賃貸物件で猫を飼う際は、契約書に定められているルールに則り生活しなければなりません。
賃貸物件はあくまで「借りる」ものなので、壁などに傷をつけないための対策も必要です。
そこでこのコラムでは、これから猫と一緒に暮らそうという方のために、ペット可賃貸物件を選ぶポイントや見つけるコツ、やるべき対策を解説します。
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目次
猫を飼える賃貸物件が少ない理由
賃貸物件では、ペットを飼えないのが一般的です。
しかし、一部の物件ではペットを飼うことが可能です。
ただし、ペットを飼える物件数はかなり少ないことから、なかなかみつからない方もいるでしょう。
物件数が少ない理由は、物件の所有者である大家さんにとって、ペットを飼うことで傷やニオイがつくなど、大切な賃貸物件にダメージが残ってしまうリスクがあるためです。
特に猫を飼育する場合、爪とぎによって壁紙や障子などが傷つく可能性があるでしょう。
発情期に鳴き声が大きくなったり、室内で走り回ったりと、騒音トラブルに発展することもあります。
これらのリスクが懸念されることから、犬に比べて猫の飼育を認めてもらえないケースが多いです。
最近では、相場よりやや高い家賃や割高な敷金を条件に、猫を飼える賃貸物件が増えている傾向にあります。
ただし、ペット可物件でも、多頭飼いは不可、小動物に限り可など条件がある場合があるので注意が必要です。
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猫を飼える賃貸物件に入居する前の確認事項
ここでは、猫を飼える賃貸物件に入居する前に確認すべきことをご紹介します。
キッチン
猫を飼育するのであれば、キッチンにフェンスなどを設置できるかどうかをチェックしましょう。
猫がキッチンに入れる状態だと、消化できない食べ物を食べてしまう可能性があります。
猫の侵入対策には、開閉式フェンスなどを設置するのが有効です。
壁の位置などを確認し、侵入対策ができるかどうかを確かめましょう。
また、万が一猫がコンロに近づいても火がつかないように、点火ロック機能が付いているかを確かめることも重要です。
玄関
物件を探す際は、玄関周りにも注目しましょう。
普段は家のなかで過ごしている猫も、油断した隙に玄関から飛び出してしまうことがあります。
猫の脱走対策には、キッチンと同様にフェンスを設置するのが効果的です。
または、リビングにドアがある物件であれば、猫の脱走を防ぎやすくなります。
猫を飼える物件を見つけた際は、玄関周りにフェンスを設置できるかどうか、リビングにドアがあるかどうかを確認するのがおすすめです。
壁や床の防音性
猫と一緒に暮らすのであれば、壁や床の防音性をチェックしましょう。
猫は鳴くことが少ないものの、子猫のときや空腹時は鳴く頻度が高くなる傾向があります。
または、キャットタワーや棚の上から飛び降りる際に音が響くこともあります。
猫の飼育が認められている物件でも、あまりに鳴き声や物音が大きい場合は騒音トラブルに発展しかねません。
物件を探す段階で防音性にも気を配り、必要であれば防音マットなどの対策を検討しましょう。
浴室
浴室にも、猫にとって危険なものがたくさんあります。
猫が誤飲しないように、シャンプーや石鹸を置ける棚があるかどうかを確認するのがおすすめです。
浴室に窓がある場合は、誤って猫が落下する可能性があります。
猫の落下対策として、浴室の窓がきちんと閉まるかどうかもチェックしましょう。
ドアノブ
猫を飼育するのであれば、ドアの形状にも注目すべきです。
引き戸は猫が開けられる可能性があるため、開き戸の物件を選ぶのが無難です。
特に、縦方向にドアノブが付いている場合は、猫が勝手にドアを開けてしまうリスクを抑えられます。
賃貸物件によって飼える猫の頭数が変わる
複数の猫と暮らしたい場合は、飼育できる頭数を前もって問い合わせるのが賢明です。
ペット可の物件では、飼育可能な頭数が制限されるケースが多く、賃貸物件によって頭数に違いがあります。
「ペット可」として募集をおこなっている物件であっても、場合によっては多頭飼いが認められないため注意しましょう。
>>賃貸でペットの多頭飼いは可能?注意点や交渉のコツを解説!
