自分の希望に合う賃貸物件をスムーズに探すためには、物件探しのコツを理解しておく必要があります。
また、不動産会社によって、サービスの充実度や保有している物件数が変わってくるので、優良な会社かどうかの見極め方も理解しておくべきです。
この記事では、賃貸物件探しをする際に知っておくべきコツや、良い不動産会社の見極め方を解説します。
賃貸物件選びに最適な時期やシーズンごとの特徴もご紹介するため、これから賃貸物件への引っ越しを検討中の方は参考にしてください。
目次
賃貸探しの前に!おすすめの不動産会社に見極め方
自分にとってぴったりの物件を見つけるためには、優良な不動産会社に対応してもらうことが重要なポイントです。
おすすめの不動産会社の見極め方は、以下のとおりです。
- 宅地建物取引業の免許番号の数が多いか
- 地域密着型で親身に相談にのってくれるか
- 専任物件数など紹介できる物件情報が豊富か
- おとり物件を掲載していないか
- 物件の良し悪しを教えてくれるか
それぞれ詳しくチェックしましょう。
宅地建物取引業の免許番号の数が多いか
一つ目の見極めポイントは、宅地建物取引業の免許番号の数が多いかどうかです。
宅地建物取引業の免許は5年ごとに更新が必要です。
そのため、免許番号の数が多いほうが更新回数が多いことになり、その分営業経験豊富でノウハウが蓄積された不動産会社になります。
なお、宅地建物取引業の免許番号は、不動産会社の会社概要の欄でチェックできます。
地域密着型で親身に相談にのってくれるか
二つ目の見極めポイントは、地域密着型で親身に相談にのってくれるかどうかです。
地域密着型の不動産会社は周辺の情報に詳しく、入居後の生活をイメージできるような内容を教えてもらえるメリットがあります。
地域密着型の不動産会社であれば、大家さんとの付き合いが長い場合が多く、相談した際に融通が利きやすいのも特徴です。
もちろん、全国展開している不動産会社にもメリットはあります。
規模が大きい不動産会社であれば、担当エリアではない地域の物件でも紹介してもらえます。
専任物件数など紹介できる物件情報が豊富か
三つ目の見極めポイントは、専任物件数など紹介できる物件情報が豊富かどうかです。
専任物件とは、その不動産会社のみが紹介できる物件のことです。
専任物件数が多いと、その分他社では見つけられない物件を紹介してもらえます。
物件情報が豊富な不動産会社のほうが、自身の気に入る物件が見つかる可能性が上がるため、紹介可能な物件数をホームページで確認してみましょう。
おとり物件を掲載していないか
四つ目の見極めポイントは、おとり物件を掲載していないかどうかです。
おとり物件とは、実際は契約できない物件を指します。
契約はできないが条件の良い物件を掲載することで、多くの方から問い合わせをさせ、他の物件を紹介するのです。
おとり物件が掲載されている理由は二つです。
一つ目は情報更新ができていない管理不足によるケース、二つ目はわざと広告宣伝目的で掲載しているケースです。
おとり物件に惑わされないためにも、気になる物件があれば不動産会社に早めに問い合わせ、本当に空きがある物件かどうかを確認しましょう。
物件の良し悪しを教えてくれるか
五つ目の見極めポイントは、物件の良し悪しを教えてくれるかどうかです。
物件の良い点を教えてくれる担当者はたくさんいますが、悪い点も教えてもらえれば、そのポイントを納得したうえで内見や契約がおこなえます。
内見前に悪い点を教えてもらえれば、現地に行かない選択もできて手間が省けるでしょう。
良い点ばかり伝えて契約を急かすような不動産会社は、しっかり検討できないため避けることをおすすめします。
知っておくべき!不動産会社の種類ごとの特徴
不動産会社は、主に四つの種類に分かれます。
取扱う物件や業務内容などが異なるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
