感覚的な操作でビジュアルプログラミング言語が学べるのが特徴です。

【Scratch(スクラッチ)】

8〜16歳対象、命令ブロックを正しい順序で組み合わせなければ思い通りの結果につながらないのが難しくも面白いところです。

5~7歳対象のScratch Jr.もあります。

【Springin’(スプリンギン)】

5歳~対象、自分で描いた絵を動かしたり録音した音で音楽を奏でたり自由度の高さが魅力です。

プログラミングスクールに通うなら

小・中学校でのプログラミング必修化もあってか、プログラミングは人気の習い事のひとつ。

続々とプログラミングスクールがオープンしていて、地域によってはさまざまな選択肢があることも珍しくありません。

子供向けプログラミングスクールを選ぶときは、対象年齢やお子さんの興味に沿っているかどうかなどを考えるとよいでしょう。

オンラインスクールや通信教育などもあります。

小学校何年生から始める?

お子さんのプログラミング教育を始めるにあたり、明確に何歳から、何年生からということはありません。

プログラミングスクールのコース設定をみても、園児から中高生まで幅広く設定されていて、さまざまな年代から始める子がいます。

お子さんが興味を持ってからでも遅くはないでしょうが、ひとつの考え方が小学校でローマ字の学習をする小学3年生からです。

ローマ字タイピングが可能になり、キーボード入力が扱いやすくなります。

小学3年生向けのコースはより選択肢が多く、学ぶ環境が充実しています。

メリットデメリット

プログラミングスクールのメリットは、より多くプログラミングに触れることで論理的な考え方が身につきやすかったり、想像力や表現力が養われたりすることです。

また、必然的にタイピングも向上するでしょう。

一方で、月謝や送迎などで金銭的、時間的な負担が増えてしまうデメリットもあります。

プログラミングを習うとなればパソコンやインターネット環境も必須なため、初期投資がかかる点にも注意してください。

まとめ:焦りすぎずに楽しんで

自分たちがまったくわからない分野だからといって、あまり神経質になる必要はありません。

足し算や九九ができるようになるのと同じで、多少苦戦することはあっても自然にプログラミング的思考が身につくようカリキュラムが考えられています。

そもそも、それほど難しいことをするわけでもありません。

お子さんが少しでもプログラミングに興味を持てるよう褒めたり、話を聞いたり、ときには一緒にプログラムで頭を悩ませたりしながら寄り添ってあげられると良いですね。

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