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猫と暮らすための賃貸物件の選び方
ペットのなかでも猫と暮らすためには、猫ならではの注意も必要です。
ここでは、猫と暮らすための賃貸物件の選び方とその理由を解説します。
新築の賃貸ではない物件を選ぶ
ペットを飼うなら、新築の賃貸物件は避けたほうが良いでしょう。
新築物件は何もかもが新しいため、猫を飼うとどうしてもついてしまう床や壁の傷が目立ち、退去する際の原状回復の料金が高くつく可能性があるからです。
その場合、入居の際に預ける敷金だけでは足りず、追加料金を請求されるケースもあります。
そのため、多少の傷が目立たないある程度の築年数がある物件がおすすめです。
天井高や運動スペースがある物件を選ぶ
猫は、上下の移動を好む習性があります。
そのため、床をかけ回るだけでなく、上下移動できるキャットタワーや、高い位置を伝って歩くキャットウォークのような運動スペースが作れる天井の高さがある物件を選ぶと良いでしょう。
できるだけ1階〜3階の物件を選ぶ
賃貸の集合住宅なら、できるだけ階数の低い1階から3階までの物件を選びましょう。
猫に限らずペットは、何かの拍子に窓から飛び出してしまう可能性があります。
高いところにいる習性がある猫でも、階数が高いと命に関わります。
そのため、階数に関わらず、入居後は不用意に窓を開けないよう注意が必要です。
ベランダの柵にネットを張るなどして、飛び出しや落下を防止しましょう。
床や壁が傷つきにくい素材の物件を選ぶ
猫を飼ったことがある方なら、思ったより床や壁に傷がつくことはご存知でしょう。
猫は遊んでいるつもりでも爪を立てることがあるため、土壁や畳、床材の塗料は傷んでしまいます。
そのため、賃貸物件の内見時に、床や壁に傷つきにくい素材が使われていないか、またメンテナンス方法の確認が大切です。
猫が窓から外を眺められる物件を選ぶ
猫は縄張り意識の強い動物で、周囲を広く見渡すことでリラックスしたり、ストレスや退屈を解消したりするといわれています。
そのため、賃貸物件でも猫がゆっくり周囲を見渡せる窓があるかは大切なポイントです。
猫と暮らす賃貸物件をスムーズに見つける工夫
ペット可の賃貸物件は、数が少ないだけに見つけるのも簡単ではありません。
ここでは、ペット可物件をよりスムーズに見つけるためのコツをご紹介します。
エリアや設備などにこだわらない
賃貸物件を探す際には、エリアや備えられている設備など、さまざまな希望を兼ね備えている物件を選びたいものです。
しかし、ペット可物件は数が少ないため、あまり希望条件が多いとなかなか見つからないかもしれません。
そのようなときは、条件にこだわらずに物件を探すのがコツです。
自分なりの優先度をつけておき、駅からの距離や築年数など優先度の低い条件から順に、一つずつ外して探してみましょう。
事前に不動産会社に相談する
ペット可物件を探す際には、早い段階から不動産会社に相談すると良いでしょう。
一般的に、ペット不可の物件より数が限られている傾向があるため、事前に希望条件を不動産の担当者に伝えることで見つけやすくなります。
また、賃貸物件を探すには、4月〜7月および10月〜12月の不動産業界の閑散期がおすすめです。
転勤や就職、入学が多い時期は不動産会社も大家さんも忙しく、物件を探すにも慌ただしくなりがちなためです。
ペット共生住宅も視野に入れる
ペット共生住宅とは、もともとペットと一緒に暮らすために設計された物件のことです。
ペットを飼っている方が快適に過ごせるよう、ペットのためのさまざまな設備があります。
また、同じようにペットを飼っている入居者がいる場合が多いため、鳴き声などさまざまな事情を理解してもらいやすいでしょう。
ペット可賃貸物件は、ペットを飼うことが「認められる」物件です。
原則として他の一般的な物件と設備は変わらず、ペットを飼っていない入居者も暮らしていることもあります。
ペット可賃貸物件に入居している入居者は、ペットに対して理解があることが多く、ペット共生住宅のほうが利用しやすいでしょう。
>>ペット共生型賃貸物件とは?入居するメリットとよくある設備
猫と暮らす賃貸物件の近くにあるとうれしい施設
猫を飼って暮らすために、住む場所の近くにあるとうれしい施設を2ヵ所ご紹介します。
ペットショップ
猫と暮らすために必要なフードや器具がすぐに手に入る環境は、猫にとっても快適に過ごせます。
ペットショップが近くにあれば、キャットフードや遊ぶためのグッズが急に必要になってもすぐに買いに行けるのでおすすめです。
また、猫を飼ううえでなじみのペットショップがあるのは心強いでしょう。
同じ猫好きのコミュニティや新しいグッズを紹介してもらえれば、楽しみも増えて猫との暮らしがより充実するはずです。
動物病院
猫を飼ううえで欠かせないのが動物病院です。
物件を選ぶときは、緊急時にも対応できるよう近くに二つ以上の動物病院があることを確認しましょう。
なかには相性が悪いこともありうるため、評判サイトなどで口コミも確認しておくと安心です。
猫と賃貸で暮らす前にやるべき対策
賃貸物件で猫と暮らすには、守るべきさまざまなルールがあります。
猫と暮らす前に、以下の4点はしっかりと対策しておきましょう。
爪とぎ・ひっかき傷への対策