開発会社
開発会社とは、不動産の開発をおこなう会社のことです。
マンションや商業施設などの開発にともなう用地確保や企画、施工管理などを取扱うのが特徴です。
なかでも、マンションの開発に特化した開発会社はマンションデベロッパー、幅広い分野の開発を手がける開発会社は総合デベロッパーと呼ばれます。
不動産の販売に関しては、自社でおこなうケースと販売代理会社に委託するケースがあります。
販売代理会社
販売代理会社は、開発会社やハウスメーカーの代わりに不動産を販売する会社です。
開発会社の系列として運営するパターンと、複数のデベロッパーと取引をおこなうパターンに分けられます。
開発会社の系列の場合は、取扱物件に関して豊富な情報を有しているのが特徴です。
一方、複数のデベロッパーの販売代理を手がける場合は、購入希望者の条件を満たす物件を提案することもあります。
仲介会社
仲介会社は、物件の売買契約や賃貸契約を仲介する会社です。
買い主や借主に物件を紹介し、仲介手数料によって利益を得るのが特徴です。
主な業務には物件の案内や契約書の作成などがあり、市場に出回っているすべての空き室物件を取扱います。
管理会社
管理会社とは、建物や入居者の管理を代行する会社のことです。
共用部の清掃やメンテナンス、契約の管理やクレーム対応など、取扱う業務は多岐にわたります。
入居者の募集をおこなうケースもありますが、取扱うのは自社が管理する物件のみです。
【種類別】賃貸探しの方法ごとのメリット・デメリット
賃貸物件を探す際は、不動産会社を利用する方法と、インターネットポータルサイトで検索する方法の二つがあります。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、特徴を理解して自分に合う方法を選びましょう。
不動産会社に足を運ぶメリット・デメリット
不動産会社に足を運ぶと、インターネット上に掲載されていない物件に出会える可能性があります。
特に、人気のある物件は掲載しなくても入居者が集まることから、インターネット上に掲載されないケースが多いです。
不動産会社に物件探しを依頼すれば、インターネットポータルサイトにはない物件が見つかるでしょう。
また、地域の不動産会社は地元の情報に詳しいため、特定のエリアで物件を探したい方にもおすすめです。
ただし、不動産会社に足を運ぶためには、時間や交通費がかかる点に注意が必要です。
特に複数の不動産会社で比較検討する場合は、さまざまな店舗に出向く必要があり、さらに時間や費用が発生すると理解しておきましょう。
インターネットポータルサイトで物件を選ぶメリット・デメリット
インターネットポータルサイトのメリットは、豊富な物件情報を手軽に検索できることです。
希望条件を設定しておくと、条件にマッチする物件を通知で知らせてもらえるケースもあります。
多くの選択肢のなかから自分に合う物件を選びたい方は、インターネットポータルサイトを利用するのがおすすめです。
一方で、不動産会社が集客目的で掲載するおとり物件には注意が必要です。
おとり物件はすでに成約済みであったり、実在しない物件であったりするため、条件にマッチしていても入居できません。
効率良く物件を探したいのであれば、「空室・退去予定の物件のみを掲載」と明記しているサイトを選ぶべきでしょう。
賃貸探しで押さえておくべき7つのコツ
賃貸物件探しで役立つおすすめのコツは、以下のとおりです。
コツ1:賃貸情報サイトは定期的に見る
コツ2:完璧に理想の物件は見つからないと考えておく
コツ3:不動産会社の担当者と仲良くする
コツ4:物件の仮押さえはできない
コツ5:気になる物件はまず内見してみる
コツ6:セルフで内見ができる不動産会社もある
コツ7:内見時に採寸をする
それぞれチェックしましょう。
>>上手に賃貸物件を探すには?探し方のコツと内見までの注意ポイントを徹底解説!
コツ1:賃貸情報サイトは定期的に見る
一つ目のコツは、賃貸情報サイトを定期的に見ることです。
毎日更新している賃貸情報サイトもあるので、希望に合う物件を逃さないためにも、こまめに情報をチェックしましょう。
実際のところサイトを見れば、不動産会社に直接相談するよりも数多くの賃貸物件を見ることができます。
たくさんの物件を見ると、その分選択肢が広がります。
24時間365日検索できるため、定期的に賃貸情報サイトを開くようにしましょう。
コツ2:完璧に理想の物件は見つからないと考えておく
二つ目のコツは、完璧に理想の物件は見つからないと考えておくことです。
アクセスが便利で、部屋が広くて、設備も充実していて、家賃も安くて……と、理想を上げていけばたくさんの条件が出てくるでしょう。
しかし、すべての条件を満たす完璧な物件を見つけることは難しいです。
そのため、条件を洗い出したうえで、譲れないものと妥協できるものに分けて、優先すべき条件を整理してみましょう。
条件の優先順位を明確にしておけば、スムーズに物件選びを進められます。
コツ3:不動産会社の担当者と仲良くなる
三つ目のコツは、不動産会社の担当者と仲良くなることです。
不動産会社の担当者と仲良くなることで、賃貸情報サイトにはない非公開の物件を紹介してもらえる場合があります。
不動産会社の担当者は、地域の事情や治安にも詳しいため、仲良くなればサイトを見ただけではわからないさまざまな情報を提供してもらえます。
こまめに連絡をとることはもちろん、対面で接するときには愛想良く話すことを心がけましょう。
コツ4:物件の仮押さえはできない
四つ目のコツは、物件の仮押さえはできないと理解しておくことです。
条件的には良いものの、とりあえずほかの物件も見たいから即決せず仮押さえしたいと伝えても、原則として不動産会社は承諾してくれません。
基本的に条件の良い物件は、他の方も気になっていることが多いです。
良い物件を他の方に取られないためにも、なるべくスムーズに内見を進め、契約する物件を早めに選ぶようにしましょう。
コツ5:気になる物件はまず内見してみる
五つ目のコツは、気になる物件はまず内見してみることです。
賃貸情報サイトで写真などを確認しても、細かな部分や雰囲気などは実際に現地に行かないとわからないでしょう。
内見は件数を問わずでき、1件あたり数十分程度で終わるので、1日に数件見ることも可能です。
少しでも気になる物件があるならまずは内見を申し込み、現地を見て住むイメージを膨らませましょう。
>>賃貸物件の内見完全ガイド!必要な持ち物と見るべきポイント
コツ6:セルフで内見ができる不動産会社もある
六つ目のコツは、セルフで内見ができる不動産会社を選択肢に入れることです。
セルフでの内見とは、不動産会社の営業担当の方と会わず、自分一人で物件を見に行くことです。
自分でゆっくり物件を見たいと思う方には、セルフでの内見がぴったりでしょう。
不動産会社に来店せずに内見の予約だけをおこない、そのまま直接物件に行けるため、手間が省けて便利です。
物件によっては、スマートフォンのビデオ通話を使って、オンラインで内見できる場合もあるので、自分の状況に合わせて使い分けるようにしましょう。
コツ7:内見時に採寸をする
七つ目のコツは、内見時に採寸をすることです。
内見時に採寸をしておくと、新居で使うために購入する家具や家電選びの際に役立ちます。
また、もともと持っている家具や家電を新居でも使いたい場合もあるでしょう。
その際は、内見までに今持っている家具や家電の寸法を計測しておき、メモを持っていくのがおすすめです。
家具や家電の寸法を計測したメモがあれば、内見のときに測定した結果と今持っているものとでサイズがあうのかをその場で確認できます。
インテリアの配置のイメージがしやすくなり、より現実に沿ったシミュレーションが可能です。
賃貸物件選びに最適な時期はある?