爪とぎは猫の習性なので多少は仕方ないにせよ、ひっかき傷がつかないように対策をすべきです。
爪とぎする場所を設け、その場所だけで爪研ぎをするようにしつけましょう。
もし、ふすまや障子がある物件なら、あらかじめ外して傷つかないように保管し、床も防音や防臭効果のあるカーペットなどで保護すると良いでしょう。
トイレの対策
賃貸物件は清潔に利用することが求められます。
特に、床などに直接フンや尿をされると、ニオイや汚れがとれなくなるかもしれません。
入居後はすぐにトイレの場所を理解させて、できるだけ位置を変えないようにしましょう。
ニオイ対策
賃貸物件は、周囲の方への配慮が必要です。
特にニオイは、自分ではなかなか気付きにくいため、知らずに迷惑をかけてしまうこともあります。
例えば、バルコニーにトイレを置くと、フンや尿のニオイが周囲に漏れてしまい、トラブルのもとになるため注意が必要です。
騒音対策
部屋のなかで遊ぶときの音は、床に防音処理を施すことである程度解消できます。
何より大変なのは、発情期の大きな鳴き声でしょう。
これはしつけではなく、不妊手術や去勢手術で対策するしかありません。
不本意に感じるかもしれませんが、賃貸で暮らす以上周囲の方へ配慮は重要です。
猫を賃貸で飼う際の必須アイテム
猫を賃貸で飼う際は、さまざまなアイテムを用意しなければいけません。
ここでは、飼育に必要なアイテムをご紹介します。
猫用トイレとトイレ砂
猫はきれい好きであり、清潔かつ安心できる場所で排泄する習性があります。
いつでもきれいな場所で排泄ができるように、猫用トイレを準備しましょう。
猫用トイレには、排泄物を受けるためにトイレ砂をセットしてください。
猫用トイレとトイレ砂にはさまざまな種類があります。
猫の好みや手入れしやすさを考慮しながら、以下の表を参考にベストな種類を探してみましょう。
ドームタイプ | 屋根に覆われており、トイレ砂が飛び散りにくい |
---|---|
オープンタイプ | 屋根が付いておらず、上部が開いている |
ハーフカバータイプ | ドームタイプとオープンタイプの中間的な形状 |
システムタイプ | 上段にトイレ砂、下段にペット用シーツをセットできる |
紙素材 | 吸収力が高く、トイレに流せる |
---|---|
シリカゲル素材 | 消臭力が高い |
砂素材 | 自然界の砂に近く、猫に好まれやすい |
木素材 | 自然由来の素材で安全性と消臭力が高い |
おから素材 | 食品からできており、猫が誤飲しても害が少ない |
猫用食器
猫を飼う際は、猫がキャットフードを食べやすいように食器を準備する必要があります。
食事の姿勢は猫の体に大きく影響するため、以下のポイントに注意して、体に負担がかからないような食器を選びましょう。
- ヒゲが当たらない程度の大きさがある
- 深さが浅すぎず、深すぎない(目安は3〜5 センチメートル程度)
- 床からの高さが5〜10センチメートル程度
なお、食器の素材もいくつかの種類に分かれます。
割れにくさと扱いやすさを重視するならプラスチックを、汚れの落ちやすさなら陶磁器を、傷のつきにくさならステンレスを選ぶと良いでしょう。
キャットフードなどの猫用ごはん
キャットフードなどの猫用ごはんは、猫の成長段階に合わせて用意する必要があります。
また、健康維持や体調維持、特定の栄養を補給するためなど、目的によってもキャットフードの種類はさまざまです。
猫によってキャットフードの好みが分かれるため、好みや状態を考慮しながら成長段階に適したキャットフードを選びましょう。
キャットフードだけではなく、猫とのコミュニケーションツールとして猫用おやつを準備するのもおすすめです。
猫用キャリーバッグ
猫用キャリーバッグを使うタイミングは、動物病院に行く際や長距離移動する際です。
キャリーバッグの主な素材には、プラスチックや布が挙げられます。
プラスチック素材は、強度が高く猫の脱走防止にも役立ちます。
布素材は、柔軟に形を変えられるのが魅力で、収納しやすいのがメリットです。
また、リュックタイプやクレートタイプ、トート・ショルダータイプなど、キャリーバッグの形状もいくつか種類があります。
キャリーバッグを購入する際は、サイズや耐荷重、構造などに注目して選ぶのがおすすめです。
猫用爪とぎ
猫は爪をとぐ習性があり、爪のメンテナンスやストレス解消、マーキングなどの意味があります。
猫にとってはやめられない習慣のため、爪をとぐ場所として猫用爪とぎを用意しましょう。
猫用爪とぎの主な素材は、段ボール・麻・木です。
形状にもいくつかの種類に分かれており、平面型やポール・タワー型、コーナー型などがあります。
猫用爪とぎを選ぶ際は、設置場所や猫の好み、機能性などをチェックするのがおすすめです。
まとめ:猫と賃貸で暮らすにはさまざまな工夫や対策が必要
以前は賃貸物件で「ペットは飼えない」のが当たり前でしたが、最近はペット可の物件も増えてきました。
特に猫の場合は、トイレやニオイ、騒音に注意が必要で、事前に対策しておくことが大切です。
ペット可物件でも、周囲の入居者や大家さんへの配慮を忘れないようにしましょう。
ペット可の賃貸物件探しなら、「賃貸スタイル」が役立ちます。
さまざまな条件で検索できるので、ぜひ一度利用してください。
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