賃貸物件選びは、シーズンによって異なる特徴があります。
自分にとって最適な時期をチェックしましょう。
入居の2ヵ月前から準備しよう
賃貸物件探しをする際は、入居の2ヵ月前からの準備がおすすめです。
理由は、以下のとおりです。
- 気に入る物件がすぐに見つからないかもしれないこと
- 入居までに予想以上の時間がかかりやすいこと
- 入居審査や書類の作成などの手間もかかること
物件探しには時間がかかります。
焦らずに引っ越し準備をしたいのであれば、物件探しは入居の2ヵ月前からおこなうと良いでしょう。
物件の契約が入居希望日の1ヵ月前までにできれば、余裕を持って対応できます。
不動産の月別の特徴
不動産業界は、時期によって異なる特徴があります。
それぞれの時期ごとの特徴をチェックしましょう。
1月~3月:新生活の始まりによる繫忙期
1月~3月の期間は、新生活がスタートする4月を見据えて物件探しをする方が増えます。
そのため、不動産会社にとっては1年のなかでも特に忙しい時期です。
新生活に向けて今の物件から退去する方も多く、さらにこの時期を狙って物件を賃貸に出す大家さんもいるため、取扱う物件数が多い時期でもあります。
さまざまな物件から選択できるものの、需要が多く条件が良い物件はすぐに埋まってしまう特徴があるシーズンです。
4月~6月:新生活の忙しさはひと段落
4月~6月になると多くの方は新生活に向けた引っ越しが完了しているため、ピークが過ぎて忙しさがひと段落します。
ある程度需要が落ち着くため、1月~3月に比べると落ち着いて物件を探せる時期です。
しかし、繁忙期を避けて物件探しをする方もいるため、まだ閑散期とはいえません。
1年のなかで比較的気候が良い5月や6月に結婚式を挙げて新生活を始める方も多いため、カップル向けやファミリー層向けの新築物件が増える時期でもあります。
7月~8月:費用を抑えられる閑散期
7月~8月は物件探しをする方が少ない閑散期です。
そのため、なんとか早く入居者を決めたいと思う大家さんも多く、家賃の値下げ交渉がしやすかったり、掘り出し物件があったりと、特に費用を抑えやすい時期になります。
礼金などの初期費用の交渉も、ほかの時期に比べるとうまくいく可能性が上がるでしょう。
ハイシーズンに比べると、引っ越しにかかる料金も安く設定されていることが多く、お得に引っ越したい方にぴったりの時期です。
9月~10月:転勤シーズンによる繫忙期
9月~10月は、転勤が多いシーズンです。
そのため、1月~3月ほどではないものの不動産会社は忙しくなります。
この時期は物件数も需要も増えますが、閑散期に比べると家賃や引っ越し代などがアップします。
10月は、1年のなかでも新築物件が特に多く供給される時期だといわれています。
新築物件を希望する方には10月をおすすめします。
11月~12月:繫忙期に向けて情報が集まる時期
11月~12月は、もうすぐ来る繫忙期に向けて情報が集まる時期です。
賃貸物件の供給が増えるものの、年末年始はゆっくり過ごしたい方が多いため入居希望者は少なめです。
不動産会社が余力を残しやすく、時間をかけて相談しながら豊富な物件数から探せる時期でしょう。
物件探しは6月~8月と11月~12月が最適?
どの時期にもそれぞれの特徴があるものの、一般的には物件探しに向いている時期は、6月~8月と11月~12月だといわれています。
6月~8月は費用を抑えやすく、11月~12月は物件数が多いなかからじっくり選べるのが特徴です。
シーズンごとにメリットがあるため、自分が求める物件の探し方にあった時期を選択しましょう。
まとめ:おすすめの時期や方法で物件を選び快適な暮らしを手に入れよう
賃貸物件を探すなら、物件探しのコツを知っておいたほうが自分にぴったりの部屋をスムーズに見つけられます。
物件探しのコツや良い不動産会社の見極め方、シーズンごとの特徴を理解して、気に入る物件を見つけましょう。
賃貸物件探しを始める方は、地域ごとの不動産会社を紹介してもらえる賃貸スタイルがおすすめです。